2011年2月15日 (火)

布団クローゼット

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【NO.271】「布団クローゼット」のウソ・ホント

布団クローゼットって何?
271 それは、洋室に設けられるクローゼットで、奥行を深くした収納スペースに対する呼び名だ。奥行の深い収納にしているのは、掛け布団をしまえるようにしているためだ。
 夏の間、分厚い冬用の掛け布団をしまうため、奥行を深くし、クローゼットの中間に広い棚板を設ける。この棚板に、家族全員の掛け布団を重ねてしまうわけだ。
そのため、布団クローゼットが設置されるのは子供部屋や主寝室以外の洋室。例えば、リビングの横に書斎や趣味の部屋として使える洋室がある場合、その部屋の収納が布団クローゼットになりやすい。


なぜ、布団クローゼットが生まれたの?
 昭和の時代まで、冬用の掛け布団は、和室の押し入れにしまった。昭和時代まで、戸建てでもマンションでも、必ず一部屋は和室があり、押し入れが付いていた。その押し入れを活用していたわけだ。
 しかし、平成に入ったあたりから、和室がなくなり始め、今はすべて洋室で構成される住宅が増えてしまった。
 そこで、和室の押し入れに代わる収納として、布団クローゼットが生まれたのである。押し入れの代わりだから、かつて和室のように、「家族全員が使う洋室」の収納に設置されやすくなっている。
 
 
布団クローゼットに短所はないの?
 布団クローゼットは、まだ生まれたばかりなので、不満の声は上がっていない。が、強いて短所を探すと、奥行を深くしているため、他のものをしまう場合、スペースが余ってしまうこと。段ボール箱を奥に押し込むと手前にスペースが生まれる。そこにも段ボール箱を置くと奥の箱を出しにくくなる。そういう短所がありそうだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年9月25日 (火)

地袋

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【NO.185】「地袋」のウソ・ホント

地袋って何?
185 地袋というのは、床の間の脇に設けた違い棚で、下部に設置された収納スペースのこと。違い棚の上方や、押し入れの上部にある戸棚を「天袋」と呼ぶことの対義語となる。
 上の収納が天袋で、下の収納が地袋となるわけだ。

地袋は今の住まいにも存在するの?
 現代の住まいで、純粋に地袋と呼ばれるものは少ない。床の間自体が減っているし、和風の収納も少なくなっているからだ。
 しかし、出窓の下やキッチンカウンターの下など「下方」に設置される収納スペースは存在する。
 そのような「下のほうに設置される収納スペース」は下部収納という呼び方がされる。地袋は下部収納として生き残っていると言えるだろう。
 
地袋の長所と短所は?
 地袋もしくは下部収納は、床やソファに座ったまま出し入れしやすいという長所がある。いちいち立ち上がらなくても物の出し入れができるわけだ。
 一方で、カウンター下部収納のように、物陰に隠れてしまうような位置だと、出し入れしにくくなるケースも。身をかがめて出し入れしなければならないからだ。
 このように、設置場所によっては出し入れしにくいことがあることが地袋もしくは下部収納の短所といえる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年9月11日 (火)

天袋

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【NO.184】「天袋」のウソ・ホント

天袋って何?
 天袋というのは、高い位置のモノ入れという意味。具体的には押入の上部や、床の間の段違い棚の高い位置に設けられる収納を指す。
 押入の上部は、普通の背の高さの人には手が届かない。椅子や踏み台に載って利用する収納スペースとなる。だから、あまり出し入れしない物の収納場所として活用しようというのが、天袋の性格。収納スペースの中では特殊な場所といえるだろう。
 ちなみに、洋室の場合、天井近くに設置される収納は「上部吊り戸棚」とか「上部収納」と呼ばれる。天袋は、和室の押入上部や床の間横に設けられる“和風”の収納スペースに対して用いられる呼び名といえる。

天袋の長所は?
 天袋を設けると、スペースの有効活用ができる。
 例えば、押入に天袋がなかったらどうなるだろう。押入の上のほうは手が届かないので、「使えない空洞」になりがちだ。
 そこで、押入の上部を区切り、「台に載って出し入れするスペース」として活用——それで、スペースの有効活用ができるというわけだ。
 めったに使わないが、捨てることもできない物、例えばおじいちゃんに買ってもらった五月人形や子供の卒業証書が詰まった箱などをしまう場所として天袋は重宝する。
 天袋は上部にあるため内部が乾燥しており、カビ類が発生しにくい。めったに使わないものの保管場所としてふさわしいことになり、それも天袋の長所といえるだろう。
 
天袋に短所はないの?
 最大の問題は、簡単に出し入れしにくいこと。だから、天袋はプラスαの収納スペースとして使うのが好ましい。
 「我が家の収納スペースは、天袋だけ」というような家はとても住みにくいことになるので、注意したい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年5月30日 (火)

床下収納庫

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【NO.150】床下収納庫のウソ・ホント

「床下収納庫」は、集合住宅にも設置できるの?
 床下収納庫は、文字通り床下のスペースを生かして設置される収納のこと。その代表例がキッチンの床下収納庫だ。床に設けられた蓋状の扉を開けると、醤油や酒などをしまうスペースがある、というのが一般的な床下収納庫のイメージでもある。
 一戸建ての場合、キッチンに床下収納庫を設置するケースが多い。そして、マンションやアパートといった集合住宅でも、1階住戸のキッチンには床下収納庫を設置されやすい。
 しかし、床下収納庫は一戸建てや集合住宅の1階住戸だけのものではない。今は、集合住宅の2階以上の住戸にも床下収納庫を設置されることがある。これは、床の構造を二重にし、床下スペースを活用して収納を設けるというものだ。

「床下収納庫」の長所は?
 床下収納庫が設置されるのは、キッチンだけではない。和室の畳下が収納スペースになっていることもあるし、リビングの床下が大きな収納スペースになっていることもある。
 床下にこのような収納スペースがあると、物をしまう場所が増える。クローゼットからはみ出した服、押入に入らない客用の布団などを床下にしまうこともできる。
 このように、収納量が増大すること——それが床下収納庫の長所だ。

「床下収納庫」に短所はないの?
 床下収納庫は、住まいの収納量を増やす。が、それがあるからといって、必ずしも家の中が片付くわけではない。その理由を説明しよう。
 キッチンの床下収納庫ならば、物を出し入れする機会は多い。だから、住まいを片付ける役に立つ。ところが、畳の下の収納庫となると、出し入れする頻度が少なくなる。畳を持ち上げるのが面倒なので、一度しまうと、なかなか出さないからだ。軽い力で畳が上がる仕組みになっていても、気分的に「おっくう」なのである。畳を上げたくないので、滅多に使わないものを優先的に納めたりする。だから、余計に開け閉めしない。つまり、死蔵されるスペースになりがちなわけだ。
 本来は、思い切って捨てるべきものも仕舞ってしまうため、家の中にムダなゴミが増えるだけ。そのようなことが起きるため、片付きをよくする効果は薄いことになる。
 役立つ床下収納庫は、入れやすく出しやすいことが、より重要になるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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納戸

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【NO.149】納戸のウソ・ホント

「納戸」ってどういうもの?
 納戸とは、物を納める場所。物置部屋のことである。しかし、現代の住宅においては別の意味で使われることがある。それは、「建築基準法で、居室扱いできないスペース」をとりあえず「納戸」もしくは「サービスルーム(納戸)」と呼ぶということだ。
 建築基準法で居室=部屋として認められるためにはいくつかの条件がある。簡単に言うと、ある程度の広さがないといけないし、天井高や出入り口の状態、窓からの見晴らしなどにも基準がある。この基準に満たないスペースは居室=部屋として扱うことができないのだ。
 賃貸住宅の場合、この決まりは必ずしも守られていない。3畳大のスペースでも1室としてカウントしたり、窓を開けるとビルの壁しか見えないスペースでもリビングと表記されたりする。
 しかし、分譲住宅では厳密に守られており、居室扱いできないスペースは納戸とかサービスルーム(納戸)と表記されるわけだ。この場合の「納戸」は、表記がどうあれ居室として使われ、子供部屋や夫婦の寝室などになるのが普通だ。
 つまり、「納戸」には、純粋に物入れとして使われるスペースと、居室=部屋なのだが、法律の規定で便宜上「納戸」と表記されるスペースの2種類があるというわけだ。

「納戸」の長所は?
 純粋に収納スペースとなる納戸は、収納スペースのなかでも大きなものを指すのが普通だ。少なくても1畳大以上。普通は2畳とか3畳以上の広さがあるもの。だから、大きな段ボール箱も楽々収納できる。場合によってはタンスをそのまましまうこともできる。このように、収納力が大きいこと。それが納戸の最大の長所だ。
 さらに、2畳とか3畳の広さがあれば、趣味のスペースとして使うことも可能。窓がなく、エアコンも付かないのが普通であるため、居心地は決してよくない。特に、夏は暑くなりがち。それでもいいから、「自分だけのスペース」が欲しいというとき、納戸は非常に役立ってくれるわけだ。

使いやすい「納戸」のポイントは?
 使いやすい納戸とは、ズバリ、物をしまいやすく、出しやすいつくりになっていること。出入り口は大きめの引き戸になっており、天井も高いほうがよい。そして、奥に向かって長い部屋(つまり、ウナギの寝床状態)ではなく、横に広いスペースになっているほうが理想。ウナギの寝床状態だと、奥に仕舞った物が死蔵されやすいからだ。
 照明のほか、電気のコンセントも付いているほうがよい。さらに欲を言えば、小さくてもいいから窓付きがよいのだが……。これは、無理な注文というところか。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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上部吊り戸棚

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【NO.137】上部吊り戸棚のウソ・ホント

「上部吊り戸棚」ってどういうもの?
 システムキッチンに設けられる収納は、作業台の上下に分かれているのが普通だ。作業台には流しやコンロが並んでいる。その下に引き出しや観音開きの扉を付けた収納スペースがある。そして、作業台の上部——高い位置にも収納スペースがあるのが普通。この高い位置の収納が「上部吊り戸棚」だ。
 天井から吊り下げられた形状になっているのが、名前の由来。位置が高すぎて使いにくいと感じる人もいるはず。しかし、位置を下げると、調理の作業中に頭をぶつけやすい。作業のじゃまにならず、可能な限り収納スペースを増やすために設けられるもの、それが上部吊り戸棚というわけだ。

「上部吊り戸棚」の用途は?
 キッチンでは、軽いけれど場所をとるものが少なくない。例えば、ザルやボウル、そして、干し椎茸などの乾物も軽いが場所をとる食物だ。
 このように、軽いが場所をとるものをしまっておく場所として重宝するのが、上部吊り戸棚となる。
 もっとも、現実には鉄鍋や土鍋など重いものもしまうことも少なくない。そこで、重いものをしまっても大丈夫なように工夫が凝らされることになる。

使いやすい「上部吊り戸棚」の条件は?
 上部吊り戸棚に重いものをしまっても大丈夫なようにする——この工夫こそが、使いやすさのポイントだ。
 一つの工夫は「耐震ラッチ」(別項参照)。大地震のとき、上部吊り戸棚にしまった重いものが飛び出さないようにする工夫である。
 もう一つ、最近増えてきた工夫に「電動昇降方式」がある。これは、スイッチ一つで、上部吊り戸棚の下降・上昇が行われるというもの。これがあれば、上部吊り戸棚の使い勝手が格段に向上する。
 しかし、装置の値段が高いため、まだ分譲住宅にしか採用されないのが残念な点である。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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防災備蓄庫

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【NO.135】防災備蓄庫ウソ・ホント

「防災備蓄庫」ってどういうもの?
 防災備蓄庫というのは、大地震が起き、電気、水道、ガスなどが切れたとき、数日間は救援物資なしでも生きてゆけるよう、必要な物資を蓄えておく倉庫のこと。広域避難場所として指定されている公園や公立小中学校などに設置されるケースが多いのだが、最近はマンションにも設置されることがある。
 現在のマンションは、関東大震災クラスの大地震でも倒壊することはない。そこで、マンション内に必要な物資を備蓄しておけば、避難所に移らなくても済むはず。そういった考えから、マンション内に防災備蓄庫を設けるケースが少しずつ増え始めているわけだ。

「防災備蓄庫」に備えられるものとは?
 防災備蓄庫に蓄えられるのは、生きるために最低限必要なもの。救援物資なしでも数日間は生きることができるようにするものだ。例えば、水、簡易トイレ、煮炊きできる簡易コンロやかまどの設備機器、そして、救助用工具や医療品などだ。米などの食料品は各家庭の台所にあるはずなので、基本的に置かない。
 水は、ミネラルウォーターを備蓄することもあるし、汚水を浄化し、飲料水に変える装置を備えることもある。
 大地震が起きたとき、困るのは水道水が出なくなり、飲み水がなくなること。そして、水洗トイレが使えなくなること。さらに、煮炊きができないこと。それらの問題に対応するものが備蓄されるわけだ。

「防災備蓄庫」が本当に必要なのは……。
 防災備蓄庫は、本来、すべてのマンションに必要なもの。中でも特に必要と思われるのが超高層マンションだ。
 というのも、大地震が起きると、マンションのエレベーターはすべて止まり、安全が確認されるまで動かない。そうなると、高層階に住む人は生活がしにくくなる。給水車が水を運んできても、それをポリタンクに入れ、階段で上層階まで運ぶのは至難の業であるからだ。
 そこで、最新の超高層マンションでは、10階おきに防災備蓄庫を設置するケースがある。それなら、大地震のとき、上層階の住人も水や簡易トイレを得やすいという考えである。これは、とても理にかなった考えだと思われる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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可動収納

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【NO.118】可動収納のウソ・ホント

「可動式収納」ってどういうもの?
 可動式収納というのは、キャビネット式の収納庫で底に小さな車輪が付いたもののこと。台車に載った洋服ダンスのようなものと思えばよい。
 ただし、車輪が付いたままだと、簡単に動いてしまうので、普段は車輪は内部に収められ、レバーを倒すなどの操作をすると、車輪が出て、動かしやすくなる仕組みが一般的だ。
 サイズは、奥行き50センチ程度で、幅が1メートルから1.5メートル程度。高さが1.5メートルから1.8メートルくらいとなり、主に洋服をしまうクロゼットとして使われる。

「可動式収納」の用途は?
 最初は壁に沿って、可動式収納を2連とか3連並べておく。そして、必要に応じて移動させる。
 例えば、部屋を二つに区切り、子供二人の個室として使いたいときは、部屋の中央に境界線を築くように可動式収納を並べる。部屋の間仕切りと収納庫を兼ねるわけだ。
 そして、二人の子供が巣立ったら、可動式収納を元の位置に戻し、広い部屋として活用する——そのように移動させやすいのが、可動式収納の特徴である。

「可動式収納」に欠点はないの?
 可動式収納は便利なのだが、いくつか短所がある。例えば、動かしやすくするため、収納庫の背が低い。天井までの高さがないから、部屋と部屋の間仕切りとして使うと、音や明かりが漏れやすい。部屋と部屋の区切りが甘いため、収納庫の上に箱を積むといった工夫が求められるのだ。
 そして、「可動式」といっても木製のどっしりした造りのため、結構重い。移動させるときは、それなりに力がいるのも、短所といえば短所。それよりなにより、重大なのは、「実際に生活を始めると、動かすことがない」ということだ。
 一度設置場所を定めると、模様替えが面倒で、動かすことがないというわけだ。だったら、動かない固定式でよかった、という声もある。
 マメな性格で、模様替えが好きな人に向く設備といえる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ウォークスルークローゼット

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【NO.104】ウォークスルークローゼットのウソ・ホント

「ウォークスルークローゼット」ってどんなものなの?
 1.5畳以上の広さがあり,“小部屋”のような収納スペース,という点ではウォークスルークローゼットとウォークインクローゼットとの違いはない。ただ一つ異なるのは,出入り口の数。ウォークインクローゼットの出入り口が一つであるのに対し,ウォークスルークローゼットの出入り口は二つ。だから,通り抜け(ウォークスルー)が可能になるわけだ。
 つまり,ウォークインクローゼットに,もう一つ出入り口を設け,通り抜けできるようにしたものがウォークスルークローゼットということになる。

「ウォークスルークローゼット」の長所は?
 ウォークスルークローゼットの長所を説明するためには,まず,それがどこに設置されるかを説明したほうがよいだろう。
 ウォークスルークローゼットが設置されるのは,主寝室部分。主寝室と洗面所+浴室が隣り合っていて,その間にウォークインクローゼットが設けられるとき,ウォークインクローゼットがウォークスルークローゼットに変わりやすい。というのも,朝起きて,シャワーに直行し,すぐに着替えるという「朝の支度」を効率よくこなすため,クローゼットを通り抜けできるようにしたほうが都合がよいからだ。
 米国では,朝起きてすぐにシャワーを浴びる人が多いため,主寝室にシャワー室を併設するケースがある。しかし,日本では主寝室にシャワーを付ける余裕はない。そこで,ベッドから浴室に直行できるようにウォークスルークローゼットが増えてきたのである。

「ウォークスルークローゼット」に短所はないの?
 便利なウォークスルークローゼットだが,不満の声もある。一つは,収納スペースとしては使いにくいということ。主寝室と浴室を結ぶ通路の役目を果たすため,「通路部分」に何も置かず,空けておかなければならない。つまり,収納用に使えるスペースが狭くなるわけだ。
 もう一つの不満は,湿気の問題。洗面所と収納スペースがドアで結ばれているため,クローゼット内に湿気が入り込まないか心配というのである。
 24時間換気装置が標準化している現在,室内の湿気は少なくなっている。しかし,ウォークスルークローゼットにはカビが生えるのではないかという不安があり,高価な革製品などは置きにくいという。近年になって広まり始めた工夫だけに,湿気に対する実証が待たれるところだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ウォークインクロゼット

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【NO.031】ウォークインクロゼットのウソ・ホント

ウォークインクロゼットには、どんな特徴があるの?
 その名の通り「歩いて入ることのできる」くらい広い洋服入れ・ウォークインクロゼットは、特に主婦の人気が高い。その理由は、「それがあれば、家の中が片づく」、もしくは「片づきそう」であるからだ。実際に片づくかどうかは後で述べるとして、確かに大きな収納能力は魅力。さらに、靴やバッグなども服と一緒にしまえるウォークインクロゼットならば、コーディネイトしながら、身につける物を1カ所で選ぶことができる長所もある。そのため、「服が好き」というタイプの人に好まれる収納スペースとなっている。
 服をしまうのが主たる目的であるため、ハンガーに掛けた服をしまいやすいように、パイプを通してあることがウォークインクロゼットの条件。さらに、箱に入れた靴やバッグ、帽子類をしまいやすいように、上部に棚を設けることも多い。このパイプや棚がなく、単に広いだけの収納スペースだと、ウォークインクロゼットではなく「納戸」ということになってしまう。ウォークインクロゼットにとってパイプは必須アイテムということになるわけだ。

現在の「ウォークインクロゼット」事情はどうなっているの?
 現在のウォークインクロゼットには、いくつかの新しい工夫が生まれている。例えば、ウォークインクロゼット内にシステム収納を設置するのもその一つ。システム収納というのは、パイプや棚、そして引き出し類が同じデザインでそろえられ、好みの場所にセットできるもの。ウォークインクロゼット内の使い勝手を向上させるための工夫だ。
 さらに、ウォークインクロゼットのドアを複数設け、通り抜けできるようにする工夫もある。例えば、寝室と洗面所の間にウォークインクロゼットを設け。寝室からウォークインクロゼットを通り抜け、洗面所に行けるようにするもの。これで、朝起きてから洗面したり、シャワーを浴びて着替えという作業がスムーズに行える。機能的に生活できる工夫というわけである。
 とりわけ広いスペースのあるウォークインクロゼットでは、化粧台を設けることもある。ウォークインクロゼット内で着替え、さらに化粧までできるようにしてあるわけだ。ここまでくると、本格的に洋風な暮らしが実現する。

ウォークインクロゼットに短所はないの?
 さて、便利そうなウォークインクロゼットだが、使ったときの短所はないのだろうか。実は、使ってみると、意外に不便という感想が少なくない。例えば、期待したほど収納量が多くないという声がある。それは、壁に沿ってパイプがあり、そこに服を掛けると、中央部分が無駄に空いてしまうというもの。そこに物を置くと、今度は服を探しにくい。だから、スペースが無駄と思いながらも、開けておくしかないというのだ。正方形に近いウォークインクロゼットの場合、そういう短所が生まれがちなことも覚えておきたい。
 別の不満では、「においがこもる」という声もある。窓があれば、そんな不満も解消できるだろう。しかし、窓がないウォークインクロゼットの場合、ときどきドアを開けっ放しにして換気をしないと、においがこもる可能性があるわけだ。
 そして最大の短所は、「いい気になって詰め込んでいたら、不要品の倉庫になってしまった」というもの。ウォークインクロゼットのおかげで、家の中が片づくのは最初のうちだけ。ウォークインクロゼットが飽和状態になると、家の中が散らかってくる。しかも、ウォークインクロゼットはいらないものだらけ、という最悪の状況になりがち。ウォークインクロゼットは、収納量は多いものの、家の中を片づける魔法の箱ではないことを心しておきたい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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