2007年5月 8日 (火)

リクエストにお答えする特別編part2

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【NO.175】リクエストにお答えする特別編part2

ヌックカウンターとは?
 システムキッチンのダイニング側にカウンターを設けることがある。そのカウンターは簡単な食事をとる際に便利だし、食事後の後片付けもしやすい。
 そのカウンターをより大きく、そして低く設置したものがヌックカウンター。通常のカウンターよりもゆったりした広さで、くつろげるカウンターという意味だ。
 ヌックカウンターがあれば、ダイニングテーブルを設置しなくてもすむ。だから、LDが10畳以下の広さのときに効果的。半面、一緒に食事できる人数は通常のダイニングテーブルより少なくなる。
 小家族向けのコンパクトマンションに向いた設備といえる。

ペアガラスの遮音性は?
 ペアガラス——複層ガラスは、断熱性を高める効果が大きい。断熱性を高め、結露を少なくするのが大きな目的で、遮音性は高くない(ペアガラスの項参照)。
 ペアガラスを用いた防音サッシであれば遮音性も高まる。

地下駐車場の耐震性は?
 地下駐車場は柱が少なく、地震に弱いのではという不安を抱かれがち。しかし、現実には耐震性を計算した上で設計される。湿気対策も行われるため、工事費用は非常に高くなる。だから、マンションではなかなか設置されないというのが実情だ。
 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年11月28日 (火)

樹脂サッシ

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【NO.164】「樹脂サッシ」のウソ・ホント《会員リクエスト》

樹脂サッシって、どんなものなの?
 一般的なアルミサッシは、アルミ製の枠にガラスを入れたもの。これに対し、樹脂サッシはアルミの代わりにPVC——いわゆる塩化ビニール製の枠を用いたものを指す。
 PVC素材を用いるのは室内側だけで、外側はアルミ素材というタイプもあるし、内も外もPVCというタイプもある。また、内も外もアルミ製だが、中にPVCを挟んでいるタイプもある。
 いずれにしろ、枠にPVCを用いたものが「樹脂サッシ」と呼ばれるものだ。

樹脂サッシにはどんな長所があるの?
 樹脂サッシは、一般的なアルミサッシの改良版として登場した。
 広く使われるアルミサッシは、窓設備として非常にすぐれたものである。すきま風が入らず、雨漏りもしない。風によるがたつきも少ないし、枠との密着度を高めれば、遮音性も上がる。なによりも耐久性が高い。
 しかしながら、断熱性の面では劣っている。それは、アルミが熱を伝えやすいからだ。
 昨今は複層ガラスなど断熱性の高い窓ガラスが広まり、窓の結露は少なくなった。が、ガラスの断熱性が高まっても、枠がアルミのままだと結露を完全に防ぐことができない。
 例えば、冬の寒い日、冷たい外気にさらされたアルミ枠は冷え切ってしまい、室内側のアルミも冷たくなる。この冷たいアルミに室内の暖かい空気がふれると、空気の温度が一気に下がる。温度が下がると、空気中に含むことができる水分量が減り、抱えきれない水分が結露としてアルミ枠に付着する——このようにして結露が生じてしまうわけだ。
 そこで、結露を防止するために考えられたのが、枠の素材を変えること。アルミより熱伝導率が低い樹脂を窓枠に用いることで、結露が生じにくくなるという仕組みだ。
 このように、結露が生じないことが樹脂サッシの最大の長所。加えて、見た目や手触りがやさしいことも樹脂サッシの長所となる。

樹脂サッシに短所はないの。
  枠すべてがアルミ素材のと比べた場合、樹脂サッシの短所は耐久性が劣ることとされてきた。特に、屋外側を樹脂にすると、長持ちしないという問題が起きがちであるため、室内側は樹脂で、外側はアルミという複合型が主流となっていた。しかし、最近は外も内も樹脂で、しかも長持ちするという製品も登場し、選択肢が広がっている。
 それ以外の短所を探すと……。
 風合いがよいとされるが、木製の枠(外側はアルミ、内側を木製にしたもの)にはかなわない。断熱性の高さも木製枠のほうが上——それが短所といえなくもない。
 ちなみに、価格はアルミ枠、樹脂サッシ、木製サッシの順で高くなる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年5月30日 (火)

二重サッシ

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【NO.145】二重サッシウソ・ホント

「二重サッシ」ってどういうもの?
 二重サッシは「複層ガラス」と混同されやすい。「ガラスが二重の窓」と理解されることが多いからだ。しかし、二重サッシは複層ガラスとはまったく別のもの。窓にガラス戸を二列設置するもの——それが二重サッシだ。
 これに対し、複層ガラスはガラス戸にはめ込まれるガラスが複層(2枚以上で構成される)になっているものを指す。複層ガラスは、あくまでもガラスの構造を指すもの。二重サッシは、ガラス戸をダブル設置するもの、という違いがあるわけだ。
 「そのため、二重サッシの外側の窓には複層ガラスを使う」といったこともある。

「二重サッシ」の長所は?
 窓をダブル設置するのは、遮音性能を高めるため。飛行場や高速道路の近くでは、以前から騒音防止の目的で二重サッシが採用されていた。
 では、二重サッシの遮音効果はどれほど高いのか。
 一般的なガラス戸の場合、15デシベル程度の遮音性能はあるとされる。つまり、外で40デシベルの音が発生しているとき、窓を閉めると15デシベル軽減され、25デシベルの音に聞こえる遮音効果が期待できるわけだ。
 これに対し、“一重”でも、T1からT3という遮音等級をもつ窓では25デシベルから35デシベルの遮音性能が期待できる。そして、二重サッシになると、40デシベル以上の遮音性能が期待でき、遮音等級もT4というレベルになる。
 一言でいえば、最も遮音性能が高い窓——それが二重サッシということになる。

「二重サッシ」の最新傾向は?
 二重サッシは遮音性能が大きい。が、仰々しいイメージがあるのも事実。そして、窓を開け閉めするとき、手間が二倍になるので面倒、という声も多かった。
 しかし、最近はそのようなわるいイメージが減りつつある。これは二重サッシの工夫が増えた成果だ。
 例えば、二重のうち内側の窓には、ロックするためのレバーをなくすことが多い。これで、面倒が減る。さらには、内側のサッシに木枠を思わせる樹脂枠を採用し、高級な印象を与えるものもある。
  二重サッシも大きく様変わりしているわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ルーバー窓

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【NO.138】ルーバー窓のウソ・ホント

「ルーバー窓」ってどういうもの?
 ルーバー窓とは、細長いガラスの羽を並べ、その角度を変えることで開け閉めができる方式の窓だ。ちょうど、ブラインドのように開け閉めができる窓といえば、わかりやすいだろう。
 ガラスの羽の角度はハンドルを回すことで行われる。お洒落な印象もあり、採用例が増えている窓形式でもある。
 ジャロジーとかガラリ窓と呼ばれることもある。

「ルーバー窓」の長所は?
 ルーバー窓は、トイレや洗面所などで、開口部が小さいときに採用されることが多い。それは、窓スペースをフルに使って換気ができるからだ。
 小さな窓スペースに一般的な引き違い窓を設置すると、「全開」にしても半分の面積しか開かない。その点、ルーバー窓なら、窓面積のすべてを開放できる。
 だから、トイレや洗面所、浴室など小さな窓しか設置できない場所に設置されやすいわけだ。
 玄関や小屋裏に設置されやすいのも、同様の理由である。

「ルーバー窓」に短所はないの?
 お洒落で、換気能力が高い半面、ルーバー窓には短所もある。
 短所の一つは、防犯性に劣るということ。実は、ルーバー窓から侵入される泥棒被害が少なくないのだ。その手口は、ガラスの羽を一枚ずつはずすというもの。ガラスの羽を閉じていればいいのだが、開けている場合、力ずくで羽をはずされやすい。それで、泥棒に狙われやすいわけだ。
 そのため、共用廊下に面した窓などにはルーバー窓を採用しない、といった予防策が推奨されている。
 このほか、網戸を設置しにくいという短所もある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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コーナーサッシ

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【NO.133】コーナーサッシのウソ・ホント

「コーナーサッシ」ってどういうもの?
 マンションでも一戸建てでも、部屋の角は柱か壁になっているのが普通だ。この柱や壁の位置をずらし、ガラスとガラスで部屋の角を形成させる——それがコーナーサッシだ。
 ガラスとガラスを半透明な樹脂で接合させ、透明感を強調するのが、コーナーサッシの基本。しかし、アルミ製の細い支柱をコーナー部分に立て、この支柱で2枚のガラスを繋ぐものもコーナーサッシと呼ばれる。

「コーナーサッシ」の長所は何?
 高名な建築家の多くがコーナーサッシを好んで用いる。その理由を簡単に言えば、お洒落だから。例えば、部屋の角に太い柱があると、見た目がやぼったい。この角をガラスとガラスで構成させると、スッキリ見えて、かっこうよいというわけだ。
 横一線に並ぶ窓をあえてジグザグにして、コーナーサッシを設置すると、ガラスの面積が広くなり、余計に明るい印象になる。加えて、部屋のムードに変化が加わるといった長所も生じる。
 コーナーサッシは、単調な部屋をおもしろく変えてくれる効果も大きいことになる。

「コーナーサッシ」に短所はないの?
 効用の多いコーナーサッシだが、短所は2点。一つは、設計が面倒であること。コーナーにあるべき柱や壁はどこか別の場所に設置され、建物を支えなければならない。それを考えるため、設計の手間がかかるし、工事も面倒になる。その分、工事費用も高くなってしまう。
 もう一つの短所は、室内を隠しにくいこと。例えば、ブラインドを下げると、どうしてもブラインドとブラインドの間にすき間が生じ、視線を遮りにくい。
 そこで、カーテンレールを曲げて設置し、カーテンで遮るのが現実的となる。コーナーサッシは、ブランド派にとって厄介な窓ということになる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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カーテンレールボックス

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【NO.112】カーテンレールボックスのウソ・ホント

「カーテンレールボックス」ってどんなものなの?
 カーテンレールボックスを直訳すると、カーテンレールの箱。具体的にどんなものかというと、窓上部に設けられカーテンレールを隠す覆い——それがカーテンレールボックスだ。
 長いカーテンレールをすっぽり隠すよう、細長い箱のような形をしているのが基本形。バリエーションとして、天井の一部をくりぬいた形状になることもある。これは、天井面にカーテンレールを取り付ける場合に用いられる手法だ。
 天井面に付けられたレールが直接見えないよう、天井を細長くくりぬき、その奥にカーテンレールを設置するわけだ。

「カーテンレールボックス」のメリットは何?
 カーテンレールボックスの用途は、カーテンレールが直接見えないようにすること。これに尽きる。
 現在、日本のカーテンは厚めの布と薄いレース状のものを二重に掛けるのが普通。当然、カーテンレールも2本になる。2本の金属レールやプラスチックレールがむき出しになると、目に付きやすい。
 特に、キラキラする金属レールが見えると、気になるもの。見えて美しいものでもないので、気にならないように隠す目的でカーテンレールボックスが生まれたわけだ。

「カーテンレールボックス」はどんな家にもあるの?
 日本では、カーテンレールボックスを付けているほうが高級なつくりと考えられがち。しかし、実際は高級住宅でもカーテンレールボックスを付けないことがある。
 その場合は、金属やプラスチックのカーテンレールを使わず、きれいな木製のバーを用いたりする。
 お洒落なバーを使うのなら、積極的に見て欲しい。だから、カーテンレールボックスはいらないというわけだ。  どちらがよいかは好みによるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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腰高窓

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【NO.103】腰高窓のウソ・ホント

「腰高窓」とよばれるのは,どんな窓なの?
 腰高窓とは,その名のとおり,大人の腰の位置から始まる窓のこと。床から80センチ〜1mほどの高さから始まって,窓自体の高さは90センチ程度。幅は,様々だが,180センチ程度のものが多くなる。つまり,畳1枚サイズの窓を横にして壁の中ほどに設置した窓が「腰高窓」の代表というわけだ。
 腰高窓で,壁面から飛び出したものが「出窓」。この場合,腰高窓ではなく,「出窓」という呼び方が優先される。腰高窓で特殊なものが出窓であり,一般的な腰高窓より出窓のほうが利用価値が高いため,「出窓」という呼び方が優勢になるのだろう。

「腰高窓」の長所は?
 床面近くからはじまる「掃き出し窓」のほうが窓面積が大きく,採光能力が高い。つまり,掃き出し窓を付けたほうが部屋の中が明るくなるのだが,掃き出し窓はどこにでも設置できるわけではない。例えば,窓の外にバルコニーでもあれば良いのだが,超高層の上層階で「窓の外は空」という場合,掃き出し窓は危なくて設置できない。
 そこで,直接,外に面した壁に設けられる窓は,危険防止のため,腰高窓にせざるを得ないのだ。
 また,西を向いた窓で,西日が直接当たるため,掃き出し窓だと夏に暑くなりやすいため,腰高窓を採用することもある。つまり,掃き出し窓では不都合が生じるとき,腰高窓であれば,その不都合を解消してくれるケースがあるわけだ。
 さらに,実際に使ってみると,腰高窓には思わぬメリットがあることに気づく。例えば,窓を背にしてソファや背の低い収納家具を置くと,実に納まりがよい。窓を背にして家具を置きたいとき,腰高窓は非常に好都合になるわけだ。

「腰高窓」に短所はないの?
 一方,腰高窓で不満が生じやすいのは,それを和室に設置したとき。和室では,畳に座ったり,寝転んだりするので,視線が下がる。この「下がった視線」から腰高窓をみると,上に空が見えるだけ。目の正面には壁が見え,ガラス窓はその上に位置することになるからだ。
 そのため,部屋が狭くみえてしまうという声もある。和室には,やはり掃き出し窓が欲しいところである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ハイサッシ

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【NO.096】ハイサッシのウソ・ホント

「ハイサッシ」って、どういうものなの?
 「ハイサッシ」とは、背の高い窓を指す和製英語。窓の中でも「掃き出し窓」と呼ばれるタイプ(床の高さからはじまるもの)で、背の高い窓がハイサッシもしくはハイサッシュと呼ばれる。
 では,どのくらい背が高ければハイサッシと呼ばれるのか。
 掃き出し窓の場合,床から1.8メートル程度の高さが一般的。そのため,1.8メートルを超える掃き出し窓はハイサッシと呼ばれる事になる。が,1.85メートル程度でハイサッシということは希。少なくとも1.9メートル、普通は2.1メートル以上の高さをもつ掃き出し窓がハイサッシと呼ばれている。
 なお、ハイサッシかどうかを問題にする場合、横幅は無関係。幅が狭くても,背が高ければハイサッシと呼んでいいわけだ。

「ハイサッシ」の長所は?
 これまで、掃き出し窓の多くが高さ1.8メートルだったのには二つの理由がある。
 一つは、日本の住宅が90センチを一単位に計算されていたため、高さ1.8メートルが掃き出し窓の基準であったこと。
 もう一つは、鉄筋コンクリートのマンションで掃き出し窓を高くしようとすると、邪魔なものがあり,1.8メートル程度にせざるを得なかったことだ。
 掃き出し窓を高くしようとすると、邪魔になったのは太い梁。鉄筋コンクリートでマンションをつくる場合,一般的なのはラーメン構造とよばれるもの。鉄筋コンクリートで造った柱と梁で建物を支える構造である。このラーメン構造の場合、掃き出し窓の上部に太い梁が配置され、それが邪魔で,窓の背を高くする事ができなかったわけだ。
 ところが、近年は逆梁工法という新しい手法が開発され、それを用いれば窓上部に太い梁を設置しなくても済むようになった。その結果、掃き出し窓の背が伸びてハイサッシが広まったのである。
 ハイサッシを採用すると、窓の面積が増え、開放感が増す。それがハイサッシを採用するときの最大の長所だ。

「ハイサッシ」に短所はないの?
 ハイサッシを採用すると、開放感が増し、採光もよくなる。しかし、住戸に入ってくる日射しは必ずしも多くならない。ハイサッシが南向きに設置され,「窓の外はいきなり外」というなら、室内に射し込む日光も多くなるだろう。
 しかし、ハイサッシの外側にバルコニーが設けられ、上に庇(ひさし)がある場合、庇が日射しを遮るので、家の中に射し込む日光の量は通常の掃き出し窓と変わらないケースが多くなる。
 もっとも、日光が射し込まなくても、窓面積が大きいため、室内が明るい印象になるのは事実。北向きの部屋でも、ハイサッシがあると暗さを感じさせないことがある。
 射し込む日光の量が変わらなくても、ハイサッシには大きな効用があるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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シャッター式雨戸

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【NO.085】シャッター式雨戸のウソ・ホント

「シャッター式雨戸」ってどんなものなの?
 シャッター式雨戸というのは、窓に付く雨戸がシャッター状になっているもののこと。店舗やビルの入り口に付けられるシャッターと同様、上から引き下ろして閉める。ただし、アルミ合金を用いたものが多く、店舗やビルに使われるシャッターよりも軽快な印象になっているのが特徴だ。
 シャッター式雨戸は、従来型の雨戸よりも防犯性が高いため、アパートやマンションの1階住戸の窓に採用されるケースが増えている。

「シャッター式雨戸」の長所は?
 シャッター式の雨戸は、外部から不正に開けにくい。それで、防犯性が高いのだが、長所はそれだけではない。手動式と電動式があるのだが、電動式の場合、開け閉めが楽という長所がある。ボタンを押せばいいのだから、小さな子供でも開け閉めが可能だ。
 そして、雨の日や風の強い日、寒い日も窓を開けることなく、シャッター式雨戸を開閉できる。「それがとても便利」という声も多い。
 現在のシャッター式雨戸は、上げ下ろしの調整でスリット(すき間)を設けることができ、防犯性を損なわずに通風を確保できる長所もある。
 以上の長所から、従来の雨戸よりずっと便利で快適という声が多い住宅設備である。

「シャッター式雨戸」に短所はないの?
 長所が多いといっても、使ったことがない人には不安材料も多い。例えば、音の問題。風の強い日はうるさいのではないか、という不安だ。しかし、実際に使ってみると、台風の時でもないと音は気にならない。ただ、電動式の場合、開け閉めの音はそれなりに大きく、深夜は近所迷惑を考えて開け閉めしにくいケースもある。
 また、電動式の場合、停電時や火災発生時に開かなくなるのでは、という不安の声もある。これに対しても、心配は不要。電動式でも、手動で開け閉めできるし、火災時には、内側から一気に開放できる仕組みも開発されている。
 結局、未解決の短所として残るのは「電動式は値段が高い」ということ。これから採用例が増え、割安な商品が出てくることを期待したいところだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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掃き出し窓

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【NO.077】掃き出し窓のウソ・ホント

「掃き出し窓」って、どういうものなの?
 「掃き出し窓」とは、床面から立ち上がる背の高い引き戸式窓のことだ。昔、掃除機がない時代、ほうきで畳の床や板の間を掃いた。集めたゴミを庭に掃き出す事ができる窓——それが、「掃き出し窓」と呼ばれる所以である。
 掃き出し窓と並ぶもう一つの基本的窓形状が「腰高窓」。それは、大人の腰の高さ=だいたい90センチ程度の高さから始まる引き戸式窓の事。腰高窓では、ほうきでゴミを掃き出すことができない。また、窓から出入りするのも困難。この二つを容易に実現できるのが掃き出し窓というわけだ。

「掃き出し窓」の長所は?
 掃き出し窓の長所は大きく分けて二つ。一つは、前述したように「窓からゴミを出したり、人が出入りしやすいこと」。二つ目は、「窓面積が大きくなるので、通風・採光がよく、開放感があること」だ。
 以上の理由から、バルコニーや専用庭に出入りしたい部屋、大きな窓を設けてゆったりしたい部屋に掃き出し窓が設置されやすい。具体的にいえば、リビングに設置されることが多い窓。それが、掃き出し窓ということになる。

「掃き出し窓」には短所はないの?
 実は、掃き出し窓にはいくつかの弱点がある。例えば、窓に面して家具を置くと、家具が日焼けするし、外から家具の背後が見えてかっこわるいことになる。また、窓面積が大きいため、カーテンやブラインドも大きなものが必要で、そのための費用がかかるのも弱点といえば弱点だ。
 さらに、浴室の位置をバルコニーに面した場所に変更できるというとき、そこに掃き出し窓があると、浴室を設置しにくいという事情もある。浴室を設けるなら、腰高窓のほうがいいわけだ。腰高窓であれば、窓の下部にテレビや家具、ソファを置きやすいという長所もある。
 そこで、必要に応じて、掃き出し窓と腰高窓を使い分けるのが現実的となるわけだ。

「掃き出し窓」の最近の傾向は?
 掃き出し窓で、今流行っているのは、「フルフラット」にすること。例えば、リビングの床とバルコニーの床を同じ高さとし、掃き出し窓のレール部分も床と同じ高さにおさめるわけだ。そうすると、リビングとバルコニーが一体化し、広がりが生まれる。
 ただし、フルフラット化を行うためには、雨水が室内に入ってこないようにする必要がある。バルコニーの設計やサッシのレール部分に特殊な工夫が求められるのである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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出窓

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【NO.065】出窓のウソ・ホント

「出窓」は,どのようにつくられるの?
 「出窓」は,建物から飛び出したような窓を指す。この出窓,木造・軽量鉄骨のアパートと鉄筋コンクリートのマンションではつくり方に違いがある。木造・軽量鉄骨のアパートの場合,建物に窓枠を開け,そこに「アルミ・木・ガラス」で成形した出窓ユニットをはめ込むだけ,というのが一般的。意外に簡単に設置する事ができる。
 これに対し,鉄筋コンクリートの建物の場合,出窓枠や出窓の上下を鉄筋コンクリートでつくり,そこにアルミサッシをはめ込むケースが多い。小さな出窓の場合,出窓ユニットをはめ込むだけという事があるが,大型出窓はたいていこの工法でつくられる。  この違いが,後述する「出窓」の短所に大きな影響を与えることになる。

「出窓」の長所って何?
 出窓の長所は,部屋の印象がおしゃれになること。また,部屋が畳数より広く感じられる長所も大きい。さらに,出窓部分に観葉植物を置いたり,ラジカセを置くなどできる利点もある。出窓があると,部屋が広く見えるだけでなく,実際に広く使えるのである。
 また,出窓には建築上の利点もある。
 それは,一定の基準を満たす「出窓」は,建ぺい率,容積率に算入されないということ。簡単にいうと,ある土地に限度いっぱいの建物を建て,その建物から飛び出す出窓を付けても違法建築にはならないのだ。
 分譲マンションの場合も,出窓の広さは,専有面積に算入されない。だから,出窓部分は固定資産税の対象にならないし,管理費や修繕積立金を計算する基準となる専有面積にも勘案されない。非常に細かい事だが,出窓にはそんな長所もある。

「出窓」の短所は?
 住み心地を向上させる出窓だが,短所もある。それは,断熱性が低く,外気の影響を受けやすいという事だ。
 例えば,夏は外の暑さが出窓から伝わり,冬は寒さが伝わりやすいというもの。特に,冬は窓ガラスやアルミ枠が冷えきるため,結露が生じやすいという短所がある。この短所は,窓枠にはめ込む「出窓ユニット」で特に発生しやすい。
 断熱性を高めるため,複層ガラスを用いる方法があるが,そうすると,コストが高くなり,採用しにくいのが実情。分厚いカーテンなどで断熱性を高める工夫が求められる。
 このほか,窓ガラスの外側が拭きにくいとか,泥棒に狙われやすいという短所を指摘する人もいるのが実情だ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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防犯フィルム入り窓ガラス

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【NO.062】防犯フィルム入り窓ガラスのウソ・ホント

「防犯フィルム入り窓ガラス」って、どういうなの?
 テレビのCMで窓ガラスをハンマーでたたき,ヒビは入るが,破れないというシーンをご覧になった事があるだろうか。あの窓ガラスが「防犯フィルム入り」である。窓ガラスが破られにくいのは、窓ガラスにポリエステル系のフィルム(皮膜)を加えているからだ。ポリエステル系の透明樹脂は航空機の窓に採用されていることからもわかる通り,極めて丈夫。その樹脂で薄いフィルムをつくり,複層ガラスの中間に張り付けているのが、「防犯フィルム入り窓ガラス」の主流である。

「防犯フィルム入り窓ガラス」の防犯効果はどれくらい?
 「防犯フィルム入り窓ガラス」と同様にガラスの強度を高めたものに、「網入りガラス」というものがある。こちらはガラス内に金属ワイヤーが埋め込まれ、いかにも丈夫そう。しかし,この網入りガラスは、防犯ではなく,防火のために用いられるもの。熱でガラスが割れたときも、ワイヤーが入っているのでガラスが飛び散らない。その結果、空気の侵入を防ぎ,火が燃え上がらないというものだ。ハンマーでたたいた場合,割れたガラスが飛び散らないため、泥棒にとってはむしろ好都合という意見もあり、防犯性では、防犯フィルム入りにかなわないわけだ。

「防犯フィルム入り窓ガラス」に短所はないの?
 頼りがいがある「防犯フィルム入り窓ガラス」だが,ひとつ残念な短所がある。それは既存の集合住宅に取り入れにくいということ。分譲マンションの場合,窓ガラスは共用部にあたり,勝手に変更する事はできない。賃貸の集合住宅の場合でも窓ガラスは変更しにくいし,一般の「防犯フィルム入り窓ガラス」は分厚いため,既存の窓枠に収まらないことが多いのもネックになる。
 枠ごと交換するとなると大工事になり,費用も高くなってしまうので,簡単に変更できないのである。そこで、窓ガラスを交換するのではなく,既存の窓ガラスの内側に防犯フィルムを貼るという方法も開発されている。窓ガラスの内側に貼る防犯フィルムには厚さの種類がいくつかあるが防犯性が高いのは300ミクロン以上のもの。その価格は、施工費(貼ってもらう費用)込みで1平米あたり2万円から3万円程度。自分で貼るためのキットならば、それより2、3割安の製品が多くなっている。
 決して安くないのも短所のひとつか。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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FIX窓

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【NO.059】FIX窓のウソ・ホント

「FIX窓」って、どんなものなの?
 「FIX窓」を日本語に略すと、「はめ殺しの窓」となる。はめ殺しとは、ガラスをはめ込んだまま、動かないという意味。つまり、開閉できない窓のことだ。開閉はできないが、外の明るさを取り込むことはできる。明かり採りの役目を果たすのだが、風通しの役目は果たせないため、ありがたみが半減する窓といえる。
 間取り図を見て家を選ぶとき、窓の位置や大きさは重要なチェックポイント。間取り図に大きな窓が書かれていれば、好ましい間取りとなる。しかし、その大きな窓が開閉できない「はめ殺し窓」だとしたら……。好ましさも半減するだろう。
 そこで、「はめ殺しの窓」は間取り図上で、「この窓は開きません」ということが明記されるのが普通だ。そのとき使われる表記が「FIX」。つまり、間取り図の」窓のところに、「FIX」と書かれていたら、この窓は開閉できない窓なんだと、わかることになっている。

「FIX」窓は、どんなとき使われるの?
 通常の窓は、開閉できるもの。ところが、「FIX窓」は開閉できない。なぜ、開閉できないのか。理由は三つある。
 一つ目の理由は、「窓が大きすぎる」こと。
 窓に使われるガラスは重い。高さ。幅ともに2mを超えるような大型窓になると、丈夫な合わせガラスを使うのが普通で、さらに重さが増す。ガラスだけで100キログラムを超えることもあり、この重たいガラスを使った窓を開閉させようとすると、枠にかかる負担も大きい。当然、枠が破損したり、変形する危険性も高くなる。そこで、大型の窓は開閉できない「FIX」になることが多い。リビングルームの大型窓は、大部分が「FIX」で、一部だけ開閉できるようになるのはそのためである。
 二つ目の理由は、「窓が小さすぎる」こと。 大きい窓とは逆の理由だが、小さすぎる窓は開閉できるようにしにくい。だから、はめ殺しにされるわけだ。
 三つの目の理由は、「窓を開けてもおもしろくない」こと。 例えば、窓を開けると、隣のビルの壁が間近に迫っているとか、周りの住戸の風呂場の臭いやキッチンの臭いが入ってくるような状況のとき、あえて開閉できないようにするわけだ。その場合、窓ガラスも素通しではなく、すりガラスがガラスブロックを用いるのが普通である。

「FIX」窓の短所は何?
 実際に住んでみると、「FIX」窓にはいくつかの問題が生じる。一つは、「開けようと思っても、開かない」こと。部屋に臭いや煙、熱気がこもったとき、窓を開けて換気をしようとしても、それができない。また、ガラス面の外側が鳥の糞などで汚れても、拭き掃除ができない、という短所もある。
 リビングに面した窓の一部が「FIX」になっている場合は、開閉できる窓からバルコニーに出て、拭き掃除をすればよい。しかし、外に出られない窓は、自分で拭き掃除ができない。そこで、拭き掃除は清掃業者に任せるのが普通だ。 清掃業者に任せれば、その費用がかかるし、費用を惜しめば、窓が汚れ放題になる。これが、「FIX窓」の最大の短所。しかし、拭き掃除が面倒だからと、窓をなくせば、外の明かりが入らず、暗い空間になってしまう。そのため、掃除は面倒だが、ないよりはずっとマシというのが、「FIX窓」ということになる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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Low-Eガラス

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【NO.053】Low-Eガラスのウソ・ホント

「Low-Eガラス」って、どんなものなの?
 Low-Eガラスの「Low-E」は、Low Emissivityのこと。翻訳すると「低放射」という意味で、一般的な1枚ガラスが放射率0.85程度なのに対し、Low-Eガラスは放射率が0.1以下になるのが普通。この放射率が低ければ低いほど赤外線を反射させ、熱を通さない。だから、断熱性が高いガラスととなるわけだ。
 このLow-Eガラスは、ガラス面に金属膜をコーティングすることでつくられる。金属膜といっても、薄く色が付く程度のコーティングである。
 Low-Eガラスは紫外線も反射させるため、畳や家具の日焼けを防ぐ効果もある。しかし、紫外線ではなく、赤外線を反射させる目的で使われるのが普通。例えば、夏の西日が入る窓にLow-Eガラスを用い、西日の暑さを和らげる目的で使われたりする。
 ちなみに、夏の西日が暑いのは、遠赤外線を多く含んでいるからとされる。遠赤外線は、冬は体を芯から温めてくれるため、ありがたいものだが、夏場は迷惑。そこで、遠赤外線を反射させるLow-Eガラスが効果的になるわけだ。

「Low-Eガラス」の使われ方は?
 Low-Eガラスは、1980年代の後半から製造されているが、普及率はそれほど高くない。欧米では住宅用窓の半数程度はLow-Eガラスとされていることと比べると、圧倒的に少ない。
 しかしながら、このところ、日本でもLow-Eガラスの使用例が増え始めている。それは、ペアガラス(複層ガラス)に組み合わせるケースが増えているからだ。ペアガラスは2枚もしくは3枚のガラスで乾燥した空気の層やガス層をサンドイッチしたもの。そこで使われるガラスの1枚をLow-Eガラスにし、断熱性をさらに高めるわけだ。

「Low-Eガラス」は断熱?遮熱?
053 Low-Eガラスは断熱性を高める、と書いたが、他で「遮熱性を高める」という説明をみることがある。断熱性と遮熱性はどちらが正しいのか——。
 実はどちらも正解。正確にいうと、Low-Eガラスは使い方によって断熱性を高めるし、遮熱性も高める。これについて、もう少し詳しく説明しよう。
 太陽や地面からの照り返しなど、外から家の中に入ろうとする熱を遮断するのが、遮熱。これに対し、断熱は冬場、暖房で温めた室内の熱が外に伝わらないようにすることを指す。この遮熱と断熱はペアガラスのどの面に金属膜をコーティングするかで使い分けることができる。
 例えば、ペアガラスの室外側ガラスの内面に金属膜をコーティングすると外の熱が室内に伝わりにくくなる(=遮熱)。一方、同じペアガラスの室内側ガラスの外側面に金属膜をコーティングすると、室内の熱が外に奪われることを防ぎやすくなる(=断熱)。
 以上を踏まえ、日当たりのよい南側の窓は断熱仕様にし、夕日の暑さが厳しい西側の窓は遮熱仕様にするといった使い分けをすればよい。南側の窓を断熱仕様にするのは、冬場に日差しの暖かさを家の中に取り入れたいから。夏の強い日差しは、庇やカーテンで防げばよい、という考え方である。

「Low-Eガラス」に短所はないの?
 実際にLow-Eガラス使っている人たちの声を聞くと、三つの短所があるようだ。
 一つは、ガラスが透明ではなく、見にくいというもの。もっとも、これは製品にもよるので、透明度の高い製品を選べば解決するだろう。
 二つ目の短所は、普通のガラスに比べると高価であるということ。Low-Eで、しかもペアガラスになると、普通の1枚ガラスに比べて10倍以上になることも。この値段のため、採用されにくいのも短所といえるだろう。
 三つ目の短所は、「期待したほど断熱効果がない」というもの。といっても、すべての人がこの不満を持つわけではない。人によって、がっかりすることがあるというわけだ。期待が大きすぎるためかもしれない。
 これはペアガラス全体に対して生じがちな不満でもある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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人感センサー

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【NO.042】人感センサーのウソ・ホント

人感センサーって、どういうものなの?
 前回取り上げた「防犯センサー」は、泥棒などが不正な方法で玄関ドアや窓を開けたとき、それを警備会社や管理事務所に知らせるためのもの。これに対し、人感センサーは主に日常生活を便利にするために使われる設備だ。
 具体的に説明すると……。
 人感センサーは、人が近づいたことを機械が察知して照明や換気扇のスイッチをONにし、人が離れると自動的にスイッチをOFFにしてくれる設備だ。人の動きを察知するのは、壁や天井に付けられたセンサー。センサーから赤外線が出され、人が帯びている静電気に反応して、スイッチのON・OFFを行う仕組みだ。中には、赤外線と超音波のセンサーを組み合わせ、誤作動をなくしているタイプもあるが、一般家庭で使用する分には、赤外線だけで十分。事実、住宅に用いられる人感センサーはほとんど100%赤外線方式だ。
 人感センサーが設置される場所で多いのは、玄関部分。また、トイレや洗面所、住戸内に階段があるときは階段部分に設置されることも多い。さらに、マンションの専用庭や、集合郵便受けなど共用部分に人感センサーを設置するケースも増えている。

人感センサーが便利なのはなぜ?
 なぜ、人感センサーが便利なのか。
 実際に人感センサーが多く使われている場所-玄関部分を例にとって説明しよう。
 例えば、夜、家に帰って来て、ドアを開け、玄関に入るとする。玄関ドアはゆっくり閉まる方式が多く、ドアが閉まると、玄関内は真っ暗闇になってしまう。マンションの玄関は窓がないケースが多いので、なおさら暗い。で、照明のスイッチを探すのに苦労する……そんなと、人感センサーがあれば、玄関に入った瞬間に照明がつき、便利というわけだ。
 両手に荷物を持って帰ったときも、スイッチを入れる手間がないので、重宝する。
 トイレの照明や換気扇と連動した人感センサー、階段部分の照明と連動した人感センサーも同様の理由で便利だ。
 しかし、専用庭や集合郵便受けに設置される人感センサーは別の目的がある。こちらは、便利ではなく、「防犯」を第一に考えて設置される。
 マンションでも、1階住戸の専用庭には不審者が不法に侵入することがある。また、集合郵便受けには、郵便物を狙う不審者がやってくる。これらの不審者を撃退するために人感センサーと連動した照明・VTRカメラが設置されるわけだ。
 犯罪が多くなった現代の日本では、防犯目的で人感センサーを設置されるケースが増える傾向にある。

人感センサーに短所はないの?
 実際に人感センサーを使っている人の話を聞くと、さしあたって不満の声はない。唯一の不満が、掃除するときうっとうしいというもの。玄関部分に掃除機をかけているときなど、照明が頻繁に付いたり消えたりするので、イライラするというわけだ。
 しかし、その場合は、人感センサー自体をOFFにすればよいのだから、決定的な不満にはならない。
 夜、こっそり出かけようとしても、見つかってしまう、という子供の不満(?)もあったが、これは親にとっては人感センサーの利点ということになるだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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防犯センサー

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【NO.041】防犯センサーのウソ・ホント

防犯センサーって、どういうものなの?
 防犯センサーは、玄関ドアや窓に付けられる小さな装置だ。構造はシンプル。例えば、玄関ドアの場合、ドアと枠に小さな装置を設置。二つの装置は、ドアを閉めた状態で、接近した状態になっている。それが離れる(つまり、ドアが開く)と、センサーが反応し、警備センターに通報したり、警報を鳴らす仕組みだ。
 窓の場合は、ガラス戸と枠にセンサーがセットされ、ペアになったセンサーが離れると、反応する。センサーは単三電池よりも小さくて、外側はプラスチック製。目立たない色で、仰々しい印象はない。
 この防犯センサーは、警備会社とのセキュリティ契約を結んだ住宅にだけセットされる。つまり、玄関ドアや窓が不正な方法で開けられたとき、警備会社が駆けつけるために設置されるもの。警備会社との契約を行わず、このセンサーだけを取り付けても意味のない設備なのだ。

防犯センサーの使用法は?
 玄関ドアや窓の防犯センサーをセットすると、誰が開けても反応し、警備会社への通報が行われる。そのため、必要なときだけセンサーを作動させ、必要のないときはセンサーを解除しなければならない。
 具体的には、家族全員が出かけて留守にするときや寝るときにセットし、帰宅したときや朝起きた時点で解除する。この解除作業を忘れると、洗濯物を干そうと窓を開けた瞬間に警備会社への通報が行われたり、警報がなったりしてしまう。
 こういう誤作動を起こしてしまったときのため、警報を止める仕組み(利用者にだけ教えられる)や、警備会社に連絡をとる方法も用意されている。

防犯センサーの短所は何?
 付いていれば安心な防犯センサー。しかし、問題は三つある。
 一つは、セット・解除の方法が面倒なものがあること。「リビングにあるインターホン操作盤でセット作業を行い、1分以内に玄関を出てドアを閉めなければいけない」という仕組みの場合、気持ちが焦ってしまうのも短所の一つ。その点、玄関錠で防犯センサーのセット・解除が行えるタイプなら、焦らないで済む。
 玄関錠で防犯センサーをセットするタイプでは、鍵を回して施錠し、さらに鍵を回すと、セットが行われる仕組みになっている。
 二つ目の問題は、窓センサーに関して。
 実は、窓の防犯センサーは、ガラス戸を引き開けると反応するが、ガラスを丸ごと割り、引き開けることなしで侵入されると、反応しないのが一般的。窓ガラスを割ったときも反応し、警報を鳴らしたり、警備会社に知らせる防犯センサーは、まだ一部でした採用されていないのが実情だ。
 もっとも、泥棒が窓から侵入するとき、窓ガラスを大きく割ることはないという見解もある。窓を小さく割って、そこから手を入れて、窓を引き開ける。だから、開けたことを察知するセンサーがあれば十分というわけだ。
 三つ目は、既存の集合住宅に設置しようとする場合、許可が必要なこと。分譲住宅ならば、玄関ドア、窓という共用部分に装置を取り付けるため管理組合の許可が必要。賃貸住宅ならば、オーナー(大家さん)の許可が必要になる。そこで、新築の集合住宅を中心に設置が広まっているわけだ。
 オートロックが一般化している現在、防犯センサーの採用も急速に増えている状況にある。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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面格子

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【NO.038】面格子のウソ・ホント

面格子はなぜ必要なの?
 マンションやアパートで、共用廊下に面した窓、そして、隣の建物に接近した窓に取り付けられるのが面格子。アルミやステンレス、鉄といった金属で造られる窓の柵だ。この金属柵は、セキュリティを守るために付けられる。わかりやすく言えば、泥棒よけである。
 そのため、不特定多数の人が行き来する共用廊下や、泥棒が隣のビルから飛び移ってくる可能性のある窓に付けられることになる。
 といっても、この面格子、建築基準法で設置が義務づけられているわけではない。建築基準法はむしろ「面格子はできるだけ付けないで」という立場をとっている。というのも、 面格子があると、火事などのとき、室内からの脱出や外からの救出を妨げる可能性があるからだ。
 そのため、面格子は、牢屋の鉄格子のように頑丈ではない。万一のときは、壊して取り外すことができる程度の強度になっているのが普通だ。

面格子を付けて不便はないの?
 セキュリティを守るために設置される面格子。しかし、住んでいる人からの不満もある。不満の代表が、「牢屋のようでイメージが悪い」というもの。昼間、室内から見ると、窓の外に柵が見える。それが嫌だというのだ。
 共用廊下に面する窓は北向きのケースが多い。つまり、日射しが入らず、暗い印象の窓に柵のシルエットが見えると、よけいにイメージが暗くなるというわけ。
 もう一つの不満は、網戸がはずしにくいというもの。窓と面格子の間が離れていれば、網戸の付けはずしは容易。しかし、窓と面格子が接近していると、はずすのに苦労するわけだ。その場合も、共用廊下に面した窓であれば、共用廊下から網戸をはずすことができる。しかし、共用廊下に面していない窓の場合、お手上げというケースも。網戸の掃除はせいぜい1年に1回程度だが、それでもはずして洗うことができないのは困る。この点は、面格子が生む意外な問題といえるだろう。

最新の面格子はどんな工夫が凝らされているの?
 基本的な面格子の形は上下2本の金属バーに10センチほどの間隔で金属棒を並べたもの。まさに、「鉄格子」の趣があるため、最近は主流の座を奪われつつある。変わって増えているのが、金属棒を斜めに組み合わせ、網タイツの柄のようにしたもの。色もシルバーや白など明るい印象のものが多くなっている。
 さらに、分譲マンションを中心に設置例が目立ち始めたのがルーバー型の面格子。これは、柵の代わりに金属で造ったブラインドの羽状のものを設置。ブラインドと同じように、羽の角度を変えることで外の明るさを取り入れることができるし、羽を閉じ、完全に視線を遮ることもできる。そして、ルーバー部分は取り外すことできるので、網戸の取り外しも簡単。1枚1枚の羽が柵の役目を果たすため、鉄格子の印象がないのも利点だ。
 ただし、従来の面格子に比べて値段が高く、それが大きなネックになっている。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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網入りガラス

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【NO.028】網入りガラスのウソ・ホント

網入りガラスって何?
 網入りガラスというのは、網状の鉄線が入ったガラスで、商業ビルだけでなく、住宅にも使われる。しかし、どんな窓にも使われるというわけではない。使われるのは、ビルが密集する地域の窓など……。このことから、「このガラスは防犯用」と思っている人が少なくない。が、防犯用というのは間違い。正解は、火災の延焼を防ぐ防火用のガラスだ。
 建築基準法の規定により、防火地域や準防火地域では、この網入りガラスを使わなければならない。理由は、網入りなら、熱でガラスが割れてもガラスが飛び散らず、延焼を防ぐ効果があるからだ。

網入りガラスは、防犯性も高いのでは?
 防火地域や準防火地域は、建物が密集する地域が多いため、網入りガラスは防犯用の印象が強くなりがち。実際、鉄線が入っていることから、泥棒などの侵入よけの効果も高い印象がある。しかし、実際はどうだろう。
 網入りガラスは、割れにくいわけではなく、単に割れたガラスが飛び散りにくいだけ。これは、泥棒にとっては、むしろ好都合。防犯性が高いどころか、どちらというと、泥棒に入られやすい窓となるわけだ。

網入りガラスに短所はないの?
 実は、網入りガラスには、いくつかの短所がある。最も大きなものは、印象が悪い、というもの。建築基準法の決まりだから、設置しないわけにはいかないが、いかにも仰々しい。住居用のマンションの場合、この仰々しさが嫌われる。そこで、不動産会社の社員が「防犯性が高いから、安心です」という、間違った説明でごまかすケースも少なくなかったようだ。
 もう一つの欠点は、使っているうちに内部に水が侵入し、鉄線が錆びるというもの。網が錆びると、印象がますます悪くなる。さらに、錆びた網が膨張し、ガラスにひび割れを生じさせることもある。
 そのような欠点を解消するため、網入りと同じ防火性能を持ちながら、網が入っていない板ガラスも開発されている。ワイヤレス防火ガラスと呼ばれるもので、日本板硝子のパイロクリアなどだ。このワイヤレス防火ガラスを使えば、印象が悪くならず、鉄線が錆びる心配もない。ただし、網入りガラスと比べ、やはり価格が高めである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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新タイプ網戸

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【NO.008】新タイプ網戸のウソ・ホント

新タイプ網戸にはどんなものがあるの?
 最近の窓は、障子や襖のように開け閉めする「引き戸」タイプばかりではなくなった。クローゼットの扉のように開く「折戸」タイプや、ハッチのように押して開く「すべり出し窓」と呼ばれるタイプ。そして、細長いガラスの羽根を並べた「ルーバー窓(ジャロジーとも呼ばれる)」。これらは外に向かって開く方式のため、従来のように窓の外側に網戸が付けられない。
 そこで、増えてきたのが、室内側に付けるタイプの網戸。その中に多いのは、開け閉めできないタイプ。夏の間、窓の室内側にはめ込み、蚊の季節が終わると、はずしてしまうというものだ。従来の引き戸タイプの網戸に比べると、開け閉めできない分、使い勝手が悪くなる。

室内側に設置する網戸で、人気が高いのは?
 室内側に付け、しかも、開け閉めが容易なのはアコーディオン式の網戸。「プリーツ網戸」などの商品名で販売されている。
 これには長所が多い。例えば、網戸を使わないとき(網戸を閉めたとき)は、アルミ製の柱のようになり、その柱の中に網戸が格納されてしまう。だから、視覚的に邪魔にならないし、網戸が汚れるのを防ぐ効用もある。
 しかし、欠点がないわけではない。使った人の話で多いのは、開閉がスムーズに行かなくなったなど、故障しやすいということ。といっても、通常の使い方で壊れるわけではない。子供が遊んで壊した、とか、ペットがぶつかって壊したというケースが多いのだ。おしゃれだが、デリケートである点が短所といえる。

室内側に付ける網戸で理想の形は?
 室内側に付け、しかも、開け閉めが容易なのはアコーディオン式の網戸。「プリーツ網戸」などの商品名で販売されている。
 これには長所が多い。例えば、網戸を使わないとき(網戸を閉めたとき)は、アルミ製の柱のようになり、その柱の中に網戸が格納されてしまう。だから、視覚的に邪魔にならないし、網戸が汚れるのを防ぐ効用もある。 しかし、欠点がないわけではない。使った人の話で多いのは、開閉がスムーズに行かなくなったなど、故障しやすいということ。といっても、通常の使い方で壊れるわけではない。子供が遊んで壊した、とか、ペットがぶつかって壊したというケースが多いのだ。おしゃれだが、デリケートである点が短所といえる。
 室内側に設置して、開け閉めしやすい。そして壊れにくい網戸があれば、理想の形となるのだが……。これがなかなかむずかしく、いまのところ、これといった新製品は出ていない。唯一、これはと思えるのが、洋風ドアの形をした網戸。外に向かって開く窓に対し、網戸は内側に向かって開く。これなら、開け閉めしやすく、壊れにくい。ただし、あまりおしゃれとはいえないのが、難点。もっとも、網戸に格好良さを求めること自体、無理があるのか。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年5月18日 (木)

ペアガラスサッシ

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【NO.002】ペアガラスサッシのホントの実力

ペアガラスサッシってどんなもの?
窓ガラスで、「ペアガラス」が人気を高めている。これは「二重の窓」ではなく、複層ガラスを用いた窓のこと。複層ガラスというのは、乾燥した空気やガスを2枚のガラスでサンドイッチしたもの。2枚のガラス間を真空状態にしたものもある北欧製のペアガラスには、ガラス3枚を用いたものもある。

ペアガラスサッシの特徴は、断熱性が高く、結露しにくい
その特徴は、ズバリ断熱性が高いこと。通常の1枚ガラスの場合、外の気温をダイレクトに伝えてしまう。例えば、冬の寒い時期、室内を温めても、窓ガラスは冷たいはず。これは、冷たい外気をそのまま伝えている証拠だ。
 ガラス面が冷えていると、結露が起きやすい。暖まった室内の空気がガラス表面にぶつかると、急激に空気の温度が下がる。すると、空気に含むことができる水分量が減り、余った水分がガラス表面に水滴として付く——この結露の原因がペアガラスには少ない。

断熱性を高めた現代住宅で、窓は最後の非断熱ゾーン
現在、日本の住宅は断熱性を高め、冷暖房効率の高い住まいが実現している。
 断熱性が高まっている理由は、壁内の断熱材が分厚くなり、断熱材の施工技術も向上しているから。玄関ドアなど、外と内をつなぐドアにも断熱材が入れられている。
 しかし、窓には断熱材を入れることができない。そこで、脚光を浴びているのが、ペアガラスサッシというわけだ。

問題は、意外に割れやすいこと
断熱性が高く、結露も防止するペアガラスサッシだが、問題がないわけでもない。最大の問題は、ガラスが薄いこと。ガラス2枚とガスや乾燥した空気の層をすべて合わせれば、もちろん分厚い。が、ガラス板単体を見ると、通常の1枚ガラスのサッシより薄くなっているのだ。
 通常と同じ厚さのガラス板を用いてペアガラスをつくると、窓が重くなりすぎ、レールが傷むなど支障が出やすい。だから、薄くなってしまうのだ。そのため、小さな子供が遊んでぶつかったら、ヒビが入ってしまったという報告が多い。
 そのため、超高層マンションでは、基本的にペアガラスサッシを使わない。丈夫さを第一に考えれば、通常のサッシを選ばざるを得ないのだ。

「遮音性能も高い」は、まちがい
ペアガラスサッシについて、誤解されていることがある。それは、遮音性能だ。単純に考えると、ガラスが2重ならば遮音性能も高そう。しかし、実際に計測してみると、多くのペアガラスサッシは1枚ガラスの窓ガラスと同じ遮音性しかない。中には、1枚ガラスのサッシより、遮音性能が劣る製品もある。それは、1枚1枚のガラスが薄いからだ。
 遮音性が高いのは、通常の1枚ガラスのサッシをダブルで設置する「二重サッシ」や、枠のすき間が少ないエアタイトサッシ、もしくはセミ・エアタイトサッシと呼ばれるものであることを覚えておきたい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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