2009年8月 4日 (火)

タワーパーキング

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【NO.232】「タワーパーキング」のウソ・ホント

タワーパーキングって何?
 タワーパーキングは、機械式駐車場の一種。機械式駐車場はパレットに車を載せ、パレットごと車を移動させることで限られた土地面積により多くの車を収める方式を指す。
 マンションに設置される一般的な機械式駐車場は3層とか5層の高さで車を収める。これに対し、タワーパーキングはもっと層が多い。15層とか20層で車を収め、縦長の観覧車のようにパレットを回転させて車の出し入れをする。都心のオフィスビルやホテルで以前から活用されてきた方式である。


タワーパーキングの長所は?
 タワーパーキングは限られた面積でより多くの車を収めることができる。例えば、超高層マンションで建物の一部に駐車場を組み込むときのことを考えてみよう。
 その場合、地下1階から地上15階まで駐車場にあてることができるというように「高さ」は確保できる。しかし、広さは限られる。例えば、建物の北側の一部だけの駐車場として活用するというようなケースだ。そんなスペース(面積は狭く、高さがある)を駐車場として活用するためにはタワーパーキングに頼るしかない。
 このように、タワーパーキングは狭い土地面積で効率よく駐車場を設置できるのが最大の長所となるわけだ。
 
 
タワーパーキングに短所はないの?
 観覧車のように車をのせたパレットを動かすため、作動させるための電気代がかかるし、メンテナンスの費用もかかる。タワーパーキングが設置されるマンションは土地代が高い都心部や駅近くに建設されやすいこともあり、タワーパーキングでは駐車場使用料が高くなりやすい。
 しかし、それよりも問題になるのは「出し入れに時間がかかる」ということだ。
 自分の車がどの位置にあるかによるが、一般的にタワーパーキングでは車を出すときの待ち時間が長い。出し入れに時間がかかる人が前にいると、なおさら待ち時間が長くなる。
 そこで、現在は待ち時間を短縮する工夫が生み出されている。例えば、自宅内で出庫の予約ができ、自分が駐車場に着く頃にちょうど車が出てくるようにするといった工夫だ。
 多くの工夫でより使いやすくなることが期待される施設である。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2009年4月14日 (火)

新聞配達サービス

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【NO.224】「新聞配達サービス」のウソ・ホント

新聞配達サービスって何? 
 新聞配達サービスはオートロックの普及で生み出された新しい工夫である。
 入居者と入居者から許可された人だけしか建物内に入ることができないオートロック方式。それによって、犯罪者の侵入を防ぐことができるだけなく、無用のセールスマンなども出入りしにくくなる。それはよいのだが、同様に出入りできなくなってしまうのが新聞配達員。それが問題だ。
 昭和時代のマンションならば、オートロックなしのものが多く、新聞配達員の出入りも自由。そのため、各住戸の玄関まで新聞が届けられるのが当たり前だった。しかし、今は事情が異なる。オートロックの普及で配達員の出入りが制限され、「新聞は集合郵便受けに」という形式が当たり前になってしまった。
 そこで、登場したのが新聞配達サービス。具体的には、夜中も常駐する警備員などに声をかけ、オートロックを解錠してもらう。それで、配達員が出入りでき、新聞が各住戸の玄関前まで届く仕組みである。


新聞配達サービスの長所は?
 新聞配達サービスがあれば、オートロック方式のマンションであっても各住戸の玄関まで新聞が届けられる。つまり、朝刊を受け取るため、いちいち集合郵便受けに取りに行く手間が省かれる。それが、最大の長所だ。加えて、集合郵便受け付近のゴミを減らす効用もある。それについては、少し説明が必要だろう。
 集合郵便受けに新聞が届く方式の場合、「新聞を受け取るのは出勤時」という家庭が増える。朝の支度をしているときに朝刊を取りに行く暇はない、と、朝食を食べながら新聞を読むのをあきらめる。集合郵便受けから朝刊を出すのは身支度をしてマンションを出るとき。出かける際に新聞を取り、電車のなかで新聞を読むわけだ。
 その際、新聞に折り込まれている広告は邪魔になるので、捨ててゆく。それで、集合郵便受け周辺にチラシ類が散乱しやすくなってしまうのだ。
 新聞配達サービスがあれば、集合郵便受け周辺にチラシ広告が散乱することがない。それも、新聞配達サービスのメリットとなる。
 
 
新聞配達サービスの短所は?
 便利な新聞配達サービスだが、最大の問題は「どこでも採用できるわけではないこと」。採用したくても採用できないマンションがあるわけだ。
 採用できるのは、夜中も警備員が常駐するマンション。その場合、配達時に警備員に声をかけ、解錠してもらうことができる。
 しかし、警備員が常駐していないマンションでは、声のかけようがない。それで、採用をあきらめることになる。
 新聞配達員に鍵を持たせ、自由に出入りできるようにすればよい、という考え方もある。しかし、住民の安全を守るための鍵は簡単に渡すことができない。それで、不自由さがあっても、新聞配達サービスを断念するマンションが少なくないのである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2009年3月31日 (火)

集合郵便受け

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【NO.223】「集合郵便受け」のウソ・ホント

集合郵便受けって何?
222 「集合郵便受け」は、マンション全体の入り口=エントランス部に設置されるもの。マンション居住者の郵便受けをまとめた共用施設のことだ。
 マンションの場合、各住戸の玄関ドアに小窓を開け、そこに郵便物を配達してもらう方法がある。そうではなく、郵便受けを1カ所にまとめてしまうわけだ。
 集合郵便受けでは住戸ごとに箱が分けられ、部屋番号と居住者の名前を明記。郵便物と新聞を受け取ることができるようになっている。


集合郵便受けの長所は?
 初期の集合郵便受けは、エントランスの壁に設置され、配達する側と受け取る側が一緒だった。コインロッカーと同じような方式になっていたわけだ。
 郵便物や新聞を受け取る口は細長く、そこから手を入れて郵便物を抜き取ることができない。郵便物・新聞を受け取るときは、鍵付きの扉を開ける方式である。
 この方式の集合郵便受けは、主に配達人の手間を省くために設置された。昔のマンションは、エレベーターなしのものが多く、配達人は階段の上り下りを強いられた。それは大変だろうと、1階部分に集合郵便受けを設置したのが始まりだ。
 しかし、今は事情が異なる。
 現在のマンションは、オートロックによって建物内に入る人を制限する。無用の人は入館できないようにするので、配達人も建物内に入りにくい。
 そこで、集合郵便受けの設計も変わってきた。以前とは異なり、「外から入れて、内側で受け取る」方式=スルー方式が主体になっているのだ。
 現在の集合郵便受けは、マンション全体のセキュリティを守るために設置される。つまり、居住者のために設置されているのである。
 
 
集合郵便受けの短所は?
 集合郵便受けのおかげで、マンションのセキュリティを守りやすい。それはいいのだが、一方で居住者の面倒が増える。
 郵便や新聞を受け取るために、いちいちエントランスまで行かなければならないからだ。
 その短所を解決するため、新聞配達人だけは建物内に入りやすいようにする工夫も生まれている。それについては、「新聞配達サービス」として別項で解説したい。 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2009年3月 3日 (火)

どんぶり返し

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【NO.221】「どんぶり返し」のウソ・ホント

どんぶり返しって何?
 どんぶり返しというのは、出前の器——例えば、寿司桶やかつ丼のどんぶりを返すため施設。それが設置されるのは供用部。たとえば、エントランス近くの郵便受けの下部などだ。
 マンションの郵便受けは外から手紙等を入れ、内側から受け取る方式が一般的だ。その郵便受けの下部に内側からどんぶりを入れ、外から取り出す棚を設ける。つまり、郵便物とは逆の動きで出し入れする棚をつくるわけだ。それが「どんぶり返し」である。


なぜ、どんぶり返しが必要なの?
 出前の器を返すとき、戸建てであれば玄関前に器を出す。しかし、マンションの場合、玄関ドアの前に器を置くと不都合が起きる。最近のマンションはオートロックが当たり前なので、器の回収にきた人が自由に出入りできない。器の回収が困難になるケースが起きてしまうのである。
 そこで、よく行われるのが「エントランスの外に器を出す」方式。エントランスの外、オートロックの操作盤下などに器を置き、上に新聞紙をかけたりする。
 これは見栄えがよくない。みっともない、と考え出されたのが「どんぶり返し」なのである。
 
 
どんぶり返しの短所は?
 どんぶり返しが実際に設置されたマンションはごく一部。既存のマンションに取り入れようとしても設置工事ができないケースもあるだろう。
 つまり、「それは便利だ」と思っても、簡単に採用できないところが短所といえる。
 出前の器をスマートに返す方式はまだいろいろあるはず。これからも工夫が生まれることを期待したい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2009年1月20日 (火)

展望ラウンジ

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【NO.218】「展望ラウンジ」のウソ・ホント

展望ラウンジって、どういうもの?
218_2 展望ラウンジは超高層マンションに設置される共用施設。超高層マンションの上層階は眺めがよい。しかし、中層階、下層階に住んでいる人はその眺めを楽しむことはできない。
 せっかく超高層マンションに住んでいるのに、眺めのよさを満喫できないのは物足りない。また、親類や友人が遊びに来たとき、眺望を披露できないのは寂しい……。
 そこで、マンション居住者ならば誰でも眺めのよさを楽しむことができるように、と設置されるのが展望ラウンジだ。
 一般的には最上階に近い上層階にラウンジを設置。ソファやテーブルなどを置き、トイレも設置してくつろぐことができるようになっている。


誰でも無料で利用できるの?
 展望ラウンジのなかにはミニキッチンなどを付け、パーティが開けるようになっているケースがある。その場合は、あらかじめ予約して使うのが普通で、部屋の使用料が必要になる。
 眺望を楽しむだけのスペースであれば、無料で予約なしで利用できるのが一般的だ。ただし、利用時間が制限され、夜中は施錠されることが多い。
 
 
展望ラウンジに短所はないの?
 特に短所はない。展望ラウンジは小さな子供の遊び場、母親たちの“集会所”として活用され、重宝がられている。
 しかしながら、展望ラウンジはすべての超高層マンションに設置されるわけではない。はじめから設置されていない場合、後から開設するのは不可能に近い。
 また、展望ラウンジがあっても、利用者を限定する場合もある。例えば、40階建てのマンションで40階の展望ラウンジを利用できるのは25階以上の居住者だけと定められるケースがあるのだ。
 そのため、超高層マンションを買うときは展望ラウンジがあるか、誰でも利用できるかを確認する必要があるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年12月 9日 (火)

剣先フェンス

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【NO.216】「剣先フェンス」のウソ・ホント

剣先フェンスって、どういうもの?
216 剣先は「けんさき」と呼ぶ。マンション敷地の外周に張り巡らされるフェンス、その先端を剣もしくは槍のように尖らせたものを指す。
 先が尖っているから、不法侵入者が手を掛けにくい。だから、侵入されにくいフェンスになるわけだ。
 主に鋳鉄でつくられ、単純な柵になるのではなく、装飾が施されるのが普通。鉄を加工し、レースを編むように組み合わされるわけだ。そのため、見た目の美しさも出てくる。
 先が尖っているため、低い柵に設置されると子供が遊んでケガをするといった危険が生じる。そこで、剣先フェンスが設置されるのは、高さが2m程度の高い柵において。鉄製の高い柵で先端が尖っている——それが剣先フェンスの一般的スタイルだ。


剣先フェンスの長所は何?
 剣先フェンスの長所は、犯罪抑止力と見た目の美しさ。といっても、防犯性がそれほど高いわけではない。というのも、泥棒がその気になれば、尖った部分を避け、塀を越えることなどたやすいからだ。
 乗り越えようと思えば、簡単に超えられる。しかし、心理的な犯罪抑止力はある。「このマンションは防犯に気を使っているな」と思わせる力はあるわけだ。
 そして、前述したとおり、見た目の美しさがある。この美しさのほうが、実際には大きいと考えられる。
 
 
剣先フェンスに短所はないの?
 実際には防犯性が低い。それが短所の一つ。もう一つは、加工に手間がかかるため、高価であること。そして、鋳鉄のものは、定期的に塗装をし直すなどメンテナンスの手間と費用がかかる。これも短所といえば短所となる。
 そのため、剣先フェンスは主に高級マンションで採用されることが多くなっている。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年10月14日 (火)

24時間ゴミ出しOK

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【NO.212】「24時間ゴミ出しOK」のウソ・ホント

24時間ゴミ出しOKって、どういうもの?
212_2 各家庭から出たゴミは、ゴミ収集車によって集められる。ゴミの収集日、定められた場所にゴミ袋を出しておくと収集してもらえるわけだ。
 その際の「ゴミ出し」にはいろいろなルールが定められる。例えば、ゴミを収集場所に出すことができるのは収集日の朝。前夜から出してはいけないといった取り決めである。このルールを破って、好きな時間にゴミを出すことは許されない。
 そのため、一人暮らしや夫婦共働きの場合、出勤時間の関係で定められた時間にゴミ出しができないということがあり得る。そんなとき、重宝されるのが、「24時間ゴミ出しOK」というシステム。同時に、24時間ゴミ出しOKならば、家の中にゴミが溜まりにくいという長所もある。
 これは、マンション独自のシステムで、ゴミ収集場所に好きな時間にゴミを出してもよいというもの。出されたゴミは集積所に保管され、ゴミ収集車が来ると管理スタッフによって出される仕組みになっている。
 居住者にとっては、ゴミ収集日に限らず好きなときにゴミ出しができるので、助かるシステムとなる。


24時間ゴミ出しOKに問題はないの?
 24時間ゴミ出しOKは、ゴミを出すときに重宝するシステムである。しかし、どんなマンションでも実現できるものではない。夜中にゴミ出しする人の足音などが他住人に迷惑となるようなマンションでは採用できない。
 また、保管されたゴミをカラスや野良猫が散らかす危険がある場合も採用できない。生ゴミの悪臭が周辺住戸に迷惑を及ぼす可能性がある場合も同様。24時間ゴミ出しOKのシステムは採用されるべきではない。
 
 
どんな施設なら問題ないの?
 では、どんなケースであれば、24時間ゴミ出しOKとしても問題ないか。例えば、ゴミを保管する場所が住戸から離れ、ゴミを荒らす動物等が入れないようになっているならば問題は起きにくい。
 また、次のような設備がある場合も問題が起きにくい。
 マンションの各フロアにゴミ捨て口が設けられ、そこにゴミ袋を捨てる。捨てられたゴミは地下の集積場所で圧縮され、密閉されたタンクの中に溜められる。そして、収集日にゴミをタンクから収集車に移す——このようなダストシューター型ならば問題は少ないと思われる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年9月 2日 (火)

フェンス

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【NO.209】「フェンス」のウソ・ホント

マンションのフェンスって、どういうもの?
 マンションのフェンスは、敷地内に無用の人が立ち入らないように設置される。そのため、敷地全体をきっちりと囲い、敷地内に出入りする場所(エントランス)にはオートロックを設置する。
 オートロックを設置した“関所(エントランス)”とフェンスによって、敷地内には簡単に出入りできないようにする——そういう目的のために設置されるのがフェンスなのである。


防犯性が高いのはどんなフェンス?
 フェンスは、無用の人の侵入を防ぐために設置される。だから、簡単に乗り越えられるような高さでは困るし、簡単に破られるようなつくりもまずい。頑丈で背の高いつくりが求められる。
 具体的には高さが1m80cm以上。現在は、高さ2m以上のフェンスが広まっている。高さが2mもあれば乗り越えるのに苦労するし、覗かれる心配も少ない。
 実際、最新の分譲マンションでは防犯性を高めるため、高さ2m以上のフェンスが広まりはじめている。「高さ2m以上のフェンスは安心度が高い」ということを覚えておきたい。
 
 
最新のフェンスはどんなもの?
 高さ2m以上で素材は鉄製の枠と網——それがフェンスの主流だ。コンクリート製やブロック製のフェンスはお金がかかるし、風通しもわるくなる。その点、鉄製のフェンスは比較的安価で、丈夫、風通しもよい。また、樹木の中に隠すことで、見栄えがよいという利点も生まれる。
 さらに、最近生まれた工夫が鉄製フェンスの上にワイヤー状のタッチセンサーを張るもの。フェンスを乗り越えようと、センサーに手をかけ、重さを加えると警報等が鳴り、警備員が駆けつける仕組みだ。
 このセンサー、鳥や猫などの重みでは反応しないようになっており、誤作動もしにくい。今のところ、一部のマンションにしか採用されていないが、新世代の防犯設備として注目されている。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年6月10日 (火)

オープンスペース

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【NO.203】「オープンスペース」のウソ・ホント

オープンスペースって何?
203 マンションの敷地には必ず「オープンスペース」がある。これを日本語でいうと「空地」——といっても、“あきち”と読むのではない。「くうち」と読むのが正しい。建物を建設せず、共用庭や緑道、駐車スペースなどに活用する土地のことを指す。
 つまり、マンションの敷地内で、建物が建設されない場所すべてがオープンスペース(空地)と言うことになる。


オープンスペースはどれくらい必要?
 オープンスペースは、「%」で示されるのが普通だ。具体的には「このマンションは、空地率●%」というような表記になる。敷地のうち何%がオープンスペースになっているかを示すわけだ。
 空地率は高ければ高いほど好ましい。駐車場が広くなり、緑の空間も多くなるからだ。実際、分譲マンションには空地率50%以上の物件が少なくない。空地率70%つまり、敷地の3分の2以上が駐車場や緑地として活用されるマンションもある。
 そのように空地率が高いのは郊外に建設されるマンション。また、都心部の超高層マンションも空地率が高くなる。
 
 
オープンスペースの問題は?
 オープンスペースでは空地率の高さとともに、その内容にも注意したい。というのも、オープンスペースには「公開型」と「非公開型」があり、使い勝手が大きく異なるからだ。
 「公開型」というのは、マンションの居住者以外も自由に立ち入ることができる形式。そのようなオープンスペースを「公開空地」と呼ぶ。超高層マンションに設置されるオープンスペースは、この公開空地になるのが基本だ。
 その理由を簡単に説明しよう。
 超高層マンションは、高さ制限を特別に緩和してもらい建設されるのが一般的。「高さ制限を緩和してもらう見返りとして、オープンスペースを万人に公開する条件が付く」と考えればよい。
 マンションの居住者からすると、マンション居住者以外は立ち入りできない「非公開型」のほうが好ましい。安全だし、管理もしやすいからだ。
 そのため、オープンスペースに関しては空地率とともに公開型か非公開型かを確認する必要があるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年5月27日 (火)

トランクルーム

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【NO.202】「トランクルーム」のウソ・ホント

トランクルームって、どういうもの?
 トランクルームはマンションに設置される収納スペースの一つ。収納スペースのなかでも、住戸外に設置されるものを「トランクルーム」と名付けるのが一般的だ。
 例えば、マンションの玄関から出てすぐ横にある収納スペースや、バルコニーに設けられる収納スペース、または住戸から遠く離れたマンション地下に設けられる収納スペースがトランクルームの基本パターンとなる。
 住戸の外に設置されるため、扉は頑丈なスチール製になって錠も付けられる。
 広さの基準はなく、半畳にも満たない広さであってもトランクルームと呼ばれることになる。


トランクルームの長所は何?
202 トランクルームは住戸の外にあるため、プラスαの収納スペースと考えられる。その中にしまうのは、あまり家の中に入れたくないもの。例えば、ゴルフ道具や野球道具、釣り道具など。子供が砂場で遊ぶ道具や赤ちゃん用のバギーをしまう人も多い。
 泥汚れがついた道具類は家の中にいれたくない。だから、トランクルームがあると重宝するわけだ。
 
 
トランクルームに短所はないの?
 屋外で湿気や温度差が生じる場所であるため、デリケートな品物や貴重品はしまいにくい。やはり遊び道具やスポーツ用品に適した収納スペースと考えるべきだ。
 そのため、遊び道具やスポーツ用品がない家では「しまうものがない」ということもある。
 また、建物の地下など住戸から離れた場所に設置される場合、出し入れが面倒なので、頻繁に出し入れするものをしまいにくい。
 結局、「あまり使わないもの」をしまう場所として使われることになるのだが、その場合、ゴミをため込むだけとなりがち……。住戸から離れたトランクルームは使い方がむずかしいといえる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年12月 4日 (火)

駐車場設置率

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【NO.190】「駐車場設置率」のウソ・ホント

駐車場設置率って何?
 マンションで駐車場設置率といえば、「総戸数に対し、敷地内に設置される駐車スペースの比率」のことを指す。
 総戸数が100戸で駐車場設置率100%であれば、総戸数と同じ100台分の駐車スペースが敷地内に用意されることを意味する。
 同じマンションで駐車場設置率が50%となれば、敷地内に設置されている駐車スペースは50台分ということになる。
 駐車場設置率では、マンションの敷地外に確保されている月極駐車場などは計算に入れられない。あくまでも、敷地内にある駐車スペースがどれくらいあるかを表す指標になるわけだ。
 

駐車場設置率の理想は?
 駐車場設置率は、高いにこしたことはない。駐車場設置率が高いマンションの場合、「100%+α」というケースが多い。全戸分の駐車スペースを確保し、さらに来客用に数台分の駐車スペースを用意しているという意味だ。
 どんなマンションでもこれくらい駐車場が多いと、駐車場探しで苦労する人がいなくなるはず。だから、「100%+α」が駐車場設置率の理想と思われがちだ。
 ところが、実際には駐車場設置率を100%以上にすると、別の問題が生じてしまう。それは、「駐車場を多くすると、利用されない空きスペースが生じてしまい、駐車場から徴収される利用料が少なくなってしまう」ことだ。
 駐車スペースは維持してゆくために費用がかかる。その費用は毎月徴収する駐車場使用料でまかなうことになっているのだが、空きスペースが多いと、予定している金額が集まらなくなってしまうのである。
 それで、駐車場設置率は「必要にして十分」が理想ということになっている。
 
駐車場設置率で注意したいのは?
 現在、駐車場設置率は60%から90%程度が「必要にして十分」と考えられている。都心部のマンションであれば60%程度で十分。郊外のファミリー向けマンションであれば90%程度必要というわけだ。
 マンションを選ぶときには、この設置率をチェックするだけでなく、駐車場の内容をチェックすることも忘れてはならない。機械式なのか自走式なのか、はたまた平置きなのかという内容を調べることが重要。もちろん、毎月の駐車場利用料も要チェックだ。
 機械式駐車場の場合は、おさめることができる車の大きさを調べておきたい。そして、抽選で利用者を決める場合、定期的に抽選をし直すのかどうかも調べておきたいポイントとなる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年11月20日 (火)

既存樹

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【NO.189】「既存樹」のウソ・ホント

既存樹って何?
189 分譲マンションのパンフレットを見ると、「敷地内には既存樹が豊富……」といった表記に出会うことがある。この既存樹とは、「もともとそこに生えていた木」のことを指す。
 マンションの建設に伴い、新たに植えられた樹木は「植栽」と呼ばれるが、そのように外から持ってきた木ではなく、その場所で以前から育っていた樹木——それが既存樹だ。
 パンフレットに「既存樹を中心に、豊富な植栽を配し……」と書かれていたら、それはもともと生えていた樹木に外から持ってきた木を加えていることを意味する。
 このように、もともと生えていた樹木=既存樹は特別扱いされ、既存樹が多い敷地は評価も高くなるのが普通だ。
 

既存樹の長所は?
 既存樹が特別扱いされ、既存樹の多い敷地は評価が高くなる。その理由は、既存樹には太い木が多いからである。
 マンション敷地内に新たな木を植える=植栽を行う場合、太い木は植えにくい。細い若木を植えるのが一般的だ。そのため、敷地内の木が太く育ち、大きな木陰をつくるまでには相当の期間が必要になる。
 立派な木になるまで10年、20年は必要だろう。
 ところが、既存樹は樹齢20年以上のものが多く、立派に育っている。そのため、見栄えがよいし、木陰も大きいなど好ましい点が多くなる。それが、既存樹の長所となるわけだ。
 
既存樹に短所はあるの?
 既存樹に短所は少ない。強いて上げれば、必ずしも元の場所にあるわけではないということ。これはどういうことかというと……。
 既存樹というと、以前からある木がそのままの場所に残されると思われがち。しかし、実際は、生育場所を移動するケースが少なくない。
 もちろん、多くの樹木は、もとからある場所から動かさない。しかし、一部の樹木は工事の支障になるなどの理由で、場所を移される。
 そのため、近隣住民がお花見時期に眺めていた桜の木が敷地内の別の場所に移動し、近隣住民から見えなくなってしまうというような事態が生じがち。それが原因で、マンションの建設反対運動が起きてしまったりする。
 既存樹は周辺住民からも親しまれていることが多いために起きる問題といえるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年11月 6日 (火)

ドッグラン

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【NO.188】「ドッグラン」のウソ・ホント

ドッグランって何?
188 ドッグランを直訳すると「犬が走る」となり、リードなしでペットの犬を自由に走らせる——つまり、運動できる場所のことを指す。
 最近は、日本のマンションでも犬の運動場「ドッグラン」を備えるところが現れ始めた。それが、どのような場所かというと……。
 私が見たドッグランはマンション共用施設の屋上部分に設けられていた。
 ベンチも何もなく、周囲を高さ1m以上の鉄柵で囲んで出入り口は二重。犬が逃亡しないようにされており、設備は出入り口の外に犬の水飲み場が設けられている程度だった。
 運動できるスペースはテニスコートで1〜2面の広さ。コンクリートの床で、とにかく広い場所を犬が自由に走りまわれるようにしているだけだった。
 

ドッグランを設ける長所は?
 このようなドッグランは、ペットの飼育ができるマンション、いわゆるペット可マンションに設けられる。
 さらに、「飼育できる犬が中型犬まで」というマンションに設置されるケースが多い。
 言い方を変えると、ドッグランがあれば中型犬の飼育も可能になる……そういう長所を生む施設なのである。
 通常の「ペット可マンション」では、小型の犬や猫は許されるものの中型以上はダメ、となりがち。中型犬は体も鳴き声も大きく、運動するために広いスペースもいる。
 そのため、マンションで中型犬の飼育も可とするためには、このような運動場がどうしても必要になるわけだ。
 
ドッグランに短所はないの?
 ドッグランを設けて支障が起きた、という話はまだ聞かない。設置例がまだ少ないせいかもしれない。
 そして、この「設置数が少ない」ことが最大の問題といえる。
 設置したくても、適当なスペースがなく、設置できないマンションが多いのだ。広い庭があれば、それはまず居住者(人間)用として使われる。人間用のアウトドアスペースを確保した上で、さらに余剰なスペースがあれば、ようやくドッグランに割り当てられる。そのようなポジションにあるため、なかなか設置されないというわけだ。
 ペットを飼う人が増えている現代では、もっと増えて欲しい施設である。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年10月23日 (火)

マンション敷地内のコンビニ

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【NO.187】「マンション敷地内のコンビニ」のウソ・ホント

マンション敷地内のコンビニって何?
 最近は、大規模マンションで敷地内にコンビニつまりコンビニエンスストアを設置する物件が増えている。その内容は大きく二つの種類に分けられる。
 一つは、マンション居住者以外も利用できるようになっているもの。もう一つは、マンション居住者しか利用できないものだ。
 マンション居住者しか利用できないコンビニは敷地内に配置され、オートロック等の内側に入らないと利用できない。これに対し、マンション居住者以外でも利用できるコンビニはオートロック等の外側に配置され、誰でも利用できるようになっている。つまり、一般的なコンビニと同様で、マンション居住者しか利用できないコンビニのほうが特殊な形態ということになる。
 

マンション敷地内はどのような仕組みになっているの?
 マンション敷地内のコンビニは、「それがあったほうが居住者が助かる」と考えられるときに設置される。
 例えば、近くに買い物施設がなくて不便な場所であるとき、敷地内にコンビニがあると居住者が助かる。そのようなときに敷地内のコンビニが設置されるわけだ。
 その権利形態はさまざま。売り主である不動産会社がコンビニ用の建物を所有してコンビニ経営者に貸す方式もあるし、マンションの共用施設としてコンビニ用の建物を建設し、マンションの管理組合がコンビニ経営者に貸す方式もある。さらに、マンションの住戸と同様にコンビニのスペースを分譲し、購入した人がコンビニを経営する方式もある。
 いずれの場合も、家賃や分譲価格は低めに設定される。それは、マンション居住者に必要な買い物施設であるため、楽に経営してもらおう、長く経営してもらおうという配慮からだ。
 
マンション敷地内のコンビニが抱える問題点は?
 マンション敷地内のコンビニで一番の問題は、売り上げが少ないという理由でコンビニが閉店してしまうこと。コンビニが閉店すると居住者は困る。そこで、家賃や分譲価格を低く設定する。
 また、経営面から考えれば、マンションの居住者以外の客にも来てもらったほうがよい。しかし、不特定多数の人が来店すると、夜中の風紀が乱れる等の不安が生じる。
 その点、マンション居住者だけを相手に商売を行うコンビニであれば不安はない。が、マンション居住者だけを相手にして商売が成り立つためには総戸数が1000戸以上でなければ難しいとされ、実現できるマンションが限られる。
 そこで、敷地内にコンビ二を備えるマンションの場合、コンビニがどの位置にあるのか、居住者の生活や居住者の車の出入りに迷惑が及ぼされる心配がないかを確認しておく必要がある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年7月 3日 (火)

緊急地震速報システム

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【NO.179】「緊急地震速報システム」のウソ・ホント

緊急地震速報システムって何?
179 緊急地震速報システムは、気象庁の「緊急地震速報」を活用したシステムである。
 気象庁の緊急地震速報は、地震計で関知した初期振動を解析し、その後に来る大きな揺れの到着時間や大きさを推定して知らせるもの。この速報を活用し、マンションの居住者に大地震の到来を知らせ、さらにエレベーターの自動停止などを行うのが緊急地震速報システムである。

もう採用されているの?
 緊急地震速報システムが実際に稼働するのは、気象庁の緊急地震速報のサービスが始まってから。07年秋から緊急地震速報が始まることになっているので、それ以降のことになる。

具体的にどんなことが行われるの?
 緊急地震速報システムをモデルルームで実際に体験してみた。
 まず大きな警報が鳴り、「大きな揺れが来ます」というアナウンスがある。続いて、10、9、8……というカウントダウンが行われる。このカウントダウンが行われている10秒間にコンロの火を止め、テーブルの下に入り込むというような備えを行うわけだ。
 10秒間はかなり短い印象を受けたが、いきなり地震の揺れが来るよりは心構えができるぶん、ありがたいといえるだろう。
 だいたい震度4以上の揺れが予測される場合に、このシステムが稼働することになっている。
 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年5月 8日 (火)

リクエストにお答えする特別編part2

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【NO.175】リクエストにお答えする特別編part2

ヌックカウンターとは?
 システムキッチンのダイニング側にカウンターを設けることがある。そのカウンターは簡単な食事をとる際に便利だし、食事後の後片付けもしやすい。
 そのカウンターをより大きく、そして低く設置したものがヌックカウンター。通常のカウンターよりもゆったりした広さで、くつろげるカウンターという意味だ。
 ヌックカウンターがあれば、ダイニングテーブルを設置しなくてもすむ。だから、LDが10畳以下の広さのときに効果的。半面、一緒に食事できる人数は通常のダイニングテーブルより少なくなる。
 小家族向けのコンパクトマンションに向いた設備といえる。

ペアガラスの遮音性は?
 ペアガラス——複層ガラスは、断熱性を高める効果が大きい。断熱性を高め、結露を少なくするのが大きな目的で、遮音性は高くない(ペアガラスの項参照)。
 ペアガラスを用いた防音サッシであれば遮音性も高まる。

地下駐車場の耐震性は?
 地下駐車場は柱が少なく、地震に弱いのではという不安を抱かれがち。しかし、現実には耐震性を計算した上で設計される。湿気対策も行われるため、工事費用は非常に高くなる。だから、マンションではなかなか設置されないというのが実情だ。
 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年2月27日 (火)

セキュリティライン

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【NO.170】「セキュリティライン」のウソ・ホント

セキュリティラインって、どんなものなの?
170 セキュリティラインを簡単にいうと、部外者を遮る境界線のことだ。
 マンションでは、居住者と居住者から許可された人しか立ち入れない部分と、誰でも自由に入れる部分がある。
 以前のマンションではその境界線を各住戸の玄関ドアとした。玄関ドアの前までは誰でも自由に行くことができるが、住戸の中に入るときは鍵や許可がいるという方式だ。
 しかし、それでは防犯上の問題が多いということになり、マンションの建物に入るところで制限を設けるようになった。このように、自由に入れる部分と制限を受ける部分の境界線——それがセキュリティラインというわけだ。


一般的なセキュリティラインはどうなっているの?
 最初に設けられたセキュリティラインは、「建物の中には、自由に入れないようにしよう」というもの。敷地内までは自由に入ることができるが、建物内に入るところには鍵をかけ、出入りを制限した。
 建物全体の入り口にオートロックを設置するのが、この方式だ。現在のマンションでは、このオートロック方式が常識化しており、オートロックのないマンションなどどんな場所でもお目にかかれない状況となっている。

これからのセキュリティラインはどうなる?
 残念ながら、最近の日本は治安が悪化。建物内だけを守るだけでよいのか、という不安が生じるようになり、セキュリティラインが広がる傾向が出ている。
 すなわち、敷地全体を背の高い塀や壁で囲み、敷地内に入るゲートにすべて鍵を設置。駐車場に入る車もシャッターゲートなどを開けないと進入できないようにしている。
 いわゆるゲートセキュリティという方式で、これからのマンションの主流になってゆくものと考えられる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年12月26日 (火)

犬用カート

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【NO.166】「犬用カート」のウソ・ホント

犬用カートって、どんなものなの?
 犬用のカートとは、想像されるとおり犬を乗せるカートのことだ。具体的には人間の赤ちゃんを乗せて散歩や買い物に出かけるバギーを思い浮かべていただけるとよい。
 赤ちゃん用のバギーにはいろいろな種類があるが、なかでもスポーツタイプのモノ——例えば、3輪タイプで、つくりもしっかりしているものが犬用のカートとして利用されているのだ。

なぜ、犬用のカートが必要なの?
 犬用のカートは、ペット可マンション——つまり、ペットが飼えるマンションで採用される。といっても、ペット可マンションならばどこでも使われているわけではない。
 ペット可であり、中型犬や大型犬の飼育も認められているマンションでのみ採用されている。
 ペット可マンションの場合、管理規約で「建物内ではペットを抱きかかえること」と定めていることが多い。住人のなかには犬や猫が嫌いな人もいる。そして、ペット同士がケンカをすることもあるので、建物内では抱きかかえることになっているわけだ。
 ところが、中型犬や大型犬では抱きかかえることが困難。そこで、抱きかかえる代わりにカートに乗せることが義務づけられる、という次第である。

犬用のカートはどうやって手に入れるの?
 犬用カートを利用する場合、それを購入するのは飼い主の義務。当然ながら、購入代金も飼い主が支払う。マンションでカートを指定している場合、そのお値段は1万円から3万円程度のことが多い。
 決して安くはないが、マンション生活で中型犬や大型犬を飼う場合は、やむを得ない出費といえるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年12月12日 (火)

地下駐車場

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【NO.165】「地下駐車場」のウソ・ホント《会員リクエスト》

地下駐車場って、どんなものなの?
 マンションに設置される地下駐車場とは、建物や庭の地下に大きな空間を設け、そこに車を収める方式を指す。
 基本的には、車を自分で運転し、決められた場所に駐車。このようなことができるのが、地下駐車場である。機械式駐車場で、パレットに載せた車が地下に下がってゆくものは地下駐車場とは呼ばれない。それは、あくまでも地下を活用した「機械式駐車場」となる。
 地下駐車場は「駐車スペースまで自分で車を運転してゆく」という点で、自走式駐車場の一種と考えられる。サイズや重量の制限がない(希に、サイズの制限が設定されることもあるが)ことも、機械式駐車場と一線を画する点である。

地下駐車場の長所短所は?
 マンションの地下駐車場には長所が多い。まず、地下を活用することで、敷地を有効に活用できる。地上に駐車場をとらなくてすむので、庭をゆったりとることができるわけだ。
 そして、駐車場のセキュリティも守りやすい。
 駐車場が敷地内に分散している場合、駐車スペース用のゲートを設置しにくいし、見回る手間も増える。その点、地下駐車場は出入り口の数が限られるので、ゲートやシャッターを設置しやすく、犯罪者の侵入を防ぎやすいわけだ。
 さらに、収めた車が汚れにくく、塗装の傷み等が発生しにくいのも長所となる。
 長所が多いのだが、地下駐車場を備えるマンションは決して多くない。それは、地下駐車場を設置すると工事費が跳ね上がるからに他ならない。
 工事費が上がると、分譲価格も高くなってしまう。そこで、都心の高級マンションでないと、なかなか地下駐車場を設置できないのが実情となっている。

地下駐車場に耐震性の問題はないの?
 一戸建てで1階部分に駐車場も組み込むと、耐震性に問題が生じやすい。だから、マンションでも地下に駐車場を設けると、地震に弱くなるのでは、と思われがち。しかし、実際には耐震性に影響を及ぼすような地下駐車場は設置されない。
 一戸建ての場合、1階に駐車場も設置すると「大きな空間をつくるために柱や壁が少なくなる」ということが起きやすい。木造住宅の場合、柱だけでなく、壁も耐震性を高める役割を果たす。そのため、柱や壁が少なくなると、耐震性に問題が起きやすいのだ。
 その点、現代のマンションでは地下駐車場を設置するときも、建物の1階に駐車場を設けるときも、耐震性に問題がないように設計される。
 地下駐車場を設置しても耐震性が劣る心配はないと考えてよいわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年7月25日 (火)

チェーン式ゲート

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【NO.155】「チェーン式ゲート」のウソ・ホント

「チェーン式ゲート」って、どんなもの?
 チェーン式ゲートとは、マンション駐車場の出入り口に設置されるもの。車の出入りを制限するゲートである。
 駐車場のゲートには、電動式シャッターや、電動で左右に開く鉄製の門扉も採用される。それらに比べると、チェーン式ゲートは簡単なものとなる。
 鉄製チェーンを車の出入り口に張り、リモコン操作で解除すると、チェーンが送り出される。すると、チェーンが通路に垂れ下がり、チェーンを踏んで車が出入りできるという仕組みだ。
 施錠ボタンを押せば、チェーンが引き込まれ、車の走行を止めるようにチェーンが張られる。これだけのゲートとなる。

「チェーン式ゲート」の長所は何?
 チェーン式ゲートは、駐車場内に許可なき車が入り込まないように設置されるものだ。
 マンションの駐車場をオープン状態にしておくと、部外者がちゃっかり車をとめたりする。
 近所の家に遊びに来た人が、「あそこのマンションの駐車場に車をとめさせてもらおう」と考えがちなのである。このような“不法駐車”を防ぐ上で効果がある。
 そして、チェーン式ゲートの最大の長所は故障が少ないこと。ゲートが開かなくなったとか、閉まらなくなった、はたまた何かを挟んでしまったというようなトラブルが極めて少ない。
 そのようなトラブルが夜中に起こると非常に困るのだが、それがないということは夜中も車の出入りがあるマンション駐車場において大きなメリットになるわけだ。
 さらに、メンテナンスの手間と費用も最小限で済むという長所もある。

「チェーン式ゲート」の防犯能力は?
 一方で、チェーン式ゲートの短所は、防犯性の面ではシャッター式に劣るということ。シャッター式ゲートの場合、車だけでなく、人の出入りも制限する。しかし、チェーン式ゲートでは人の出入りは自由になってしまう。そのため、イタズラや窃盗目的で駐車場に忍び込もうという犯罪者を阻止できない。
 部外者の車が入り込むという「迷惑」は阻止できても、「犯罪」は阻止できないことを覚えておくべきだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年5月30日 (火)

マンションエントランス

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【NO.151】マンションエントランスのウソ・ホント

「マンションエントランス」って、どこのこと?
 マンションエントランスとは、マンションの建物全体の入り口のこと。建物の入り口が複数ある場合は、最も大きく正面玄関と呼べるような場所がエントランス(もしくはメインエントランス)となる。
 マンションの居住者や管理組合に用事のある人がまず訪れる場所——それがエントランスだと思えばよい。そのため、エントランスには、管理員室や郵便受けなど、全体の入り口に必要な施設や機能がまとめられることになる。

「マンションエントランス」には何があるの?
 エントランスに何があるかは、規模によって異なる。前述したような管理員室や郵便受け、そしてオートロックの装置や宅配ロッカーなどは、規模の小さなマンションにも設置される基本施設・設備だ。
 マンションの規模が200戸以上になれば、エントランスにソファや彫刻類が置かれるようになる。このソファは住人同士、また訪ねてきた客と話をするためのもので、住人は自由に使える。
 さらに規模が大きくなると、ソファの置かれたホールが2層吹き抜けで天井が高かったり、窓の外に池があり、水辺を眺めながらソファでくつろぐことができたりする。まるで、ホテルのロビーのようなつくりになるわけだ。
 エントランスは、マンション全体の顔でもある。その“顔”を豪華にすると、「このマンションは立派だ」とアピールできて、住人は気分がよい。だから、エントランスは可能な限り豪華にされる。といっても、規模の小さなマンションではできることは限られる。が、戸数が多ければ、いろいろなことができる。そこで、規模の大きなマンションでは、規模に応じてエントランスが豪華になってゆく図式ができあがるわけだ。

「マンションエントランス」の最新傾向は?
 大規模マンションでは、エントランス部分にフロントを設置し、いろいろなサービスを受けることができるようにするところがある。クリーニングを出したり、レンタカーを借りる手続きをしたり……。ホテルのコンシェルジェのように、劇場やレストランの予約を取ってくれるマンションもある。
 さらに、エントランスロビーでコーヒーや紅茶が飲めるようになっているマンションも最近は増えている。コーヒー代は50円から150円程度に抑えられるのが普通。焼きたてのパンを出し、まさにホテルのロビーのようなエントランスまである。大規模マンションのエントランスは、年々豪華になる方向にある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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平置き駐車場

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【NO.148】平置き駐車場のウソ・ホント

「平置き駐車場」ってどういうもの?
 平置き駐車場というのは、舗装したり、砂利を敷いた地面に車をとめる方式の駐車場のこと。一戸建てで庭の一角に駐車スペースをつくるように、極めてシンプルに設置されるものだ。
 シンプルといっても、どんなマンションにも設置できるわけではない。マンションの場合、より多くの駐車スペースを設置しなければならないので、空きスペースがあれば、掘り下げて機械式駐車装置を設置したり、2階建て、3階建ての駐車場棟を建設するのが普通。そのようなことをせず、平置き駐車場にできるのは、敷地に余裕があるマンションだけ。そこで、普通は駐車場の一部だけを平置きにするケースが多くなっている。
 平置き駐車場は「自走式駐車場」の一種でもある。自走式駐車場とは、機械を使わない駐車場という意味で、2階建てとか3階建ての駐車場棟も含まれる。この自走式のなかで、地面に車をとめるものが平置き駐車場ということになる。
 マンションの駐車場を分類すると、「駐車場には機械式と自走式があり、自走式のなかに平置き式がある」ということになるわけだ。

「平置き駐車場」の長所は?
 平置き駐車場の長所は、使い勝手がよいこと。機械式のように車の出し入れの面倒さがない。2階建て3階建ての自走式駐車場の場合、駐車場内で車までたどり着くのに時間がかかりがちだが、平置き式ならそんなこともない。
 そして、収める車の制限が少ないのも長所のひとつ。長さや幅、重量の制限が緩く、大型の車もとめやすいのだ。

「平置き駐車場」の最新傾向は?
 平置き駐車場は使い勝手がよいため、それを望む人が多い。しかし、現実的には数が少なく、マンション居住者のうち、身障者の方が優先的に利用できるというケースが多い。
 もう一つのパターンは、1階住戸の居住者だけ平置き駐車場を利用できるというもの。これは、1階住戸に専用庭が付き、その一部が駐車場となっているときに採用されやすい。1階住戸の住人だけがその駐車場を利用できるという仕組みだ。
 それ以外の人も利用できるくらい、平置き駐車場が多いマンションもある。しかし、その場合も、平置き駐車場は、毎月の利用料が高く設定されるのが普通。機械式ならば毎月1万円だが、平置きなら1万5000円といった差が生じるわけだ。
 使いやすいが、なかなか借りにくいのが平置き駐車場ということになる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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駐車場の洗車施設

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【NO.144】駐車場の洗車施設のウソ・ホント

「駐車場の洗車施設」ってどういうもの?
 駐車場の洗車施設というのは、マンション駐車場の一角に設けられる、車を洗うための施設を指す。といっても、ガソリンスタンドにあるような大きな洗車マシーンを設置するのではない。車を洗うための専用水栓と水を吹き付けるためのスプレーが設置されるのが一般的。わかりやすくいえば、無料のコイン洗車場のようなものである。
 もっとも、コイン洗車場ではお湯が出ることがあるが、マンションの洗車場では水しかでないのが普通。無料である分、内容も簡素化されているわけだ。

「駐車場の洗車施設」の利用状況は?
 駐車場の一角に設けられた洗車施設では、自由に洗車ができる。マンションの場合、車を洗おうと思っても、屋外に水道がないなどの理由で洗車しにくいのが一般的。その点、駐車場の一角に洗車施設があると非常に重宝するわけだ。
 ただし、使い勝手がよいとは言い切れない。というのは、“場所とり”が大変であるからだ。
 洗車施設があるのは、総戸数が200戸を超えるような大規模マンション。住人が多いため、休日に洗車しようと思っても洗車施設が混み合ってしまうわけだ。便利であるが、休みの日には利用しにくい——それが、最大の短所といえる。

「駐車場の洗車施設」の意外な利点
 休日には利用しにくくても、住人の評判は悪くない。というのも、次のような使い途があるからだ。
 雪の日や雨の日に車を走らせると、車体がひどく汚れることがある。汚れて、夜遅く帰ってきたときなど、洗車施設で簡単に水洗いできる。それが便利というのだ。
 スキーから帰ってきたとき、海から帰ってきたとき……さっと車を水洗いしたいときは多いもの。そんなとき重宝するのが洗車施設なのである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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キッチンスタジオ

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【NO.143】キッチンスタジオのウソ・ホント

「キッチンスタジオ」ってどういうもの?
 キッチンスタジオは、ゲストルームと同じように大規模マンションに設置されることが多い共用施設だ。
 その内容は、広いスペースに大型のシステムキッチンを置いたもの。そこで調理ができ、さらにパーティが開けるようになっている。つまり、料理教室を開くこともできるし、子供の誕生パーティなどを開くこともできるスペースというわけだ。
 使いたいときは、予約を取り、使用料は無料か非常に安い値段。食材は自分たちで持ち込み、鍋類も各家庭から持ち込む。マンションによっては、特大サイズの鍋やフライパンを備えている事もある。
 料理をつくることも、後片付けも自分たちで行う。あくまでも居住者が自分たちで料理をつくって後片付けする場所——それがキッチンスタジオである。

「キッチンスタジオ」の最新傾向は?
 最新のキッチンスタジオには、高性能のシステムキッチンを備えたところがある。例えば、コンロにハイカロリーバーナーを付け、大きな火力で本格的な中華料理をつくれるようにしている。
 また、ドイツ製や国産でもオールステンレスの高級システムキッチンを置き、リッチに調理を楽しむことができるといった工夫も。各住戸のものとはひと味違うキッチンがつくられているのだ。

「キッチンスタジオ」に問題点はないの?
 使っている人の意見で興味深かったのは「寒い」というもの。この意見を聞いたキッチンスタジオには、ハイカロリーバーナーが設置されていた。火力の強いコンロを設置するため、そのキッチンスタジオでは換気にも配慮されていた。つまり、外気の取り入れ口が大きく、その結果、冬はとても寒いという現象が起きたわけだ。
 このほか、「意外に使わない」という意見も多かった。マンション内に小さな子供がたくさんいる時期はよく利用したが、子供が大きくなると利用する機会が減ったというのだ。
 利用する機会が減ると、ムダな施設となってしまうのがキッチンスタジオの最大の問題点だろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ゲストルーム

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【NO.142】ゲストルームのウソ・ホント

「ゲストルーム」ってどういうもの?
 総戸数が200戸を超えるような大規模マンションでは、共用施設の一つとしてゲストルームを設けることが多い。総戸数が400戸、500戸の規模になると、ゲストルームを2つ設置することも珍しくない。
 このゲストルームとはなにか。
 直訳すると、“客の部屋”——つまり、各住戸に遊びに来た親族や友人に泊まってもらうための部屋というわけだ。
 ゲストルームの広さは「ツインタイプのホテルの部屋」と同じか、少し広いくらい。ベッド2つにソファセットがあり、浴室、洗面所にトイレ、ミニキッチンというのが平均的なつくりだ。
 このスペースは居住者のみ予約でき、1泊あたり5000円程度の清掃費等を支払うことになる。
 マンション住民の共用施設なので、リーズナブルに利用できるわけだ。

「ゲストルーム」の最新傾向は?
 最近のゲストルームは、居心地のよさそうなものが多い。超高層マンションの場合、上層階にゲストルームを設置し、眺望を満喫できるようになっているところが多い。浴室に大型の円形浴槽を設置し、ジェット噴流付きになっているところもある。
 これらを組み合わせ、超高層の上層階でジェットバスに入りながら、夜景を楽しむとができる、といったところまであるほどだ。
 私がみた最も豪華なゲストルームは、ベッドルームとリビングがメゾネット(2層)式になり、ベッドルームに面したバルコニーにジェットバスがあるというもの。リゾートホテル顔負けのゲストルームもあるわけだ。

「ゲストルーム」の人気度は?
 ゲストルームは、マンションの共用施設のなかでも利用頻度の高い施設である。遊びに来た両親や友人に泊まってもらうのはもちろん、マンションの居住者が“手軽なレジャー”として利用することもあるし、仕事部屋として使われることもある。
 そのため、人気が高く、なかなか予約が取れないほど。さらに、利用者が多いため、「連泊は不可」としているところもある。
 「魅力的なゲストルームほど、なかなか利用できない」というのが、ゲストルーム短所といえそうだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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使用料が安い駐車場

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【NO.136】使用料が安い駐車場のウソ・ホント

「使用料が安い駐車場」ってどういうもの?
 マンションの敷地内に設置される駐車場は、毎月の使用料を払うのが普通だ。払い込む先は、マンションの管理組合。駐車場使用料を払わなければならない理由は二つある。
 一つは、駐車場を維持管理してゆくためにはお金がかかるので、使用者がその費用を負担するという理由だ。
 例えば、機械式駐車場の場合、機械を動かす電気代に機械の定期点検費用がかかる。駐車装置を使わない自走式の場合でも、照明の電気代はかかるし、道路の舗装や駐車場棟の補修費用は必要。その費用を確保するため、使用料を徴収する必要があるわけだ。 もう一つの理由は、「みんなで所有する敷地」を一部の人が使用する以上、相応の使用料を徴収しないと不公平になるという理由だ。
 では、駐車場の月額使用料がいくらなら、安いといえるのか?
 駐車場の使用料は、土地の値段によって変わる。土地代の高い都心部なら月額2万円、3万円になるが、土地代の安い郊外なら1万円以下が多くなる。しかし、どんなに土地代が安い場所でも、従来は月額使用料が5000円を切ることは少なかった。
 そのため、月額使用料が5000円未満の場合、駐車場の使用料が安いと言ってよいだろう。

「使用料が安い駐車場」に不安はないの?
 現在は、毎月の使用料が無料という駐車場もある。が、これは将来に禍根を残しかねない。  というのも、駐車場を維持してゆくためにはどうしてもお金がかかり、その費用をどうするかという問題があるからだ。
 駐車場使用料が無料の場合、その費用を管理費から捻出することになる。となると、駐車場を使用していない人から「不公平だ」という不満が出やすい。機械式駐車場の場合、毎月の経費が大きく、不満も増大しやすい。そのため、最小限、駐車場を維持してゆくために必要な金額は徴収すべきだ。
 無料ではなく、「月額500円から」とか「月額1000円から」というケースもある。この場合、屋根なしで、車の出し入れに時間がかかる場所だと安いが、屋根付きで便利な場所は月額使用料が5000円になったりする。まあ、そのくらい徴収する駐車場のほうが安心ではある。

「使用料が安い駐車場」が成立する条件は何?
 駐車場使用料を安くして問題がないのは、毎月の経費が安くすむ形式の駐車場。具体的には、機械式ではなく、自走式や平置きの駐車場だ。
 加えて、全戸分の駐車場を備えていることも条件になる。というのも、一部の人しか利用できない駐車場を安く使用すると、不公平との不満が出るからだ。
 自走式で、全戸分の駐車場を備えているとき、毎月の駐車場使用料が安くても問題はないわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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キッズルーム

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【NO.126】キッズルームのウソ・ホント

「キッズルーム」ってどういうもの?
 キッズルームを直訳すると“子供部屋”——その内容は、マンションの共用施設の一つとして設置される子供の遊びスペースを指す。
 具体的には、マンションの建物内の小部屋や集会所など広い部屋の一角を区切り、小学校低学年程度までの子供が遊ぶスペースとして解放されるものだ。
 積み木やプラスチック製の遊具類が置かれ、マンション住民の子供は自由に遊んでよいことになっている。遊ぶためのスペースのほか、親のための椅子があったり、キッズルーム内の様子を各住戸のモニター画面で確認できるマンションもある。
 ただし、キッズルームに監視員は置かれず、キッズルーム内で事故が起きても親の責任となる。あくまでも、住民の自主管理で運営されるスペースだ。

「キッズルーム」の長所は?
 キッズルームの長所は、雨の日も体を動かして遊べること。遮音性が高まった現代のマンションでも、家の中で子供が走り回ると階下の住戸から苦情が出がち。その点、キッズルームに行けば、ある程度の運動はできる。それが第一の長所だ。
 加えて、そこに行けば同年代の子供がいるので、友達ができやすいという長所もある。母親同士の交流が深まるといった長所も。子供の面倒をみながら、どうしても家事をしたいときなど、別の母親に子供をみてもらい、自分だけ家に戻るといったこともしやすい。
 要するに、小さな子供がいるときは何かと重宝する施設となるわけだ。

「キッズルーム」に短所はないの?
 キッズルームにも短所がある。例えば、「みんなで使う場所」なので、不満や不平が出やすい。乱暴な子供がいる、わがままな子供がいるのに親が注意しないといった苦情が出やすいのだ。そのため、管理組合によるルールづくりはときどきは監視することが求められる。
 そして、マンション内の子供が大きくなると利用する人が少なくなり、キッズルーム内が老朽化すると、さらに利用されなくなるという問題もある。
 そのため、キッズルームは利用されなくなった後、別の用途で活用しやすいつくりになっていることが望ましい。
 最近は、キッズルームを設けず、多目的に使える広い部屋だけを設置するケースも増えはじめている。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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防犯監視カメラ

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【NO.115】防犯監視カメラのウソ・ホント

「防犯監視カメラ」ってどういうもの?
 防犯監視カメラは、動画を写すカメラを監視用に設置するもの。設置されるのはマンション全体の入り口や集合ポスト、エレベーター部分など、犯罪が発生しやすい場所だ。
 カメラが写し出す映像は、警備員によって監視されることもあるが、多くの場合は録画されるだけ。万一、犯罪が発生したときは録画された映像を再生し、犯人を特定したり、犯人の特徴を割り出す目的などで使われる。
 犯罪の抑止力が大きい設備となっているため、カメラを隠して設置することはない。「ここにカメラがあり、録画していますよ」とはっきり分かるようにしているのが特徴だ。

「防犯監視カメラ」の映像は法律で守られるものなの?
 防犯監視カメラには、居住者の映像も写される。そのため、居住者の出勤時間と帰宅時間が分かったり、親子、夫婦の顔を確認できたりする。だから、重要な「個人情報」として、個人情報保護法の対象にすべきという声が多い。
 しかし、個人情報保護法の対象になるかどうかに関しては、いろいろな見方がある。
 個人情報保護法が施行されたのは平成17年4月から。しかし、マンションの管理組合は法の適用対象外だという見方や、データの数(居住者数)が少ないため、対象外であるという見方があるからだ。 しかし、法の適用外であっても、区分所有者の情報が不用意に流れ出すのは避けるべきという考え方が多い。そこで、カメラの映像には規制をかけることが多くなっている。

映像をどのように扱うのが正しいの?
 例えば、防犯監視カメラに録画された画像は、定められた管理責任者(管理組合の理事長など)以外は閲覧、持ち出しでできないようにし、警察などからの特別の要請がない限り、開示しない。また録画された画像の保存期間を決め、期日が過ぎた画像は上書きし、消去される——そのようなことを定め、遵守することが求められる。
 加えて警察などから開示を請求されたとき、「誰が許可するか」を決めておく必要もある。そして、どれは許可し、どれは拒否するのかという判断基準を明確することも必要だ。
 防犯監視カメラの映像に関しては、個人情報を保護する心構えが求められるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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最新防犯設備

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【NO.110】最新防犯設備のウソ・ホント

「最新防犯設備」にはどんなものがあるの?
 最新の防犯設備で注目すべきは、オートロックと警備員詰め所の工夫だ。オートロックについては、その項目を見てもらいたい。簡単に言えば、マンション全体の入り口に“関門”を設け、鍵を持っている人、もしくは居住者から許可された人しかマンション内に入れないようにする設備である。
 警備員の詰め所は、夜間、警備員が常駐する方式のマンションで、警備員の居場所となるところ。いずれも、マンションの共用部分にある設備もしくは施設だ。
 この二つを固めることにより、マンション内の安全性が高まる、というのが現在の考え方。そのため、二つに新しい試みが盛り込まれている次第だ。

「オートロック」の工夫って何?
 最新のオートロックには、二つの工夫がある。
 一つは、居住者が出入りする際の面倒をなくす工夫。“関門”として設けられた自動ドアのところで、いちいち鍵で解錠しなくてよくなっているのだ。例えば、ICカードをポケットに入れておけば、自動的にドアが開く。手をかざすと静脈で判定するシステムもあるし、目の虹彩で判定するシステムもある。いずれも、居住者は簡単に入れるが、部外者はシャットアウトするシステムとなる。
 もう一つは、“関門”の数を増やす工夫。マンション全体の入り口に一つめの“関門”を設け、エレベーター前にもう一つ、さらに、エレベーターを降り、各階のフロアーに入るところでもう一つ、と二つ、三つの“関門”を設けるマンションができている。
 “関門”を増やしても、居住者はICカードを持つことなどの工夫で素通りでき、面倒はない。部外者だけが入りにくいわけだ。

「警備員詰め所」の工夫って何?
 夜間のマンションを守る警備員は、管理室や管理センターに詰めるのが一般的だ。この管理室や管理センターはこれまで、住戸の近くに設置されていた。
 マンション全体の入り口近くや、敷地中央に設けられた管理センターにいるわけだ。
 ところが、最近は、住戸近くではなく、駐車場近くに警備員詰め所を置くケースがある。夜間の事件で起きやすいのは住戸への侵入ではなく、駐車場の車に対するいたずらや盗難。そこで、犯罪が起きやすい駐車場近くに警備員の詰め所を置こうという発想だ。
 これは、理にかなった方式ということができ、これから増えてゆくことが予想される。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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駐輪場

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【NO.064】駐輪場のウソ・ホント

「駐輪場」って、どういうものなの?
 マンションなど集合住宅では,屋外に,共同の駐輪場を設置するのが普通だ。各住戸の前まで自転車を持ってゆくと,自転車が共用廊下を塞いでしまいがちだし,階段やエレベーター,共用廊下を自転車で通るのも危険だからである。
 屋外といっても,野天に置けば雨で自転車が濡れるし,盗難の危険もある。そこで,駐輪場には屋根が付けられ,照明付きになるのが一般的だ。この簡単な屋根付きの小屋のような建物が集合住宅における駐輪場の一般的スタイルである。

 従来の「駐輪場」に生じがちな問題点とは?
 簡単な屋根がついた駐輪場には,いくつかの問題点が生じた。例えば,自転車とバイクを一緒にとめる方式だと混乱が起きやすく危険もあるので,自転車置き場とバイク置き場を分ける方式が生まれた。
 また, 自転車があふれてしまいがちなので,駐輪場を広くし,2段式の駐輪装置も生み出された。
 自転車があふれてしまうのは,各住戸の保有台数が多いから。車なら一家に一台のケースが多いが,自転車は2台,3台保有することが多くなる。そこで,自転車があふれないよう,総戸数の2倍以上の駐輪場を確保する集合住宅が多くなった。全50戸のマンションなら,駐輪場の収容台数を100台以上にするわけだ。
 ところが,収容台数を多くした結果,別の問題が生じてしまった。それは,放置自転車が増えてしまったことだ。
 駐輪場が広くゆったりしているため,使わなくなった自転車を放置しても,支障がない。だから,処分せずにそのまま置いたままにする人が増えてしまったのである。放置自転車が増えれば,やがて駐輪場が使いにくくなる。また,ホコリだらけで錆びの出た自転車が残っているのは,美観を損ねるという問題もあるのだ。

「駐輪場」に新しい動きがある。それは何?
 放置自転車をなくすため,いろいろな工夫が生み出された。自転車に登録番号を付けたり,1台あたり1ヶ月数百円の使用料を取ったり……。しかし,今,新しい工夫が生み出され,その効果が注目されている。それは,住戸ごとに駐輪場の区画を定める方式で,「サイクルポート」などという名前で呼ばれる方式だ。定められた区画内に家族の自転車をとめるわけだ。
 「我が家が使うのは,この区画」と決まっているので,汚い放置自転車を置くと,困るのは自分の家族。なにより,放置自転車を置いているのがどの住戸の人間か一目で分かるのがよい。これで,放置自転車がなくなり,駐輪場がきれいに使われることも期待されているのである。その効果が高ければ,やがて集合住宅の駐輪場は,すべてこの方式に変わってゆくものと思われる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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24時間管理

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【NO.055】24時間管理のウソ・ホント

「24時間管理」って、どういうなの?
 24時間管理は、簡単にいうと「24時間、マンションの敷地内に管理の目を光らせています」というサービスだ。管理の目を光らせるのは、管理人とは限らない。特に深夜は、管理より警備の仕事が主体になるので、役割にあった人が管理を担当することになっている。
 具体的には、「平日の10時から18時くらいの昼間は管理人、18時くらいから翌朝10時までと土日・祝日は警備会社の警備員」という分担制になっているのが普通だ。
 この場合、平日の昼間は管理人がずっと管理事務所にいるので、「管理人常駐」ということになる。管理人常駐で、夜間や休みの日は警備会社が安全を守ってくれる——それが24時間管理というわけだ。
 ちなみに、以前は「住み込みの管理人さん」というものがあったが、これと24時間管理はまったく異なるもの。住み込みの管理人さんは、管理事務所の近くに住んではいるが、管理の仕事をするのは定められた勤務時間のみ。夜間や休日は基本的にプライベートタイムで、管理の仕事はしない。
 それでも、マンションの住民から頼み事をされると、時間外のサービスとして何かと仕事をしてくれた。このように、公私の区別が曖昧になるため、「住み込み」が嫌われ、数が少なくなっているのが実情。それに代わって増えているのが、24時間管理なのだ。

「24時間管理」と「24時間有人管理」は違うものなの?
 24時間管理とよく似たサービスに「24時間有人管理」というものがある。かたや「有人」という言葉が入っている、かたや入っていない。たいした問題ではないと思われがちだが、これが大きな違いがあるのだ。
 24時間管理は、先述したとおり「24時間管理の目を光らせている」という意味。これに対し、24時間有人管理は「24時間、必ず人がいて管理の目を光らせている」という意味になる。つまり、24時間管理では、必ずしも人がいなくてもよいわけだ。では、人がいない状態で、どのように管理の目を光らせるかというと……。
 24時間管理の場合、平日の昼間は必ず管理人が常駐する。しかし、夜間や休日は、必ずしも警備員が常駐しているわけではない。警備員はいないが、監視カメラや防犯センサーをセットし、各地に設けられている警備会社の防犯センターで集中監視を行う。また、定期的な巡回も行う。そして防犯センサーやカメラで異常を感知すれば、最寄りのセンターから警備員が駆けつける。
 異常を感知してからだいたい15分以内に警備員が駆けつける、というのが「24時間管理」の一般的な体制である。これに対し、24時間有人管理であれば、夜間や休日も警備員が管理事務所等に常駐している。だから、異常があれば、即座に対応してくれるし、犯罪抑止力も高い。簡単にいえば、夜間も警備員の姿が見えるため、犯罪者を寄せ付けない効果が大きいわけだ。

「24時間管理」に短所はないの?
 24時間管理と24時間有人管理を比べると、24時間有人管理のほうが安心感が高い。それは明らかだが、問題は費用。24時間有人管理のほうが警備会社に支払う費用が高くなる。すると、毎月払う管理費や賃貸料が高くなりがちなので、どんなマンションでも24時間有人管理を採用できるわけではないのだ。
 もっとも、24時間管理でも費用が高いため、どんなマンションでも採用できるわけではない。総戸数が200戸を超えるような大規模マンションでないと、24時間管理は採用できない。そして、24時間有人管理になると、高級マンションでないと採用できないのが実情。つまり、採用するのにお金がかかり、さらに質の高い管理サービス(24時間有人管理)を受けようとすると、さらにお金がかかる——これが24時間管理の最大の欠点である。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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自走式駐車場

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【NO.049】自走式駐車場のウソ・ホント

「自走式駐車場」って、どんなものなの?
 自走式駐車場とは、読んで字のごとく自ら走って出入りする立体駐車場のことだ。前回解説したとおり、立体駐車場には「機械式」がある。車をパレットに載せ、そのパレットを機械の力で移動させ、所定の位置に収めるのが、「機械式」。それに対し、機械の力を借りず、車が自ら走って所定の位置まで行くのが自走式というわけだ。
 具体例をあげよう。デパートや大型ショッピングセンターに併設された駐車場棟──そのなかでも、自分でスロープを上がり、空いているスペースを探す駐車場棟が「自走式」である。
 同様に、自ら走って、自分の駐車スペースに車を収める方式に、「平置き式」というものがある。これは、建物内ではなく、敷地の一角に駐車場の線を引き、その枠内に車を収めるもの。要するに、地べたに車を止める青空駐車場である(中には、簡単な屋根をつけたものもあるが)。
 平置き式駐車場は、地べたに車を置くため平面式とも呼ばれる。これに対し、自走式は2階建てや3階建てなど、立体式になっているのが違いである。

「自走式駐車場」の長所は何?
 自走式駐車場の長所は、三つある。
 一つ目の長所は、同じ敷地面積で、平置き式より多くの台数を収めることできること。二つ目は、機械式の場合、収める車の大きさや重さに制限があるが、自走式ならほとんど制限がないこと。そして、三つ目は、機械式駐車場は維持管理にお金がかかるが、自走式ならその費用が安く済むことだ。
 機械式駐車場の場合、照明のためや機械を動かすための電気代がかかり、定期点検・整備のお金もかかる。さらに、定期的に塗装を行うなど修繕費も必要だ。その点、自走式ならば、照明代と、定期的な修繕費だけで済む。
 もちろん、平置き式であれば、定期的な修繕代もほとんどいらないので、より安上がり。でも、敷地内に全戸分の平置き駐車場を確保できる集合住宅は少ない。その点、自走式ならば、限られた敷地内で、より多くの車を収めることができ、「全戸駐車場付き」も実現しやすい。
 つまり、収容台数が多く、利用しやすいのが自走式駐車場というわけだ。

「自走式駐車場」に短所はないの?
 集合住宅の駐車場として理想的と思える「自走式」。しかし、最大の欠点は、敷地内にまとまった広さの場所がないと、設置しにくいことだ。まとまった広さの場所があれば、既存の集合住宅に後から設置することもできる。
 例えば、古い公団住宅の庭に鉄骨造の自走駐車場を造り、住民に喜ばれているという例も増えている。
 しかし、敷地内の庭が3カ所に分散し、それぞれの広さが、自走式駐車場を造るには不十分──となると、設置したくてもできないことがある。これが、短所の一つ。そして、鉄筋コンクリート造にしろ、鉄骨造にしろ、建設費がかかるのも短所の一つ。費用の問題で、どんな集合住宅にも設置できるわけではないのだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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機械式駐車場

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【NO.048】機械式駐車場のウソ・ホント

「機械式駐車場」って、どんなものなの?
 一口に機械式駐車場といっても、いろいろな種類がある。油圧式昇降機で車の載ったパレットを持ち上げる2段式駐車装置から、遊園地のメリーゴーランドのようにパレットを回し、多くの車を出し入れする大がかりなものまである。
 その中で最も多いのが、3層のパレットを上げ下ろしして(種類によっては、パレットを左右にも動かして)、車の出し入れをするものだ。
 パレットを上げ下ろすだけの方式の場合、地上に1台、地下1階に1台、地下2階に1台の計3台分を1台の駐車スペースに納め、電気モーターでパレットを上げ下げする。普段は、地上のパレットしか見えず、地下1階や地下2階の車を出すときだけ、パレットを上げる仕組みだ。
 これに対し、パレットが左右にも動く方式では、5台分から11台分が一つの固まりになっているのが一般的。その動きを5台分の機械式駐車場を例に説明しよう。
 5台分の場合、地下1階に2台、地上に1台、2階に2台のパレットで構成される。つまり、6台分のスペースのうち、1台分のスペースを空けておき、そのスペースを活用して、パレットを移動させるわけだ。
 地下1階のパレットは「地上に上がる・地下に下がる」だけの動きをする。2階のパレットは「1階に降りる・2階に上がる」だけの動きをする。そして、1階のパレットは左右に動く。これらの動きを組み合わせることで、すべてのパレットを1階部分に移動でき、車の出し入れを行うわけだ。
 例えば、2階右のパレットから車をだすときは、1階のパレットを左に寄せて1階右スペースを開け、そこに、2階右のパレットを下ろす。
 続けて、地下1階左のパレットから車を出したいときは、1階に下りている2階右のパレットを2階に戻す。そして、1階のパレットを右に寄せて左のスペースを開ける。空いたスペースに、地下1階左のパレットを上げるわけだ。

「機械式駐車場」の長所は何?
 機械式駐車場の長所は、限られたスペースでより多くの車を納めることができること。1台分の土地スペースに2台、3台の車を収納することで、敷地内に駐車できる台数が増える。その結果、より多くの住人が「車が身近にある生活」を満喫できることになる。
 さらに、最近は別の長所も注目されている。それは、「機械式駐車場なら、愛車が安全」という長所だ。このところ、車の盗難が増え、傷つけられるなどいたずらの被害も増えている。それらの被害に遭いたくない人にとって、愛車を地下に納める駐車場は、安心できるというわけだ。地下に収まるパレットの場合、「屋根付き駐車場」と同様なので、塗装が傷まないし、車も汚れにくい。愛車を大事にする人にとっては願ってもない環境ということになる。

「機械式駐車場」に短所はないの?
 意外な長所もある機械式駐車場だが、短所はなんといっても、車の出し入れが面倒であること。パレットを移動させるのに時間がかかるため、雨の日は難儀する。また、パレットが狭いため、出し入れ時に神経を使うし、収容できる車のサイズと重さに制限がある。最近は、3ナンバー車など大型の車でも収容できるパレットがあるが、その数は多くない。軽自動車でも、高さの制限で入らないケースもある。「入らない車がある」という点が機械式駐車場の大きな短所だ。
 このほか、機械を動かすための電気代、定期点検の保守点検費用など、ランニングコストが高いのも、機械式駐車場の短所。さらに付け加えると、車の入れ方が悪くて、パレットがひっかかり、他の車の出し入れができなくなった、などのトラブルもある。
 希な例だが、台風時の大水で、地下に入れていた車が水没したということも。このような駐車場での事故は、車の保険で直してもらえばいいと考えがちだが、ここに注意が一つ。多くの車両保険は、駐車場(私有地)内の事故は対象外としている点だ。駐車場内での事故も保障の対象にしている車両保険は掛け金が高い。
 大事な車を機械式駐車場に納める場合、保険の内容もチェックする必要がありそうだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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オートロック

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【NO.014】オートロックのウソ・ホント

オートロックって、どんな仕組みになっているの?
 オートロック・システムは、マンション内に良からぬことを企む人が入れないようにする設備だ。その仕組みを説明しよう。
 まず、マンション全体の入り口=エントランスに自動ドアを設置。このドアは、マンションから出るときは自動的に開く。でも、入るときは、自動的 には開かない。開けるためには、エントランスに置かれた操作パネルで暗証番号を押すか、操作パネルの鍵穴に自宅ドアの鍵を差し込んで回す。部外者がマンション内に入ろうとする場合は、訪問先の室番号を押して、マンション内に住んでいる人とインターホンで話す。その上で、マンション内に住んでいる人がインターホンに付いている自動ドア解除ボタンを押せば、訪問者はマンション内に入ることができる仕組みだ。

オートロックは、本当に効果的なの?
 その仕組みを聞くと、万全の防犯システムに思えるかもしれない。しかし、必ずしも万全というわけではない。例えば、マンションから出てくる人を待ち、ドアが開いた隙に入ってしまうことができるし、宅配業者を装ってロックを解除してもらう手もある。さらに、エントランス以外の出入り口や塀を乗り越え、侵入することだってできる。
 つまり、悪いことを企む人間がその気になれば、完全にシャットアウトすることはできないわけだ。しかし、「セキュリティの甘い集合住宅を狙ってやろう」と物色している泥棒を排除する効果はある。そして、セールスマンが簡単に入ってこない、という効果もある。万全ではないが、役立つ設備ではあるわけだ。

最新のオートロックはどこまで進んでいるの?
 現在、建設されているマンションで、オートロックの採用は増える一方。さらに、二重、三重のオートロックを設置するのが新しい傾向だ。つまり、エントランスにオートロックの“関門”を設けた後、エレベータに乗る手前に、もう一つ“関門”を設置。暗証番号を押したり、鍵を回したり、居住者に解除ボタンを押してもらわないと、エレベーターに乗れないわけだ。
 二重のオートロックに加え、もう一つ“関門”を設けるマンションもあり、ガードは堅くなる一方。それだけ、オートロックの人気が高い証拠だ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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