2012年3月 6日 (火)

出入り可能な専用庭

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【NO.297】「出入り可能な専用庭」のウソ・ホント

出入り可能な専用庭って何?
 マンションの1階住戸は「専用庭付き」になるケースが多い。面積は小さいが土の庭が付き、楽しみが広がるプランだ。
 この専用庭はフェンスなどで囲まれて、外から出入りできないようになるのが普通。リビングから出入りするだけで、外からは出入りできないわけだ。
 ところが、一部の専用庭は外に出たり、外から直接入ることができる。それが、出入り可能な専用庭と呼ばれるものだ。


出入り可能な専用庭の長所は?
 出入り可能な専用庭は、次のようなケースに設けられる。
 たとえば、専用庭とともに専用駐車場が付いている場合。マイカーを専用庭の横にとめることができ、とめた車から専用庭を通り、リビングに入って行けるようになっているわけだ。
 専用庭の先がマンション内の公園になっている場合も、専用庭から直接公園に入ることができるように、と出入りできる仕組みが採用されやすい。
 いずれも、日々の生活で生じる手間を省くために設定されるもの。いちいち遠回りしなくても済むように専用庭からの出入りが可能になっているのだ。
 
 
出入りできる玄関に短所はないの?
 専用庭からの出入りを可能にした場合、専用庭から室内への出入りも可能になるのが普通だ。外出先から車で帰宅し、専用庭の横に車をおさめる。そのまま、専用庭を抜けて室内に入って行けるようになっているわけだ。
 となると、問題は防犯性をどう保つか。専用庭に面した窓を施錠なしにすることはできない。施錠して専用庭側から解錠できるようにする必要がある。
 実際、専用庭を出入り可能にする場合は、そのような錠を設置するのが一般的だ。その錠は玄関ドアを開けるときに使用するキーで解錠できるようになっている。必然的に、専用庭に面したリビング窓の一部が、玄関ドアのように開く形式になる。引き戸の一部が洋風開き戸形式になっているわけだ。
 そのような手間をかけないと出入り可能な専用庭は実現しない。それが、大きな短所といえるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2009年9月 1日 (火)

屋上出入り口付き住戸

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【NO.234】「屋上出入り口付き住戸」のウソ・ホント

屋上出入り口付き住戸って何?
234 それが設定されるのは、最上階住戸の一部。最上階住戸の上が陸屋根(平らな屋根)になっていてルーフバルコニー(屋上を活用した庭)になっているとき、ルーフバルコニーへの専用出入り口を設けた住戸のことだ。
 出入り口は上に向かうため、住戸内のリビングなどに階段を設置。階段を上がるとドアがあり、そのドアを開けるとルーフバルコニーになるという設計である。


屋上出入り口付き住戸の長所は?
 屋上出入り口が付いた住戸の長所は、自分専用の広い“庭”=ルーフバルコニーが手に入ること。この出入り口がないと、住戸の上が平らな屋根になっていても“庭”として活用できない。
 そのため、屋上出入り口付き住戸はマンションの建物をフル活用するための工夫といえる。
 
 
屋上出入り口付き住戸に短所はないの?
 ルーフバルコニーを活用する上で有益な屋上出入り口。しかし、短所がないわけではない。
 短所としてよく指摘されるのは、「階段があるので上に部屋があるのかと思ったら、屋上への出入り口があるだけで、がっかりした」というもの。階段を上がったところには畳半畳分程度のスペースしかないのが一般的。「もう少し広ければいいのに……」というわけだ。
 実際、容積率や建築基準法などの制約で、階段上のスペースは最小限になるのが普通だ。そのため、「せっかく階段があるのに、残念」とか、「屋上に上がるためだけなら、階段を設けないほうがすっきりしてよかった」などの不満が生じてしまいがちなのである。
 屋上出入り口は、単なる出入り口であることを理解して住戸選びをする必要があるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2009年4月28日 (火)

地下住戸

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【NO.225】「地下住戸」のウソ・ホント《会員リクエスト》

地下住戸って何? 
225_3 地下住戸というのは、地面より下に設けられる住戸のこと。「地下室が付いた住戸」ではなく、すべてが地下にある住戸を指す。
 といっても、「土に囲まれた窓なし住戸」ではない。地下に広いドライエリア(から堀のようなもの)を設け、“地下の庭”に面した住戸——それが、現在の地下住戸だ。
 地下住戸は建築基準法の改正によってつくりやすくなり、ここ数年急速に増加。それも3階から5階建ての低層マンションに設けられるケースが増えている。


地下住戸の長所は?
 近年増えている地下住戸。それを設ける理由は、主に1戸あたりの分譲価格を下げるためである。
 例えば、高さ制限により3階建ての低層マンションしか建設できない場所で、地下住戸を設けるとどうなるか。高さ制限を守りながら、地下1階地上3階建て——実質的に4階建ての建物を建設できることになる。3階建てのときよりも1フロア増えるため、当然ながら分譲される住戸数も増える。その結果、1戸あたりの分譲価格を下げることが可能になる。
 価格が下がれば、購入者が喜ぶ。それで売れ行きがよければ不動産会社にとってもメリットが生まれる。加えて、地下住戸を思い切り安く分譲すれば、「その値段だったら、買いやすい」と喜ぶ人もいる。
 以上の長所があるため、低層マンションを中心に地下住戸が増えているわけだ。
 
 
地下住戸に短所はないの?
 地下住戸で以前から懸念されているのは湿気と浸水の問題。広いドライエリアを設けても、地下は湿気が溜まりやすい。だから、カビ、ダニが発生しやすく住環境がわるくなるというわけだ。
 しかしながら、現在は24時間換気装置の設置により、湿気の問題は減少している。これも、地下住戸が増えている理由の一つと考えられる。
 次の懸念は「浸水」。集中豪雨や台風により雨水が下水からあふれ出すと、地面より低い位置にある地下住戸は床上浸水の危険があるというのだ。
 これを防ぐため、地下住戸をつくるときは、雨水対策を第一に考える。一時的に雨水を溜めて下水があふれることを回避するための「遊水池」を建物の地下に設けるような工夫が行われるわけだ。これによって、浸水の危険も大幅に減少している。
 残る短所は一つ。地下住戸は上から家の中が見えやすい、ということだ。これを防ぐため、住戸の配置に工夫することになる。
 短所はいくつかあるが、それを解消するための工夫も進んでいる。その結果、地下住戸の居住性は大きく向上しているのが実情だ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年12月23日 (火)

コンパクトタイプ

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【NO.217】「コンパクトタイプ」のウソ・ホント

コンパクトタイプって、どういうもの?
 「コンパクトタイプ」もしくは「コンパクトマンション」という言葉が生まれたのは、4、5年前。都心部で1LDK、2LDKのマンションが増えてきてからだ。
 それ以後、ファミリータイプの3LDKよりも狭いがワンルームより広い住戸——具体的には40m2程度から50m2程度までの1LDK、2LDKを「コンパクトタイプ」、それらが集まったマンションを「コンパクトマンション」と呼ぶようになっている。
 スタジオタイプでも1LDKに匹敵するくらいの広さ(40m2程度以上)があれば、コンパクトタイプの仲間に入る。
 しかし、スタジオタイプや1LDKでも100m2を超えるようなゆったりしたものはコンパクトタイプとは呼ばれない。それらは、「ゆったりした広さの1LDK」と「広いスタジオタイプ」ということになる。
 あくまでも40〜60m2程度の広さで買いやすい価格のマンション——それがコンパクトタイプ、コンパクトマンションなのだ。


都心コンパクトって何?
 地価が高くなった都心部では、80m2程度の3LDKをつくると分譲価格が1億円を超えることになりがち。1億円を超えると、購入できる人が少なくなる。そこで、増えてきたのが、コンパクトタイプ。40m2、50m2であれば、4000万円台、5000万円台で分譲でき、購入できる人が増える。
 そのような事情から、都心部では1LDK、2LDKの間取りを集めたマンションが増加。それを「都心コンパクト」と呼ぶようになった。
 都心コンパクトは、今後も増えてゆくことと予想されている。
 
 
コンパクトタイプに短所はないの?
 コンパクトタイプは、1LDK、2LDKが中心で、基本的に狭いワンルームタイプは含まれない。寝室とLDを切り離して生活できるし、キッチンや洗面所、浴室が広めになるため、居住性は高い。
 一生住み続けて不満がないマンションとなっている。
 しかしながら、ビルが立て込む場所に建設されている場合、日当たりや眺望がわるいことがある。また、スーパーマーケットなど買い物施設が近くにないため、生活しにくいということも起きがち。コンパクトマンションを買うときは、立地のチェックも重要になってくるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年3月 4日 (火)

屋根のシート断熱防水

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【NO.196】「屋根のシート断熱防水」のウソ・ホント《会員リクエスト》

シート断熱防水って、どういうもの?
 シート断熱防水を簡単に説明すると、鉄筋コンクリートや鉄製の屋根に断熱材を敷き、その上を丈夫な防水シートでカバーすることを指す。
 断熱材により夏の炎天下でも屋根の温度上昇を低減させ、室内環境をよくする効果がある。防水シートはカラスが突いても破れることがなく、耐久性も長いことから昭和40年代から50年代にかけてマンション屋根の補修に盛んに用いられた。
 昭和30年代、40年代に建てられたマンションは屋根の断熱性が低く、最上階住戸は「屋根が焼ける」と嫌われた。真夏に屋根の温度が上がり、夜になっても室内温度が下がらなかったからだ。
 屋根のシート断熱防水は、改修工事で施工しやすいため、「屋根が焼ける現象」をなくすために重宝されたのである。
 シート断熱防水は現在も、新築、改修で採用されている工法である。


それは、外断熱にあたるの?
 屋根のシート断熱防水は、「構造躯体の外側を断熱材で覆う」という意味では外断熱になる。
 しかしながら、現在、「外断熱」と呼ばれる構造は、構造躯体の外側全体を断熱材で覆うことを指している。屋根も壁も、そして床部分も外側に断熱材を張っている状態が外断熱となるわけだ。
 そのため、「屋根はシート断熱防水だが、壁は内側に断熱材を入れている」もしくは「屋根はシート断熱防水だが、壁には断熱材が入っていない」というような構造の場合、厳密には外断熱とはいえないし、外断熱住宅の長所も生じない。単に、「屋根は外断熱になっている」ということになる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年2月 5日 (火)

熱交換方式ではない24時間換気装置

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【NO.194】「熱交換方式ではない24時間換気装置」のウソ・ホント《会員リクエスト》

熱交換方式の24時間換気装置って、どういうもの?
 24時間換気装置は、住宅の気密性が高まったことで生み出された装置だ。
 その役割は、玄関ドアや窓を閉めたままでも室内の空気を入れ換える——つまり換気をすることにある。
 気密性の高い家でドア・窓を閉め切ったままだと、室内の空気がよどみ、カビやダニが発生しやすくなる。これを防ぎ、室内環境をよくするために開発されたのが24時間換気装置である。
 この装置には、実は二つの種類がある。
 一つは「熱交換機能がついているもの」。もう一つは、「熱交換機能がついていない」ものだ。熱交換機能の有る無しで、住み心地が大きく変わってしまう。その内容を説明しよう。


熱交換方式でないと、どんな問題が起きるの?
194 熱交換機能というのは、室内から外に出る空気と、外から入ってくる空気の間で熱を交換する方式を指す。
 例えば、夏の場合、外の空気は暑く、室内の空気はエアコンで涼しくなっている。このとき、室内の涼しい空気を出し、外の空気を取り入れるだけだと、室内が暑くなってしまう。
 冬はその逆で、外の空気が冷たく、室内の空気は暖められているので室内が寒くなる。暖房をつけているのに、室内の温度が暖まらない。寒くて仕方がないという現象が起きてしまうわけだ。
 そこで、室内から外に出す空気と外から入ってくる空気で熱を交換したらどうだろう。
 夏は外から入ってくる空気の温度を冷やす。冬は外から入ってくる空気を暖めることができるので、室内温に及ぼす影響が少ない。だから、快適さを損なわれないことになる。
 

熱交換方式ではない24時間換気装置と上手につきあう方法は?
 熱交換方式の24時間換気装置であれば、夏も冬も過ごしやすくなるのだが、問題は熱交換方式ではない24時間換気装置の場合だ。
 熱交換方式のものは値段が高い。また、熱交換方式にすると、換気能力が下がるという見方もあり、すべての24時間換気装置に熱交換機能がついているわけではない。むしろ、熱交換方式ではない24時間換気装置のほうが多いと思われる。
 では、熱交換方式ではない24時間換気装置で寒い冬や暑い夏を乗り切るためにはどうするか。
 多くの人が採用している解決法は、24時間換気装置のスイッチを切るというものだ。スイッチを切るのは、特に寒い日や特に暑い日。冷暖房効率がわるくなるような日だけはスイッチを切り、それ以外の日は極力24時間換気装置を作動させる。それが、現実的な解決策になっており、それ以外によい方法がないというのが実情である。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年8月28日 (火)

セントラル浄化システム

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【NO.183】「セントラル浄化システム」のウソ・ホント《会員リクエスト》

セントラル浄化システムって何?
 最近は、台所の蛇口に浄水器を付ける家庭が増えた。この浄水器を各家庭ごとではなく、集合住宅でまとめて行うのが、セントラル浄化システムだ。
 具体的に説明しよう。
 マンションなど戸数の多い集合住宅では水道を建物に引き入れ、各住戸に分ける方式をとる。各住戸に分ける前に、水道水を浄水装置に通し、まとめて浄化するわけだ。
 これにより、各家庭に配される水道水はすべて浄化済みということになる。
 つまり、台所で使う水だけでなく、お風呂の水も浄化されており、洗濯に使う水も浄化済み、トイレの水も浄化済みということになる。

セントラル浄化システムの長所は?
183 セントラル浄化システムの効用は、一般的な家庭用浄水器と同様、水道水から塩素やトリハロメタン等の物質を取り除き、カルキ臭のない水にすることだ。
 セントラル浄化システムと各家庭ごとの水道水浄化を比較した場合、最大の長所は、「浄化装置の管理がいいこと」といえる。
 浄化装置は定期的にメンテナンスが必要。機材の交換等が求められるのだが、各家庭で浄化装置を使う場合、メンテナンスを忘れてしまうことがある。
 しかし、セントラル浄化システムの場合、管理活動の一環としてメンテナンスを行うので、「忘れる」と言うことがない。細菌の繁殖等に関する点検も行ってくれるので、安心できる。これが大きな長所となる。
 このほか、セントラル浄化システムにすると、洗濯で汚れが落ちやすいとか、お風呂で肌への刺激がない、便器に水アカがつきにくい等の長所をうたうことがあるが、私自身、そのような違いがあることを確認できてはいない。
 

セントラル浄化システムに短所はないの?
 短所と言えば、費用の問題がある。1戸あたりにするとわずかな額だが、メンテナンス費用が管理費の中に含まれることになる。そのため、「浄水器などいらない」という人は、ムダにお金を取られているという不満が出ることも。
 このほか、大きな短所は聞いていない。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年8月14日 (火)

特殊住戸

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【NO.182】「特殊住戸」のウソ・ホント

特殊住戸って何?
182 特殊住戸というのは、いうなればプレミア付き住戸のこと。マンション住戸の基本は中住戸と角住戸。ところが、マンションの設計を行うと、単純に中住戸・角住戸では分類できない住戸が生まれがちだ。
 例えば、中住戸ではあるが、広いルーフバルコニー付き住戸であったり、メゾネット住戸であったり、はたまた屋上テラス付きであったり……。このように、中住戸・角住戸という分類には収まりきれない変わった住戸——それが特殊住戸と呼ばれものである。


特殊住戸の長所は?
 特殊住戸は、他の住戸にはないプラスαの長所が備わっている。ルーフバルコニーがあれば、マンションの上層階でも「庭のある暮らし」を楽しむことができるし、メゾネット住戸であれば、室内に変化が生まれる。
 このように、他の住戸では味わえない住み心地のよさを備えていることが、特殊住戸の長所ということになる。
 

特殊住戸に短所はないの?
 では、特殊住戸に短所はないのだろうか。今まで見聞きしたなかで、特殊住戸だから生じる短所というものは、ないのだが……。
 あえて短所を探すと、特殊住戸は数が少なく、価格設定も割高になることがあげられる。
 つまり、誰でも買えるわけではないということが特殊住戸の短所というわけだ。
 数が少なく、値段も高いので、なかなか買えない。だからこそ、憧れる人が多い。それが特殊住戸といえそうだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年7月31日 (火)

中住戸(なかじゅうこ)

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【NO.181】「中住戸(なかじゅうこ)」のウソ・ホント

中住戸って何?
 中住戸は、角住戸に対応する呼び方。角住戸が建物の端にあり、片側が他の住戸と接していないのに対し、中住戸は建物の中間に位置し、両脇を他の住戸に挟まれている。
 101号室から110号室まで10戸の住戸が並んでいる場合、101号室と110号室が建物の端に位置する角住戸となり、それ以外の8戸がすべて中住戸ということになる。


中住戸の長所・短所は?
181 中住戸と角住戸を比べると、角住戸のほうが居住性は高い。角住戸は両脇を他の住戸に挟まれるわけではないし、窓の数も多くなるからだ。
 角住戸の場合、浴室や洗面所、トイレ、キッチンなどに窓が設けられることが多いが、中住戸でそれらに窓が設置されることは少ない。
 このように書くと中住戸には短所ばかりと考えられがち。しかし、中住戸には大きな長所がある。
 それは、角住戸より割安な価格設定になること。つまり、買いやすいことだ。
 中住戸は角住戸より1、2割安くなる。例えば同じ専有面積の角住戸と中住戸が並んでいる場合、中住戸は3000万円で角住戸は3500万円というくらいの差がついてしまう。
 割安で購入しやすい。それが中住戸の大きな長所になるわけだ。
 

中住戸を選ぶ際のポイントは?
 購入しやすいが、窓の数が少ない。それが中住戸の宿命であるため、中住戸では通風・採光に難が出やすい。風通しがわるく、昼間も住戸の中心部が暗くなりやすいのだ。
 この短所を防ぐには、窓面積が広い住戸を選ぶことが大切。採光をよくするためには、ワイドスパン(別項参照)の住戸を選ぶべきだ。
 また、風通しのよさを求める場合は、風が入ってくる窓と出て行く窓が設けられていることが大切。南面と北面に窓があるというように、対局に窓があれば風が通りやすい。
 これに対し、南面にだけしか窓が設けられていないと風は通りにくくなる。風通しのよい中住戸を求めるなら、そのことを覚えておきたい。


文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年7月17日 (火)

角住戸

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【NO.180】「角住戸」のウソホント《会員リクエスト》

角住戸って何?
 角住戸は、妻住戸とか妻側住戸とも呼ばれ、建物の端に位置する住戸を指す。
 マンションやアパートなど集合住宅では住戸が横に連なる。例えば1階に101号室から103号室が並んでいれば、101号室と103号室が端に位置し、角住戸ということになる。この場合、102号室は両サイドが他の住戸に接し、二つの住戸の間にあることから「中住戸」と呼ばれる。
 101号室から103号室までの3住戸で構成される場合、角住戸のほうが数が多く、中住戸が希少となる。
 しかし、実際には10戸、20戸と数多くの住戸が横に連なるため、角住戸のほうが希少価値が高い。
 10戸が並んでいる場合、角住戸は両端に1戸ずつで計2戸。これに対し、中住戸は8戸あるからだ。

角住戸の長所は?
180 角住戸の長所は、独立性が高いこと。マンションの場合、「壁の向こう側は他人の家」ということになるのだが、角住戸ならば、「他人の家に面した壁」が少なくなる。
 中住戸ならば2面の壁が他人の家に接するが、角住戸ならば1面で済むのが普通。もう1面は「外壁」になるので、気兼ねが少なくなるのだ。
 また、建物の北側に共用廊下を設ける場合、中住戸では、北側の部屋は共用廊下に面することになる。しかし、角住戸だけは、北側居室が共用廊下に面することがなく、プライバシーを守りやすいという特徴が生まれる。
 以上の2点から、角住戸は独立性が高いといえるわけだ。
 加えて、外壁には窓を設置できるので、窓の数が多く、明るく開放感があるという長所も生まれる。
 角住戸だけは浴室やトイレ、台所に窓が付くというケースもあり、窓の多さも角住戸の大きなポイントになる。

角住戸に短所はないの?
 緊急地震速報システムをモデルルームで実際に体験してみた。
 実際にマンションの角住戸に住んで、困ることや気になることは少ない。マンションによっては「エレベーターから遠い」ということがあるかもしれないが、致命的な短所ではないだろう。
 窓が多いのでカーテン代が高い!という意見があるが、これは短所といえるかどうか……。
 唯一の短所は、中住戸に比べて、角住戸は値段が高いこと。角住戸は中住戸より広い間取りにされることが多く、広いために余計に高額になるという側面もある。
 魅力的だが、簡単には買えない——それが大きな短所といえるだろう。
 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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