2008年3月18日 (火)

コルクの床

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【NO.197】「コルクの床」のウソ・ホント《会員リクエスト》

コルクの床って、どういうもの?
 コルクといえば、ワインの栓に使われていることで広く知られる素材。コルク樫の樹皮をはがして利用する天然素材である。柔らかいが弾力があって丈夫。腐りにくいという性質があるので、栓に利用されるのだが、住宅用の建材として使われることが多い。
 住宅用建材で多く活用されるのは内装材、特に床材として。現在は、コルクでジョイント(凸凹)をつけたタイルをつくり、それを組み合わせて敷き詰める工法が主流。コルクタイルはカッターナイフで簡単に切ることができるので、DIYで床にコルクを敷き詰める人も少なくない。


コルクの床の長所は何?
 コルクは、キッチンや洗面所など水まわりと呼ばれる場所の床材として重宝される。それは、水まわりに適した長所を持っているからだ。
 まず、水気をはじき、浸透しにくい。腐りにくい。柔らかな感触があるし、断熱性も高いので洗面所やキッチンの床材として喜ばれるわけだ。
 
 
コルクの床に短所はないの?
 床材としての長所が多いコルクだが、短所もある。それは直射日光に弱いと言うこと。直射日光が当たる場所に採用すると、硬化してひび割れが生じたり、崩れやすくなる。そのため、日当たりのよいリビングに採用するのには向かないとされる。
 その点、直射日光が差さず、水気の多いキッチンや洗面所にはちょうどよい床材ということになる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年10月31日 (火)

リネン庫

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【NO.162】「リネン庫」のウソ・ホント

「リネン庫」って、どんなものなの?
162 リネン庫のリネンは、麻の布を意味する。テーブルクロスやシーツ、フキンといった家庭内で使われる布は、かつて麻製のものが多かった。このことから、家庭内で使われる生活布全般をリネンと呼ぶようになっており、リネン庫もそういった布類をしまう場所を意味する。
 現代の日本においては、生活布の中でも特にタオル類をしまう場所をリネン庫と呼び、洗面所に設置されるのが一般的だ。
 洗面所において、化粧品や洗剤類は洗面台のまわりにしまうことになる。それとは別の場所に設置される収納スペースがリネン庫となる。

「リネン庫」の最新傾向は?
 リネン庫は、本来、タオル類をしまう場所として生み出された。しかし、最近はタオル以外のものもしまう傾向がある。例えば、下着、そして、パジャマ類をしまう家庭もある。
 入浴や朝のシャワーの後、身につけるのは下着やパジャマ。それらを洗面所(脱衣所)にしまうのは合理的と考えられるようになり、リネン庫に下着類がしまわれるわけだ。
 タオルに加え、下着やパジャマをしまうため、リネン庫は大型化している。特に、分譲マンションではその動きが顕著だ。
 大きくするだけでなく、内側の仕上げをきれいにするようにもなっている。下着類がささくれに引っかからないよう、なめらかなに仕上げられるようになったのである。

「リネン庫」に短所はないの。
 人によっては、入浴後、すぐには下着を着けないこともある。だから、洗面所の収納に下着をしまう必要はないことになるのだが、その場合でも、リネン庫は不要ということにはならない。
 バスタオルやバスローブをしまっておく場所は、多すぎて困るということはないからだ。
 むしろ困るのは、リネン庫的な収納スペースがないとき。タオルをしまう場所が脱衣所から離れているのは何かと不便である。リネン庫はきれい好きの現代人にとって、必要な収納スペースになりつつある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年10月 3日 (火)

ベッセル型洗面台

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【NO.160】「ベッセル型洗面台」のウソ・ホント

「二世帯同居間取り」って、どんなものなの?
 ベッセルを翻訳すると、「すり鉢状の器」、もしくは「台に置いた器」という意味。洗面台においては、台の上に四角や丸形の洗面器を置いたような形式全般をベッセル型と呼んでいる。
 これは和製英語ではなく、欧米でも使われている呼び名だ。日本では、洗面台と洗面器が一体化した形式が多くなっているが、それよりも凝った形といえるだろう。

「ベッセル型洗面台」の長所は何?
 ベッセル型洗面台の特徴は、見た目がお洒落であること。“ひと味違う”という意味で高級感もある。だから、分譲価格1億円以上のいわゆる“億ション”では、ベッセル型洗面台が好んで採用される。
 「このマンションは、他のマンションと違う」ことをアピールしたいとき、ベッセル型洗面台はうってつけの設備となるわけだ。

ベッセル型洗面台に短所はないの
 ベッセル型洗面台に対し、洗面カウンターに埋め込まれているのが「一体型の洗面台」。こちらのほうが、一般的である。
 一体型洗面台の長所は、掃除などの手入れが楽ということ。すき間にカビが発生するおそれも少ない。さらに、小さな子供にも使いやすいという長所もある。
 ベッセル型の場合、縁が高くなるので、小さな子供は手が届かないという事態が生じがちなのだ。
 それで、スタンダードレベルの住宅においては、ベッセル型洗面台の人気はいまひとつ。「普通の一体型洗面台でいいわ」という人が多くなっているのである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年5月30日 (火)

リノリウム

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【NO.127】リノリウムのウソ・ホント

「リノリウム」ってどういうもの?
 リノリウム(リノリュームと表記されることもある)という素材は、歴史の古い素材で、かつては戦艦の甲板に使われ、病院の床にも用いられるもの。一見、コールタールや艶のないビニール素材のようにも見える。その原料は亜麻(あま)という植物のタネからつくられる亜麻仁油(アマニユ)。参考までに、日本で麻とよばれる植物は亜麻(リネン)、大麻(ヘンプ)、黄麻(ジュート)などを総称したものである。
 亜麻仁油に松ヤニ、コルク粉、顔料などを加え、それを黄麻(ジュート)の布に塗り固めたシート素材がリノリウムだ。歴史の古い素材だが、ビニール素材におされ、需要が減少。それが、自然素材の再評価で再び注目されるようになったと言うわけだ。

「リノリウム」の長所、短所は?
 自然素材であるため、有害な物質を発生させない。そして、廃棄するときも焼却しやすいし、土に埋めても汚染などを起こさない。つまり、人と自然にやさしいことが大きな長所になる。
 亜麻仁油の成分により、抗菌効果があるため、医療施設の床に採用されることが多い。自然素材だが、発火点が高いため、燃えにくいのも長所になっている。
 非常に丈夫な素材だが、紫外線で変色することがあるので、直射日光が当たるところには向かないとされる。

「リノリウム」の最新傾向は?
 最新のマンションではリノリウムが見直されている。具体的には、洗面所の床材に採用されるケースがあるのだ。洗面所の床で一般的なのは、クッションフロア。これはビニール素材であるため、風合いに欠ける。そこで、抗菌効果もあるリノリウムが見直されているわけだ。
 地味な素材だが、これから採用例が増えてゆくものと考えられる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ダブルボウル

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【NO.120】ダブルボウルのウソ・ホント

「ダブルボウル」ってどういうもの?
 ダブルボウルは、洗面所に採用される設備のひとつで、ボウルがダブルになっていることを指す。ボウルとは、洗面ボウルのこと。つまり、洗面器のことだ。
 洗面所で顔を洗うときなど、お湯を溜めるボウル——それを二つ設けるのが、ダブルボウルである。
 洗面所には大きな鏡がある。その鏡に面して二つのボウルを並べるのが、ダブルボウルの基本形だ。

「ダブルボウル」の用途は?
 ダブルボウルがあれば、合宿所や民宿の朝のように二人並んで歯磨きができる。が、一人では寂しいから二人一緒に歯磨きできるようにしているわけではない。
 例えば、朝の忙しい時間帯に年頃の娘や息子が長時間、洗面所を占有する。そんなときでも、父親、母親が身支度しやすい。それが、ダブルボウルの長所なのだ。
 ダブルボウルのうち、片方にはシャワーヘッドタイプの混合水栓がつき、もうひとつは通常の混合水栓。もしくは、片方のボウルを小型にすることもある。必ずしも同じボウルが二つ並んでいるわけではなく、二人同時に洗顔できることが重要なのだ。

「ダブルボウル」に短所はないの?
 実際にダブルボウルを使っている人の意見を聞いてみると、非常に好評。忙しい朝の時間帯にイライラしないですむのが好評の理由だ。
 しかしながら、このダブルボウルは、設置例が少ない。理由はいうまでもなく、「広い洗面所でないと設置しにくい」からだ。そのため、設置されるのは大型の住宅だけというのが実情。
 採用すれば便利なことは分かっているが、なかなか設置できない。それが最大の短所といえるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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洗面所のタオル掛け

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【NO.116】洗面所のタオル掛けのウソ・ホント

「洗面所のタオル掛け」ってどういうもの?
 日本の住宅では、洗面所が脱衣所も兼ねているのが普通。この洗面所兼脱衣所に設置されるタオル掛けというのは、バスタオルを掛けるためのものだ。太く、頑丈なバーを1本設置するのが、一般的なタオル掛けの形状となっている。
 設置される場所は、洗面所内でも浴室に近い場所。浴室から手を伸ばせば届く位置にバーを1本付けるのが基本である。

「洗面所のタオル掛け」がないと困るの?
 バー1本の簡単なものだから、どんな家にも設置されているだろうと考えられがち。ところが、意外に設置されていないケースがある。設置したくても、壁に空きスペースがない、浴室ドアに付けたくてもドアが折り戸で付けられない——そんな理由で、「タオル掛けなし」とするケースが少なくないのだ。
 そして、設置されていないと非常に不便。入浴後に使うバスタオルを床に置くことになりかねないし、使用後の湿ったバスタオルを乾かす場所もなくなるからだ。“たかが、バスタオル掛け”と思いがちだが、ないとそのありがたみを実感させられる設備というわけだ。

使いやすい「洗面所のタオル掛け」とは?
 使って不満がでないのは、まず「1m程度のバーが設置されていること」。1mあれば、なんとか家族4人分のバスタオルを掛けることができる。そして、浴室から手の届く範囲に設置されていることも大切な条件。さらに、タオル掛けがドアの開け閉めや洗面所での動作の邪魔にならないことも重要だ。
 高級仕様の場合、タオル掛けが電気ヒーターと一体化。バスタオルを強制的に乾かす仕組みになっているものもある。そこまで気を遣ってあれば、言うことなしだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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メディシンボックス

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【NO.098】メディシンボックスのウソ・ホント

「メディシンボックス」ってどんなものなの?
 メディシンボックスとは、洗面所に設置され、歯磨き用品やひげ剃り用品など身支度に使用する道具をしまっておくための棚のこと。壁に設置されただけの棚ということもあるし、扉付きにすることもある。さらに、鏡の裏側に設置され、普段は見えないようにしていることもある。
 欧米では、歯磨きやひげ剃りとともにうがい薬や頭痛薬等を置くことがあり、それがメディシンボックスと呼ばれる理由だ。

使いやすい「メディシンボックス」とは?
 日本では、メディシンボックスに薬を置くことは少ない。それは、水気の多い場所であるため、薬の品質保持に不安があるからだ。歯ブラシやひげ剃りなどを水に濡れたまましまうと、どうしても黒カビが生じやすい。扉の中にしまうと、換気がわるいため、なおのこと、カビが生じやすくなる。
 そこで、使いやすいメディシンボックスは、扉を閉めても通気が確保される設計になっていること。底にプレートが敷かれ、ときどきプレートを洗浄できるようになっていること。さらに、棚の奥行き浅く、掃除しやすいことなどがあげられる。
 奥が深く、湿気やゴミが溜まってしまうメディシンボックスは使い勝手がわるいわけだ。

「メディシンボックス」の最新事情
 これまで日本のマンションやアパートでは、洗面所にメディシンボックスがあるのが当たり前だった。それがないと、歯磨き用品のしまい場所がないと考えられたからだ。しかし、最新のマンションでは、メディシンボックスを設けないケースが増えている。洗面所の鏡は固定され、鏡の裏に収納はない。棚に取り付けられた棚もない。
 それでは、歯ブラシやひげ剃りはどこに置くのか。
 洗面台の空きスペースに並べておく。電動歯ブラシや電気カミソリを使っている場合は、そのほうが都合がよいというわけだ。棚にしまわず、外に出して置いたほうが、カビの発生を防ぎやすく、清潔であるという長所もある。そこで、メディシンボックスが徐々に減っている、というのが実情なのである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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洗濯機置き場

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【NO.060】洗濯機置き場のウソ・ホント

今、「洗濯機置き場」の主流はどんなもの?
 かつての集合住宅では、洗濯機をバルコニーや玄関脇といった屋外に設置することが少なくなかった。洗濯機を外に出し、少し でも室内を広く使おうとしたのである。しかし、今は屋外の洗濯機置き場が嫌われ、賃貸でも室内型が主流になりつつある。
 さらに、屋内でも、来客の目に触れない洗面所内に。洗面所内でも、扉の中に洗濯機をしまい込むことが多いなど、どんどん家の奥に入っているのが、洗濯機置き場の傾向。「洗濯ものも、洗濯機も人に見せたくない」という気持ちが強まっている影響だろう。

「洗濯機置き場」に求められる設備は何?
 洗濯機を家の奥にしまい込んでもいいが、問題は家の奥で水漏れを起こしたら大変ということ。水漏れの不安をなくすには、長いホースをつなぐなどは論外。水道の蛇口も排水孔も備えた洗濯置き場に設置するのが基本だ。
 そのため、洗濯機置き場に必要な設備は水道の蛇口に排水孔。そして、洗濯機を載せる「防水パン」もあったほうがよい。防水パンとは、洗濯機を載せるお皿のようなもの。洗濯機から水がこぼれても、このお皿が受け止め、排水孔に流してくれる設備だ。
 以上が基本3点セットだが、水漏れの不安を解消するには、もう一歩進んだ設備が求められる。それは、ストッパー付きの蛇口だ。
 洗濯機はホースで蛇口とつながれ、蛇口の栓は開けっ放しにしておくのが普通だ。そのため、ホースがはずれないよう、頑丈に接合されるのだが、長く使っているうちに接合が緩み、蛇口からはずれてしまう事故が起きやすい。家族が出かけているときにこの事故が 起きると、水が出続けてしまい、室内だけでなく、階下の部屋まで水浸しにすることがある。
 この事故を防ぐため、ホースがはずれたら、自動的に蛇口の栓が閉まるようにしてあるもの——それがストッパー付きの蛇口だ。分譲マンションでは急速に広まりつつあり、賃貸マンションでもこれから増えてゆくことが予想される設備である。
 なお、洗濯用の蛇口はお湯と水の混合栓から、水だけの蛇口に変わりつつある。それは、洗濯機自体に水温を上げる機能が備えられるようになり、お湯を出す必要が減ったためである。

最新の「洗濯機置き場」ってどうなっているの?
 分譲の超高層マンションでは、洗濯機置き場に変化が起きつつある。 それは何かというと……。
 はじめから洗濯機付きで分譲されるケースが増えているのだ。設置してあるのは洗濯から乾燥まで全自動で行うドラム型洗濯機。超高層マンションでは、洗濯物を外に干しにくい。そこで、乾燥機を使う生活になるのだが、洗濯機と乾燥機を別々に置くとスペースをとる。
 そこで、省スペースの全自動洗濯乾燥機を洗面台に組み込んでしまうケースが増えているのだ。夜、お風呂にはいるとき、着ていた物を洗濯機に放り込み、スイッチを入れる。すると、翌朝には洗って乾いた洗濯物を取り出して着ることができる。そんな生活が当たり前になってゆくようだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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サーモスタット付き混合水栓

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【NO.018】サーモスタット付き混合水栓のウソ・ホント

サーモスタット付き混合水栓って、どういうものなの?
 現在、キッチン、洗面所、お風呂に付く水栓は、「混合水栓」という形式が一般的。これは、お湯と水が別々の蛇口から出るのではなく、一つの蛇口から出てくる方式だ。蛇口から出てくるお湯と水は混ぜ合わされ、好みの温度にすることができる。
 温度調整の方法は、キッチンとお風呂では異なる。キッチンで多いのは、「シングルレバー」と呼ばれる方式で、出す・止めると温度調節を1本のレバーで操作するもの。この場合、レバーを右にするか、左にするかで湯温が変わる。洗面所の混合水栓も、キッチンと同じ方式になることが多い。
 これに対し、お風呂の混合水栓は構造が複雑だ。まず、シャワーと蛇口の切り替えレバーや切り替えボタンが追加されている。そして、湯温の調節ダイヤルが独立しているのも特徴の一つ。この湯温調節ダイヤルに組み込まれるのが、サーモスタットという機構である。サーモスタットは、どのような役割を果たすのか——簡単にいうと、湯温を自動調節するシステムなのだ。

サーモスタットが付くと、どんな長所があるの?
 お風呂の混合水栓には、サーモスタット付きとサーモスタットなしがある。このうち、サーモスタットなしの混合水栓は温度調節ダイヤルに水色から黄色、オレンジといった色分けがされる。この色を目安にダイヤルを設定し、温度調整を行うわけだ。これも、自動調整のように思えるだろう。ところが、そうではないのだ。
 サーモスタットが付かない場合、夏は水色に近い黄色が適温となり、冬はオレンジ色部分が適温になるなど、水道水の温度によって、適温位置が変わってしまう。
 これに対し、サーモスタット付きの場合、温度調整ダイヤルに38度とか40度といった数字が示される。この数字を頼りにダイヤルをセットすると、水道水の温度にかかわらず、同じ温度のお湯が出てくる。つまり、夏でも冬でもダイヤル位置を変える必要がないのだ。
 これにより、入浴するたびに温度調整ダイヤルを回す必要がないこと。それが、サーモスタット付き混合水栓の長所となる。

サーモスタット付き混合水栓の、最新の傾向は?
 温度調整の目盛りに数字が付いている——それが、サーモスタット付き混合水栓の目印。しかし、サーモスタット付き混合水栓ならば、必ず数字の目盛りが付いているわけではない。色分けに数字の目盛りが一つだけ刻まれていたり、外国製の高級品には数字がまったくないものもある。これは、国によって温度の表し方が異なる(摂氏と華氏)ため、どの国でも使えるようにという配慮だろう。
 そのため、数字の表示がないからといって、サーモスタットが付いていないとは言い切りれないのが、最近の実情。数字の表示がなくても、温度調整ダイヤルの位置が一年を通して変える必要がなければ、それがサーモスタット付きの証拠となる。
 サーモスタット付き混合水栓の短所は、特に報告されていない。あえて欠点を上げれば、サーモスタットなしより、ほんの少し高価であることくらいか。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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洗面化粧台

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【NO.016】洗面化粧台のウソ・ホント

洗面化粧台って、どういうものを指すの?
 顔を洗う設備で簡単なものは、鏡と水栓、洗面ボウルをセットしたもので、洗面台と呼ばれる。この洗面台が進歩したのが洗面化粧台だ。まず、お湯と水の混合水栓が付き、大型の鏡も備える。大型の鏡は曇りどめ処理が施されるのが普通。さらに洗面ボウルのまわりが作業台になっており、化粧品やブラシを置くことができる。そして、化粧品をしまうための収納が豊富。ドライヤーや電気シェーバーを使うための電気コンセントも備える。ここまでそろっているのが、洗面化粧台の条件だ。
 さらに、座って化粧するためのスツール(椅子)が組み込んであるものを多い。洗面所で化粧する女性が増えたため、化粧するのに必要な機能をそろえたのが洗面化粧台というわけだ。

髪が洗えるタイプも洗面化粧台?
 洗面化粧台のなかには、服を着たまま髪が洗えるものもあり、シャンプードレッサーなどと呼ばれたりする。その特徴は、洗面ボウルが広いこと。そして、混合水栓の蛇口を引き出すことができ、シャワーのように使えることだ。
 しかし、この「髪が洗える洗面化粧台」は、いま一つ人気がなく、髪が洗える洗面化粧台も姿を消しつつある。それは、洗面所でシャンプーすると、まわりにアワが飛び散り、掃除が大変だから。掃除で苦労するくらいなら、お風呂場でシャンプーしたほうが良い、というわけだ。

最新の洗面化粧台は、どんな機能を備えているの?
 現在、人気が高いのは、鏡が三面鏡のようになっているタイプ。大きな鏡が三つに分かれており、中心部は固定。左右二つが三面鏡のように角度を変えることができるものだ。左右二つの鏡裏側は収納棚になっており、化粧品や歯磨き用品などをしまうことができる。
 このほか、洗面化粧台の収納棚が多くなる傾向もある。それは、より多くの化粧品を入れるためではない。下着をしまうためだ。洗面所は浴室の隣りに設置され、脱衣所を兼ねるケースが多い。そのため、洗面化粧台に下着をしまっておけば、入浴後、すぐに着ることができ、合理的というわけだ。 その結果、洗面化粧台はどんどん大型化する傾向にある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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全自動洗濯乾燥機

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【NO.007】全自動洗濯乾燥機のウソ・ホント

全自動洗濯乾燥機は、なぜドラム式が多いの?
 洗濯物を入れると、水洗いから脱水、乾燥まで行ってくれる「全自動洗濯乾燥機」の場合、むずかしいのは「乾燥」の作業。洗濯物をほぐしながら温風で乾かさなければならないからだ。この「ほぐし」をしやすいのが、ドラム方式。上から洗濯物を入れる従来方式で、乾燥まで行おうとすれば、洗濯槽(兼乾燥槽)を回転させるだけでは不十分。フライパンを返すように洗濯槽に振動を与え、洗濯物をほぐさなければならないわけだ。
 これはなかなかむずかしいため、上から洗濯物を入れる方式で、完全に乾燥を行うのは無理。それで、横から洗濯物をいれるドラム式が主流になっているのだ。

ドラム式洗濯乾燥機に短所はないの?
 ドラム式洗濯乾燥機の値段は、従来の洗濯脱水機に比べて、1.5倍から3倍以上といったところ。この値段の高さが短所の一つ。そして、しっかり乾燥まで行おうとすると、1回に処理できる洗濯物の量が少なくなってしまうのも短所の一つだ。例えば、1回に洗える洗濯物が6キログラムまででも、乾燥は4キログラムまでということがある。この場合、6キログラムの洗濯物を入れてしまうと、乾燥が不十分のままできあがってしまう。十分な乾燥を求めるなら、一度に洗濯する量を少な目にしなければならないわけだ。

超高層マンションにあらかじめ設置してあるのは、使いやすいの?
 最近の分譲マンションでは、初めから洗濯乾燥機を設置して分譲されるケースが増えている。特に、超高層マンションで洗濯乾燥機付きの例が多い。超高層マンションの場合、風が強すぎて、洗濯物を干すことができず、乾燥機なしでは生活できない住戸が多いからだ。そして、都心の超高層マンションでは、分譲価格が高いこともあり、外国製の高級洗濯乾燥機を設置するケースも。中には、50万円もするドイツ製洗濯乾燥機を備えるマンションも。
 ところが、このドイツ製がくせ者。操作パネルの表示がドイツ語で、さっぱり分からないという事態が生じているのだ。また、外国製品はサイズが大きく(特に背が高い)ため、洗面所のカウンター下に設置すると、カウンター自体が高くなってしまうということも。カウンター下に置きたい洗濯乾燥機、そのサイズが大きいからといって、カウンターを高くしてしまうというのは本末転倒。背が高い人には良いが、小柄の人には使いにくいこともあるので、洗濯乾燥機付きのマンションでは、カウンターの高さをチェックしておきたい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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