2008年4月29日 (火)

200回記念「私が好きな設備ベスト5」

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【NO.200】200回記念「私が好きな設備ベスト5」

最も気に入っているのはお風呂の床
2001 最近の住宅設備のなかで、私が最も気に入っているのはシステムバスに設置される「乾きやすい床」。カラリ床の商品名でも有名な設備である。
 乾きやすいから滑らないし、カビも発生しにくい。断熱性も高いので、冬もヒヤッとしないなど長所が多い。
 この設備、実際に使ってみると長所を肌で感じることができ、耐久性も高い。まったくもって言うことナシの優等生設備である。


小さな装置だが、リッチさを生む仕掛け
 次に気に入っているのはブルモーション。このサイトでも項目をあげて解説しているので、詳しくはそちらを。
 こちらも、体が小さく、シンプルな構造なのに効果が大きい。どんどん広まっていって欲しい設備である。


システムキッチン天板の決定版
 システムキッチンの天板(カウンター)の素材にはステンレスと人造大理石がある。ここに、最近ニューフェイスが登場した。それは、人造大理石の一種で、砕石の比率を高めたもの。自然の大理石などを細かく砕き、それを多く含ませた人造の石材というわけだ。
 その長所は、見た目が自然の石に近く、ムードがよいこと。そして、自然の石よりも加工しやすく、柔らかさもあるため食器を傷つけにくいこと。自然と人造の長所を兼ね備えた素材となっている。


デザイン性を高めたキッチン設備
2002 ピピッとコンロ+do GRILLER(プラス・ドゥ グリレ)のように、デザインのよいコンロもお気に入り設備の一つだ。詳しくは、特集記事「そこが知りたかった!第6回」を。


少し高いが、憧れの設備
2003 値段は高いが、いつかは欲しいと思うのは、タンクのないトイレ。タンクレストイレの商品名で知られる設備だ。
 この設備、初期のものは洗浄能力の面で不満があったが、今の製品は問題ない。
 なにより、美しいし、トイレ空間がノビノビするメリットも大きい。一度このトイレを使うと、タンクを背負ったトイレには戻れないと思う。それくらい魅力的な設備だ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年3月18日 (火)

コルクの床

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【NO.197】「コルクの床」のウソ・ホント《会員リクエスト》

コルクの床って、どういうもの?
 コルクといえば、ワインの栓に使われていることで広く知られる素材。コルク樫の樹皮をはがして利用する天然素材である。柔らかいが弾力があって丈夫。腐りにくいという性質があるので、栓に利用されるのだが、住宅用の建材として使われることが多い。
 住宅用建材で多く活用されるのは内装材、特に床材として。現在は、コルクでジョイント(凸凹)をつけたタイルをつくり、それを組み合わせて敷き詰める工法が主流。コルクタイルはカッターナイフで簡単に切ることができるので、DIYで床にコルクを敷き詰める人も少なくない。


コルクの床の長所は何?
 コルクは、キッチンや洗面所など水まわりと呼ばれる場所の床材として重宝される。それは、水まわりに適した長所を持っているからだ。
 まず、水気をはじき、浸透しにくい。腐りにくい。柔らかな感触があるし、断熱性も高いので洗面所やキッチンの床材として喜ばれるわけだ。
 
 
コルクの床に短所はないの?
 床材としての長所が多いコルクだが、短所もある。それは直射日光に弱いと言うこと。直射日光が当たる場所に採用すると、硬化してひび割れが生じたり、崩れやすくなる。そのため、日当たりのよいリビングに採用するのには向かないとされる。
 その点、直射日光が差さず、水気の多いキッチンや洗面所にはちょうどよい床材ということになる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2008年2月19日 (火)

ビルトインタイプのオーブン

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【NO.195】「ビルトインタイプのオーブン」のウソ・ホント《会員リクエスト》

ビルトインタイプのオーブンって何?
195_2 「ビルトイン」とは、作りつけという意味。ビルトインタイプのオーブンは、システムキッチンに組み込まれたオーブンを指す。
 一般的にはコンロの下部がビルトインタイプのオーブンの定位置だ。ガス式と電気式があり、電子レンジと兼用になっている形式が多い。
 なお、オーブン兼電子レンジになっているものには「電子コンベック」という呼び名もあるが、それは商品名であって一般名称ではない。


ビルトインタイプのオーブンの長所は?
 その長所は、キッチン内がすっきりすること。ビルトインではなく卓上タイプのオーブンは大型であるため、邪魔になりがち。オーブントースターならば邪魔にはならないが、ケーキを焼くこともできる本格的オーブンとなるとサイズが大きいため、広いスペースを占有してしまうわけだ。
 その点、コンロ下に組み込めば、邪魔にならないし、電子レンジと兼用すればさらにスペースを有効活用できる。それが、ビルトインタイプの長所となる。
 

ビルトインタイプのオーブンに短所はないの?
 オーブンをビルトインすると邪魔にならないのだが、その分、収納スペースが少なくなる。それが短所の一つ。次に、コンロ下にビルトインした場合、オーブンへの出し入れを行う際に腰をかがめる必要がある。結構、窮屈な姿勢になるのも短所だ。そのため、欧米ではコンロ下ではなく、アイレベル(立ったときの目の位置)にビルトインするケースが多くなっている。
 このほか、オーブンと電子レンジを兼用するタイプの場合、オーブンを使った後、しばらく冷まさないと電子レンジが使えないといった短所もある。
 そのため、電子レンジとオーブンを頻繁に使う場合は、兼用ではなく、単機能のものをそれぞれ用意するほうがよいだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年12月18日 (火)

天板

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【NO.191】「天板」のウソ・ホント

天板って何?
191 天板(てんいた)は「カウンター」「カウンタートップ」ともよばれるもの。システムキッチンの上部——作業をする場所となる「台」部分のことを指す。
 この天板をくりぬいてシンク(流し)やコンロを設置してシステムキッチンの上部ができあがる。つまり、システムキッチン上部でシンクやコンロ以外の部分を形成するもの。それが天板と考えればよい。
 この天板にどんな素材が使われているか、はとても重要だ。というのも、天板によってキッチンのムードが大きく変わるし、人によって好む素材が分かれるから。だから、システムキッチンはどんな素材を天板に使うかによって種類分けされることが一般的となっている。


天板の種類は?
 システムキッチンは、天板の種類によって分類される。すなわち、ステンレスの天板を使っていると、「ステンレスのシステムキッチン」、人工大理石を天板に使えば「人工大理石のシステムキッチン」とよばれるわけだ。
 天板に使われる素材は主なもので、三つ。ステンレスと人工大理石、そして天然の石板だ。いずれも、火や水に強い素材である。そのほか、タイル張りという例もある。
 そのなかで、最も多いのはステンレスと人工大理石。その性能、使い勝手は甲乙つけがたい。それぞれが短所を解消し、性能を向上させているからだ。
 そこで、現在は「どちらが好きか」という好みで選べばよいと考えられている。
 

天板の最新傾向は?
 天板の素材で主流を占めるステンレスと人工大理石。しかし、最近のマンションでは天然の石版を使うケースがじわじわ増えている。
 「オプションで天然の石板を選べます」というケースだけでなく、「天然の石板が標準設置される」ケースも現れている。天然の御影石や大理石の石板を採用するわけだ。
 天然の石板であれば、火や水に強く、キズも付きにくい。劣化もほとんどない。すぐれた素材である分、価格も高い。この高級素材をはじめから設置するマンションが少しずつ増えている。
 しかしながら、天然石板を天板に使用しても、すべての人が喜ぶわけではない。「天然の石に食器をぶつけると割れやすい」という理由から、天然石を人工大理石に変える人がいるのだ。人によって、いろいろな考え方があるといったところか。


文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年5月 8日 (火)

リクエストにお答えする特別編part2

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【NO.175】リクエストにお答えする特別編part2

ヌックカウンターとは?
 システムキッチンのダイニング側にカウンターを設けることがある。そのカウンターは簡単な食事をとる際に便利だし、食事後の後片付けもしやすい。
 そのカウンターをより大きく、そして低く設置したものがヌックカウンター。通常のカウンターよりもゆったりした広さで、くつろげるカウンターという意味だ。
 ヌックカウンターがあれば、ダイニングテーブルを設置しなくてもすむ。だから、LDが10畳以下の広さのときに効果的。半面、一緒に食事できる人数は通常のダイニングテーブルより少なくなる。
 小家族向けのコンパクトマンションに向いた設備といえる。

ペアガラスの遮音性は?
 ペアガラス——複層ガラスは、断熱性を高める効果が大きい。断熱性を高め、結露を少なくするのが大きな目的で、遮音性は高くない(ペアガラスの項参照)。
 ペアガラスを用いた防音サッシであれば遮音性も高まる。

地下駐車場の耐震性は?
 地下駐車場は柱が少なく、地震に弱いのではという不安を抱かれがち。しかし、現実には耐震性を計算した上で設計される。湿気対策も行われるため、工事費用は非常に高くなる。だから、マンションではなかなか設置されないというのが実情だ。
 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年4月24日 (火)

リクエストにお答えする特別編

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【NO.174】リクエストにお答えする特別編

太陽光発電装置の収支は?
 屋根に太陽光発電装置を付けた場合、光熱費がゼロになったり、売電できるかどうかは、どのような生活をするかによる。真夏は発電量が高まるが、1家4人でエアコンを使ったら、それをまかなうことはできない。
 家族が留守にしているときは、光熱費ゼロや売電ができる。
 ただし、装置の価格が高いので「元が取れる」という計算はなかなか成立しない。装置の寿命がくるまでにプラスマイナスゼロになれば上出来という程度だ。
 それよりも、地球環境に寄与する意義のほうが大きいと考えるべきだろう。今後、太陽電池の性能がさらに上がり、月明かりでも発電できるようになると経済性も上がる。そのことを期待したい。

システムキッチンの鏡面仕上げはメーカーによって違うの?
 システムキッチンで、収納扉の表面仕上げによく採用されるのが、鏡面仕上げ。扉表面をガラス面のようにツルツルに加工すると、汚れやキズが付きにくい。
 この鏡面仕上げ、メーカーによる善し悪しがあるとは聞かない。しかし、同じメーカーでも価格による差はある。高級品になると厚塗りになり、耐久性が増すわけだ。

シーリングファンって、どうなの?
 シーリングファンは天井に付ける扇風機のこと。最近は照明とセットになったシーリングファンが多くなっている。その効用は夏よりもむしろ冬に際だつ。
 というのも、暖房によって暖められた空気は部屋の上のほうに溜まりやすい。天井の高い部屋ではなかなか部屋全体が暖まらないということが起きがち。そこでシーリングファンを回すと、上部の暖気を下ろして室温を均一にするサーキュレーターの効用が生まれるというわけだ。
 そういった実用性とは別に、天井の高い部屋に設置すると、「天井の高さ」がより強調されるという効果もある。
 

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2007年3月13日 (火)

ブルモーション

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【NO.171】「ブルモーション」のウソ・ホント

ブルモーションって、どんなものなの?
171 ブルモーションは、引き出しや扉に設置され、「ゆっくり閉まる」という動きをつくり出す機構のことだ。
 引き出しや扉をポンと閉めてもブレーキがかかり、ゆっくりと閉まってゆく——そのような動きを実現する装置を引き出しや扉に取り付け、「ブルモーション機構付き」としている。
 ブルモーションは幅広く設置される。が、最近増えているのは、システムキッチンの引き出しに取り付けるもの。キッチンの引き出しがゆっくり閉まる装置として注目されているのである。

ブルモーション利点は何?
 ブルモーションの最も大きな利点は、閉める時の音が静かであることだ。
 例えば、フォークやスプーンを仕舞ってある引き出しを勢いよく閉めれば、ガッシャーンという音が出る。しかし、ブルモーション機構付きならば、引き出しがゆっくり閉まり、音が出にくくなるというわけだ。
 加えて、引き出しがゆっくり閉まることで、高級感を感じさせるというメリットもある。要するに、リッチな気分になれるので、これもブルモーションの大きな利点になっている。

<ブルモーションの注意点は?
 欠点は特に聞かない。ただ、注意しなければならないのは、ブルモーションの作動感は必ずしも均一ではなく、システムキッチンのメーカーによって“味わい”が異なるということ。そのため、知人宅のブルモーションが心地よかったので、自宅のシステムキッチンにも採用したら使い心地が違った、というような事態が生じがちだ。
 リフォームで採用するときなどは、ショールーム等で作動感を確認することが必要になる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年10月17日 (火)

整流板付きレンジフード

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【NO.161】「整流板付きレンジフード」のウソ・ホント

整流板付きレンジフードって、どんなものなの?
 コンロ上部に設置される換気扇は、かつてファンがむき出しになった状態のものが多かった。しかし、今ではレンジフードという覆いをかぶせるのが一般的。このレンジフード内に金属板を組み込んだものが「整流板付きレンジフード」だ。
 下からレンジフードの中を覗いてみると、大きな金属板が吸入口を塞いでいるようにみえる。それが、整流板付きレンジフードの特徴。一見すると、吸い込み量が少ないのではないかと思われがち。しかし、実際には吸い込み力が大きくなるため、油汚れなどが広まりにくい方式なのである。

整流板付きレンジフードの長所は何?
 整流板付きレンジフードの長所は二つある。
 一つは、先述したとおり、吸い込み力が大きくなること。整流板を設置することで、レンジフード内に通じる面積は狭くなる。狭くなる分、吸い込みのパワーが増大するわけだ。油煙を吸い上げる力も増すため、油汚れが飛び散りにくいことになる。
 もう一つの長所は、掃除が楽になること。整流板は取り外し可能で、平らな板であるために、メッシュ状のフィルターより洗いやすい。整流板に「はつ油加工」がしてあるとさらに掃除が楽。これも主婦にとってはうれしいポイントだろう。

整流板付きレンジフードに短所はないの。
 整流板付きレンジフードは、主婦の間でおおむね好評。あえて、不満の声を探すと、「期待したほど吸い込み力が大きくなく、油汚れが飛び散る」と言う声があった。
 この感想を述べた主婦は中華料理が好きで、以前からキッチンが油で汚れやすかった。それで、整流板付きレンジフードにしたのだが、やはり汚れが広がるというのである。
 つまり、これは整流板付きレンジフードといっても、吸い込みには限界があるということである。
 万能ではないが、従来より吸い込み性能が高い——それが整流板付きレンジフードといったところだろう。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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2006年5月30日 (火)

南面キッチン

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【NO.123】南面キッチンのウソ・ホント

「南面キッチン」ってどういうもの?
123 南面キッチンというのは、住戸の南側に配置されるキッチンのこと。マンションをはじめとした集合住宅では、南側で日当たりのよい部分と、北側で日当たりはないものの窓があるので明かりがとれる部分、そして窓がなく、自然の明るさが届きにくい部分がある。
 このうち、キッチンが設置されやすいのは、住戸の中央近くで窓のない部分。そのため、キッチンは閉鎖的な空間になりがちだ。「それは楽しくない」と考える人のために生み出されたのが、キッチンを南側に配置するアイディア。南側にはバルコニーを設置することが多いが、そのバルコニーに面して、日当たりのよい窓付きのキッチンが実現することになる。
 バルコニーに面しているため、窓の代わりにガラス入りのドアを設置することもある。そのドアは、バルコニーに出るための勝手口となるわけだ。

「南面キッチン」の長所は?
 南面キッチンの長所は、いうまでもなく明るく開放的であること。窓や勝手口が付くため、風通しもよくなり、臭いがこもりにくくなる。
 また、シンクや作業台に直射日光が当たると乾きやすい。つまり、いろいろな面で気分がよくなり、この快適さが最大の長所だ。

「南面キッチン」に短所はないの?
 「気持ちがよい」という長所に対して、南面キッチンには短所も少なからずある。例えば、直射日光が入りやすいキッチンだと、温度が上がり、食物が傷みやすくなる。
 次に、南面にキッチンを配置する分、南に面する居室部分が減ってしまうこともある。例えば、本当だったら、LDと和室を南側に配置できるのに、キッチンを南面に置くため、LDとキッチンだけしか南側に配置できないという事態が生じてしまうわけだ。
 さらに、キッチンを南面に配置すると、北側にある玄関から遠くなってしまうという弊害も生じがち。玄関から遠いため、重たい食品を運ぶ距離が長くなる。また、ディスポーザーがない場合、水気のある生ゴミを運び出すため、長い距離を持ち歩かなければならないという問題もある。
 南面キッチンには、そういう弊害があることも覚悟しなければならない。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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高級システムキッチン

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【NO.107】高級システムキッチンのウソ・ホント

「高級システムキッチン」ってどんなものなの?
107 高級システムキッチンに明確な基準があるわけではない。漠然と、「高いけれど、欲しいなあ」という憧れを集める製品——それが、高級システムキッチンだ。
 システムキッチンの普及品は30万円から50万円程度。これに対し、80万円以上になると高級な印象になる。120万円以上は間違いなく高級。200万円を超えると超高級で、ヨーロッパからの輸入品になると、500万円を超える高給外車並のシステムキッチンも存在する。
 500万円以上の製品は別格として、だいたい80万円以上のシステムキッチンが高級だと思ってよい。具体的な名前をあげると、日本製の場合、トーヨーキッチン、外国製ではドイツ、ジーマティックが、高級システムキッチンの代表的ブランドだ。
 ちなみに分譲マンションに設置されるスタンダードレベルのシステムキッチンは、40万円程度が一般的となっているが、トーヨーキッチンやジーマティックを備える物件も現れている。

「高級システムキッチン」の長所は?
 システムキッチンが高級になると、素材が高級になる。例えば、ステンレス製の場合、使用されるステンレス板が分厚くなる。カウンタートップが人工大理石の場合、質感が天然石に近づき、さらには人工ものではなく、天然の石が用いられるといった違いが生じるわけだ。
 扉のパネルにも、本物の木が用いられたり、ステンレスが用いられたりする。さらに、作動の質感も高まり、扉の開け閉め、引き出しを引くとき、収めるときの動きが重々しくなる。
 例えば、引き出しを閉めようとする。
 引き出しを押すと、はじめは滑らかに、徐々にブレーキがかかり、最後は静かに引き込まれるように……。そういう動きが高級感を感じさせ、ファンを増やしているのである。

「高級システムキッチン」に短所はないの?
 実際に使っている人たちの話を聞くと、使い勝手の不満は少ない。「さすがに、高級品は違う」という意見が多い。ただ、外国製品の場合、不都合が生じたときのアフターケアが遅いという声もあった。日本でのサービス体制がまだ整っていないためだろう。
 高級システムキッチンでは、製品の良さだけでなく、アフターケアに関するチェックも必要となるわけだ

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ピピッとコンロ

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【NO.105】ピピッとコンロのウソ・ホント

「ピピッとコンロ」ってどんなものなの?
1051  「ピピッとコンロ」というのは,ある特定のコンロに付けられた商品名ではない。従来のガスコンロになかった機能を備えた新世代ガスコンロの総称だ。従来のガスコンロになかった機能というのは,調理の温度調節ができ,消し忘れや加熱防止といった安全機能を備えていることなど。これまでよりも使いやすく,安全なコンロが「ピピッとコンロ」というわけだ。
 使いやすさを具体的に説明すると,高効率・高火力バーナーの炎を活かし,揚げ物の温度調節 やご飯の炊き上げを自動で行う温度調節機能,調理タイマーといった便利機能を備えていること。そして,小型オーブンのように使える両面焼,水なし調理が行なえるグリルも備えるといった具合である。

「ピピッとコンロ」の長所は?
1052 使いやすく,安全であるだけでなく,「ピピッとコンロ」は省エネの効果も大きい。それはガスの炎を自動調節できるから。さらに,バーナーと鍋底との距離を短かくし,炎の広がりを抑えることで熱効率が向上。従来のコンロに比べ,コストを約14%も低減している。
 そのため,「ピピッとコンロ」は平成15年度の(財)省エネルギーセンター主催「省エネ大賞」で,省エネルギーセンター会長賞を受賞している。

「ピピッとコンロ」に短所はないの?
 ピピッとコンロには,トッププレートに手入れが楽なガラストップを採用した製品があったり,音声ガイド付きや操作面にLED(発光ダイオード)を使ったものなどがあり,“高級品”のイメージがある。
 確かに,高額な商品があるのも事実。しかし,現在はラインナップの幅が広がり,従来型製品と大きな価格差のない商品も発売されている。
 これからのガスコンロは,徐々にピピッとコンロに変わって行くことは間違いない。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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パントリー

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【NO.097】パントリーのウソ・ホント

「パントリー」って、どういうものなの?
 「パントリー」は、キッチンに設置される収納の一種。そして、「食品をしまう」という特定の目的をもった収納スペース指す。そのため、日本語訳は「食品庫」となり、他の収納とは異なる特徴を持つ。といっても、冷蔵庫機能や脱臭機能など電気仕掛けの装置を備えているわけではない。缶詰や調味料など小さな食品を数多くしまえること、そして、賞味期限のあるものをしまうため,絶対に“死蔵”を避けなければならないこと——これらの条件を満たす必要があるわけだ。
 例えば、扉を開くと奥行きが浅い収納スペースがあり、高さ10センチから15センチ程度の棚を細かく設置。しかも、棚には落下防止のガードが付けられている、といったつくりが求められるわけだ。
 幅10センチ程度で、背が高い「隙間家具」のような引き出しを設け,その中に、缶詰や瓶詰めをズラリと並べる形式でもよい。
 いずれの場合も、食品を見渡す事ができ,奥に隠れるものが生じないようにすること。そして、忙しい家事の最中に目当ての物がみつかりやすい設計がパントリーの条件となるわけだ。

「パントリー」は必要なの?
 パントリーの特徴は缶詰や瓶詰め、調味料など細かなものをしまいやすく、探しやすいこと。使ってみると、これはとても重宝、という声が多い。どの食品がどれくらいあるかが分かりやすいため、食品を二重に買う事が防げるし、ストックしておくべき食品の買いもれも防止してくれるからだ。
 単なる物入れを食品庫として活用する場合、棚の間隔が広いため、小さな食品をしまうときは一度段ボール箱などに入れ、その箱ごと物入れにしまうことになりがち。これは、二重買いや買いもれを生じさせやすい。やはり、細かいものをしまいやすく、,探しやすいパントリーにはメリットが多いわけだ。

「パントリー」の短所は?
 便利なパントリーだが、短所は設置されることが少ないこと。マンションの場合、パントリー向きのスペースがあると、パントリーより容量の多い収納として活用されがち。「パントリーくらいしかつくれない」というケースのときにようやく造られるというのが実情だ。
 現在はまだ人気が低く、それゆえ設置されることが少ないこと——それがパントリーの最大の短所といえる。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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オープンキッチン

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【NO.094】オープンキッチンのウソ・ホント

「オープンキッチン」ってどんなものなの?
 現在、区切り壁が少なく、開放的なキッチンはすべてオープンキッチンと呼ばれる傾向がある。が、昭和40年代、50年代は事情が違った。その当時、オープンキッチンと呼ばれたのは、次のようなキッチンだった。
 LDKと呼ばれる部屋は、広いひと部屋。そして、奥まった壁に沿ってシステムキッチンが備え付けられ、LD部とK(キッチン)部の境がない——このような形式の台所を「オープンキッチン」と呼んだのである。つまり、リビングやダイニングと完全に一体化したキッチンが「オープンキッチン」となるわけだ。  対面キッチンのように区切り壁の一部が外された形式は、正確に言うと“セミ・オープンキッチン”と呼ぶべきことになる。

「オープンキッチン」の長所は?
 リビングやダイニングとキッチンを一体化させるメリットは、ずばりスペースを有効活用できるから。例えば、ダイニングテーブルをシステムキッチンのそばに置くとする。テーブルは調理を行う際の作業台として活用でき、料理ができあがれば、作業台からテーブルに復帰。テーブルに収めた椅子を引き出せば、それまで動き回っていた作業スペースが椅子のスペースに変わる。つまり、スペースが2倍に活用できたわけだ。そのため、LDK全体で10畳程度しかないような場合、オープンキッチン方式が都合がよくなる。
 もう一つの長所は、調理作業をしている間、孤立しないこと。家族とふれあいながら、調理をつくることができ、自然と子供が手伝うようになるという長所も指摘されている。

「オープンキッチン」の短所は何?
 長所の多いオープンキッチンだが、このところ数が少なくなっている。それは、大きな短所があるから。短所とは、いうまでもないだろう。キッチンがLDから丸見えになり、臭いも広がってしまうことだ。
 オープンキッチンの場合、換気扇は排気能力の高いものが必要。さらに、キッチンを常にきれいにしておくことが求められる。これは主婦にとってのプレッシャーになり、オープンキッチンが嫌われる原因にもなっている。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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L字型キッチン

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【NO.092】L字型キッチンのウソ・ホント

「L字型キッチン」ってどんなものなの?
 システムキッチンの基本形・「一列型」はシンク(流し)とコンロ、作業台が横一列に並んだもの。上から見ると「一」の字になっている。それに対し、上から見るとアルファベットの「L」のように見えるシステムキッチンが「L字型」。つまり、シンク、コンロ、作業台を収めたシステムキッチンが直角に曲がっているものを指す。

「L字型キッチン」の長所は?
 L字型キッチンの長所は、料理をつくるときの家事動線が短くて済むことだ。流しで野菜を洗い、コンロにかけた鍋に入れる——そのような作業を行うとき、流しからコンロまでの距離が短いため、場合によっては手を伸ばすだけで事足りることがある。
 この楽ちんさがL字型キッチンを使ったときに感じる最大の長所だ。収納棚や引き出しにしまった鍋や調理道具を取り出すときも、移動する必要がない。自分の体のまわりで事足りるというのもL字型の長所。要するに、腕を伸ばせば届く範囲で作業ができて楽なわけである。

「L字型キッチン」の短所は何?
 作業が楽なのが長所、と書いたが、実はすべての作業が楽なわけではない。L字型キッチンだと、面倒になる作業がある。それは、ある部分の収納棚からモノを取り出すときだ。
 L字型キッチンの場合、「L」の直角に曲がった部分が問題。例えば、直角部分の下部収納は、扉が小さく、奥が深くなっており、モノをしまいにくく、出しずらい。上部吊り戸棚も同様。扉が開けにくい。奥にモノを入れると、出しにくいといった長所が生まれてしまう。L字型キッチンの場合、この曲がっている部分をどのように工夫しているか——少しでも使いやすくしているか、が使いやすさのポイントになる。
 使いにくいままのL字型キッチンはストレスが溜まる設備となりがちである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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一列型キッチン

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【NO.091】一列型キッチンのウソ・ホント

「一列型キッチン」ってどんなものなの?
 シンク(流し)、コンロ、作業台が横一列に並ぶ台所が一列型キッチン。システムキッチンの基本となる形式だ。横一列の背後に、もう一列、作業台を置き、シンクやコンロを振り分けている形式は二列型キッチンと呼ばれる。
 二列型とよく似ているのが、一列型キッチンの背後に同デザインの収納棚が設けられているケース——この場合は、二列型ではなく、「一列型+収納棚」ということになる。

「一列型キッチン」の長所と短所は?
 一列型の長所は、デッドスペースが生じにくく、流れ作業がしやすいこと。例えば、洗ったばかりの食品をコンロにかけた鍋まで移すとき、水が垂れても作業台の上なので気にならないといった長所があることだ。
 一方、短所になるのは、流しとコンロまでの距離が長くなり、家事動線が長くなってしまうこと。その点、他の形式——二列型やL字型だと、家事動線が短くてすむわけだ。もっとも、L字型ではデッドスペースができやすいなどの短所も生じるのだが、それについては「L字型キッチン」の項目で取り上げたい。
 このほか、「一列型だと、キッチン内が丸見えになる」とか、「LDに背を向ける一列型は、調理が孤独な作業になりやすい」という声もある。が、それらは一列型だから生じる欠点とはいえない。「一列型キッチンの置き方」が原因で生じる問題だ。一列型でも、キッチン内が丸見えにならない設計は可能だし、孤独にならない配置も可能である。

使いやすい「一列型キッチン」の条件は?
 使いやすい一列型キッチンの条件として考えたいのは、サイズ。一列型のキッチンは、幅1.8m、奥行60cm程度でつくることができる。しかし、十分な作業スペース、洗った食器をカゴに入れて乾かすスペース、そして食器洗い乾燥機を置くスペース等を考えると、幅1.8mでは不十分。2,4m以上のサイズが欲しいところだ。
 しかし、実際には2.4mの幅が確保できず、分譲マンションでも2mを少し超えた程度の幅になることが少なくない。この場合、幅が狭い分、奥行きを深くすることがある。60cmを80cm程度にし、スペースの不足を補おうとするわけだ。
 さて、この“奥深い”システムキッチンの使い勝手は……。実際に使っている人からは、不満の声が聞こえてくる。いわく、作業台の奥まで手を伸ばすのがおっくうで使いにくいというのだ。背の高い主婦なら不満はなさそうだが、身長160cm程度の場合、奥行80cmは深すぎることがあるらしい。
 奥行60cmで幅が2.4m以上が、使いやすいサイズの目安となることを覚えておきたい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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レンジフード

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【NO.081】レンジフードのウソ・ホント

「レンジフード」ってどんなものなの?
 レンジフードとは、ガスコンロやIHクッキングヒーターの上に覆い被さるように設置される換気装置のこと。これに対し「換気扇」は、壁の上部にファンを取り付けただけのもの。レンジフードの中にも換気扇と同じようなファンが入っているのだが、次の3点が単なる換気扇とは異なる。
1、コンロに覆いかぶさるような形状になっているため、煙や臭いを集める能力が高い。
2、ファンの手前にフィルターがあるため、油汚れがファンに付きにくい。
3、照明がセットされいるため、コンロ部分を明るくすることができる。
 このほか、風量の調節ができることや、後で詳しく説明するが、排気だけでなく、給気も調整できるといった特徴もあり、単なる換気扇よりすぐれた機能を備えたのがレンジフードといえる。

「レンジフード」の長所は何?
 レンジフードの長所は、煙や臭いを集める能力が高く、油汚れの掃除がしやすいこと。フィルターを外して洗えば済むので、換気扇を分解し、丸洗いするよりずっと楽というわけだ。そして、もう一つの長所は排気だけでなく給気もコントロールできる製品があることだ。
 現代の住宅は、気密性が高いため、排気だけをすると、住宅内が酸欠気味になる。それで気を失うようなことはないのだが、排気能力が落ちる現象が起きがち。そこで、気密性の高い住宅で排気を行うときは、同時に家の中に空気を取り込む給気も行わなければならない。レンジフードを用いた換気システムならば、その連動を行いやすいわけだ。
 レンジフード部分で、排気と給気を同時に行うシステムもあるし、レンジフードのファンを回すと、別の場所の壁に付けられた換気扇がまわり、空気を取り入れるシステムもある。

「レンジフード」に短所はないの?
 レンジフードは掃除を楽にしてくれると、先に書いた。これは、日々の掃除を楽にしてくれるという意味。実は、長期間使い続けていると、レンジフードの奥にあるファンや排気ダクトに油汚れが溜まる。それを掃除をするのは大変。「大掃除のついでに、お父さんが……」というわけにはいかず、清掃の専門業者に頼むのが普通。1年か2年に一度はそういった掃除が必要で、そのたびに1万円前後の費用がかかることになる。それが大きな短所といえる。
 このほか、高い位置に付けられたレンジフードだと、スイッチに手が届かないこともある。家を借りたり、買うときには、レンジフードのスイッチ位置もチェックポイントになるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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サイレントシンク

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【NO.076】サイレントシンクのウソ・ホント

「サイレントシンク」ってどんなものなの?
 サイレントシンクを直訳すると「静音流し」——音を立てることが少ない流しのことである。流しには、混合水栓から水やお湯が流される。このとき、勢いよく水やお湯を出すと流しからダーンという音がする。この音がでにくいようにしたのが「サイレントシンク」である。
 現在、システムキッチンの作業台は人工大理石とステンレスの2種類が主流になっている。しかし、シンク(流し)はほとんどがステンレス製。作業台が人工大理石でも、シンクはステンレスというのが一般的だ。そのため、「水を勢いよく出したときの音がうるさい」という不満があり、それを解消するために考え出されたのがサイレントシンクである。

「サイレントシンク」の構造と長所は何?
 サイレントシンクは、シンクの裏側に音の発生を抑える制振材等を貼り付け、さらに防湿材で覆う構造になっている。その結果、水音が響かない。通常60デシベル程度の音が発生するところを40デシベルまで低減させることが可能という。「騒がしい事務所」程度の騒音が「図書館」程度の音に変わるわけだ。
 さらに、熱湯をシンクに流したときの反ね返り音も発生しない。シンク表面の温度が0度までのとき、100度の熱湯を流しても「ボッコン」という音が出ないことになっている。これは、深夜にカップ麺を食べるときなど重宝するだろう。

「サイレントシンク」に短所はないの?
 このサイレントシンク、実際に使ってみた人の感想はどうだろう。まだ数は少ないのだが、「確かに、水音は静か」「音がしないので、リッチな気持ちになる」と概ね好評。
 一方で、「洗い物をするときは、水音や食器同士がぶつかる音があるので、洗い物作業全体が静かになるわけではない」という声もある。確かに長所は大きいのだが、過大な期待は禁物といったところである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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システムキッチンの「引き出し収納」

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【NO.075】システムキッチンの「引き出し収納」のウソ・ホント

システムキッチンの「引き出し収納」って、どういうものなの?
 流しとコンロ、作業台が一体化し、継ぎ目なく一体成形されたのがシステムキッチン。その下部は大部分が収納として活用される。一部は小さな引き出しに。その他多くのスペースは鍋や一升瓶などがしまいやすいように、大型の収納スペースになるのが普通だ。
 従来、大型の収納スペースには開き戸を付けるのが一般的だった。観音開きの扉や片開きの扉を設けたわけだ。この開き戸方式の場合、奥にしまったものを取り出すとき、腰を屈めなければならなかった。その不便さを解消するのが、引き出し式の収納である。
 引き出しといっても、お玉や布巾をしまう引き出しよりずっと大きなサイズで、頑丈にできているもの。だから、鍋や一升瓶を多く納めても大丈夫——それが、引き出し収納である。

「引き出し収納」の人気の秘密は?
 引き出し収納の長所は、重い鍋や一升瓶をしまいやすく、取り出しやすいこと。特に、奥にしまったものを取り出すとき、開き戸方式のように腰を屈める必要がない点が好評の理由だ。引き出しを引っ張りだして中を点検できるため、食品のストックを確認しやすいという長所もある。さらに、収納量が増えるという長所もある。それは、システムキッチンの最下部。「台輪」と呼ばれる部分にも薄い引き出しを設け、缶詰類のしまい場所として活用できるからだ。
 使いやすい上に、引き出し収納にはお洒落な印象もあり、それも人気を集める要因になっている。

「引き出し収納」には短所はないの?
 極めて便利な引き出し収納なのだが、まったく欠点がないわけでもない。例えば、「L型キッチン」の場合、コーナー部分には引き出しを設置できず、その部分だけは開き戸にせざるを得ないことがある。
 また、シンク下部にディスポーザーや浄水器等がある場合、器具のスペースをよけるため、引き出し内がひどく狭くなるという欠点もある。その場合、シンク下部だけは開き戸にするという事態が生じがちで、引き出し式と開き戸式が混在するシステムキッチンも生まれている。
 このほか、安価なシステムキッチンには引き出し式がなく、開き戸式を選ばざるを得ないのも欠点というか残念な点である。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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アイランド・キッチン

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【NO.066】アイランド・キッチンのウソ・ホント

「アイランド・キッチン」ってどんなものなの?
 アイランドキッチンは、キッチンの形態を表すもの。壁に沿って1列型やL字型のシステムキッチンを配し、それとは別に、離れ小島のように壁から離れた作業台を置くこと——LDにキッチンの一部が飛び出したようになっているのが一般に言われるアイランド・キッチンもしくはアイランド型キッチンである。
 アイランドとは、言うまでもなく「島」のこと。“陸続き”ではなく、離れた島があるような状態を指した言葉だ。そのため、キッチン設備をすべて“島”内に置くのもアイランドキッチンとなる。が、それでは島部分が広くなりすぎてしまうため、壁に沿った部分と島部分の2本建てになるのが一般的だ。
 では、壁に沿った部分と“島”部分はどのように使い分けるのか。
 欧米で多いのは、島部分にガスコンロやIHクッキングヒーターといったコンロを置き、それ以外のシンク(流し)や、カウンターは壁に沿った部分に置くという方式。このようにすると、複数の人間が協力して料理をつくるときに動きやすい、という長所がある。
 日本でも、“島”部分にコンロを置くことが多いが、シンクや作業用の台を置くケースもある。特に決まりはないので、使いやすい方法を採用しているといったところだ。

「アイランド・キッチン」の長所は何?
 アイランド・キッチンには長所が多い。まず、キッチンが閉鎖的な場所にならず、明るいこと。料理をつくっている人がリビングでくつろいでいる人と離れ、孤独になることを防ぐ効用もある。さらに、複数の人間が一緒に料理をつくるときも動きやすいという長所も大きい。
 母と娘が仲良く調理を行う——そんな光景を夢見させてくれるのが、アイランド・キッチンの魅力かもしれない。
 結局のところ、アイランド・キッチン最大の長所は、キッチンスペースが広い点。広いキッチンをつくると、端から端までの距離が長くなり、作業がしにくくなる可能性がある。それを防ぐため、広いキッチンではアイランド型が都合がよいわけだ。

「アイランド・キッチン」に短所はないの?
 広くて作業がしやすそうなアイランド・キッチンだが、最大の短所は、いうまでもなく「広いスペースが必要」なこと。どんな家にも設置できるわけではない。
 加えて、キッチン内が丸見えになるので、常にきれいにしておく努力が求められる。さらに、“島”部分にコンロを置いた場合、油や臭いがLDに拡散しやすいので、その対策が求められる。具体的には換気扇の能力を上げ、コンロのまわりに耐熱ガラスの囲いを設置したりするわけだ。
 一方、“島”部分にシンクを置くと、今度は水はねの問題が生じたりする。
 結局、アイランド・キッチンは必ずしも使いやすいわけではないのである。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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対面式キッチン

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【NO.061】対面式キッチンのウソ・ホント

「対面式キッチン」って、どんなものなの?
 キッチンは、形式によって、種類分けされる。まず、「クローズド」か「オープン」か。これは、閉鎖的か、開放的かという違い。例えば、幅1m程度の出入り口が付くだけで、キッチン内が見えにくくなっているのが、「クローズド」タイプのキッチンだ。
 これに対し、出入り口が大きかったり、そもそも出入り口がなく、リビングダイニングと一体化したりしているのが、「オープン」タイプのキッチンである。
 「対面式」というのは、この「オープン」タイプ・キッチンの一種。例えば、リビングダイニングとキッチンの間に大きな窓が開き、その窓で、料理をつくっている人と、リビングダイニングにいる人が向かい合う事ができる設計——それが対面式キッチンだ。
 通常、リビングダイニング側にはカウンターテーブルが作り付けられる。そのため、料理をつくる人と、カウンターテーブルについた人の関係は、カウンターバーの客とバーテンダーと同じ関係になるわけだ。

「対面式キッチン」の長所はなに?
 対面式キッチンは、子育てファミリーにぴったりとされる。理由は、料理の準備をしながら、リビングダイニングの様子がわかるから。小さな子供をリビングで遊ばせているとき、何をしているのか見やすく、安心というわけだ。
 一方で、シルバー世代の夫婦二人暮らしにも向くとされる。それは、妻が料理をつくり、夫がそれを待っている間も自然と会話が生まれ、夫婦関係がうまくいきやすいというのだ。
 それほどの効果があるかどうかはさておき、料理をつくっている間、孤独になりがちな主婦がリビングにいる家族と会話できたり、同じテレビを見たりできる長所は間違いなくあるだろう。

「対面式キッチン」の短所は何?
 長所の多い対面式キッチンだが、致命的な欠点もある。それは、キッチンの中が見えやすいということ。これは、オープンタイプのキッチン全般に共通する短所だ。
 そのため、客が来るときはキッチンを徹底的に掃除する必要が生じてしまう。さらに、キッチンが古くなると、掃除しても汚れている印象になりやすく、それがイヤという主婦が少なくない。
 この短所を解消し、しかし、対面式の長所を残すために考えられるのは、キッチンとリビングダイニング間の窓を小さくすること。料理を出すための小窓程度の大きさにする。そして、レースのカーテンを吊るして、目隠しをする。そんな工夫を凝らした対面式キッチンもつくられている。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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キッチンパネル

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【NO.051】キッチンパネルのウソ・ホント

「キッチンパネル」って、どんなものなの?
 シングルレバーの混合水栓に、ハンド キッチンパネルは、コンロまわりにも使うことができるパネル(板)のこと。コンロのまわりは高熱になるし、炎が上がることもある。そのような場所だから、使うことが許されるのは、燃えない素材だけ。そこで、従来はタイル張りにされるケースが多かった。
 これに対し、近年開発されたのが不燃材にフッ素樹脂加工やメラニン樹脂加工を施した素材である。見た目は、光沢のある人工大理石のような趣で、タイル張りに見られる目地がないのも特徴。目地がないため、大判のプラスチック板をコンロのまわりに貼っているようにみえないこともない。
 このほか、以前から用いられている素材だが、ステンレス板もキッチンパネルの一種と考えられる。
 つまり、タイル以外で、キッチンのコンロまわりに使うことのできるパネル——それがキッチンパネルというわけだ。

「キッチンパネル」は、従来の内装材と比べてどんな長所があるの?
 キッチンパネルは、タイル張りの欠点を解消する目的で開発され、事実、その長所で人気を集めている。その長所とは何か。
 ずばり、油汚れを落としやすいことだ。磁気質のタイルを張った壁の場合でも、タイル表面は汚れを落としやすい。炒め物をして油が壁に飛び散っても、タイル表面は拭き掃除できれいになる。しかし、問題は目地部分。目地に飛んだ油汚れが落としにくく、掃除が面倒だった。その手間を軽減させるのが、キッチンパネルというわけだ。
 キッチンタイルは、当初、コンロのまわりだけに使われた。それが、徐々に使用範囲を広げ、シンクや作業台のまわりもキッチンパネルにする例が出始めている。掃除が楽だから、すべての壁をキッチンパネルで覆ってしまおうというわけだ。
 また、キッチンパネルのほうがタイル張りより安上がりであるのも、人気を高めている理由の一つである。

「キッチンパネル」に短所はないの?
 掃除が楽という長所で人気を集める「キッチンパネル」だが、短所がないわけではない。それは、「風情がない」というものだ。
 キッチンパネルはプラスチック系の素材が主流だから、色合いや艶に重厚感がない。加えて、目地がないために単調な壁に見えがち。そこで、「キッチンをきれいに保てるが、美的ではない」と嫌う人がいるのも事実なのだ。
 美的だが、目地の汚れを落としにくいタイル張りがよいか、美的でなくても、掃除が楽なキッチンパネルがよいかは、好みによるだろう。しかし、今後キッチンパネルが増えてゆく可能性は高いといわざるを得ない。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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ハンドスプレー付き混合水栓

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【NO.050】ハンドスプレー付き混合水栓のウソ・ホント

「ハンドスプレー付き混合水栓」って、どんなものなの?
 シングルレバーの混合水栓に、ハンドシャワーが合体したものが、「ハンドスプレー付き混合水栓」と考えればよい。ハンドシャワーにあたる部分が、ハンドスプレーだ。ハンドスプレーは、混合水栓のお湯や水が出る部分(吐水口部分)にセットされている。ハンドスプレーにはホースが付いており、混合水栓本体から引き出すことができる。
 引き出した後の使い方は、お風呂のシャワーと同じ。ハンドスプレーを持って好きな所に、お湯や水をかけることができるわけだ。

ところで、シングルレバーの混合水栓って、何?
 コックを回すのではなく、レバーを上げたり下げたりすることで、出量を調節。同時に、レバーを左右に振ることで、お湯と水の混合比率を変え、湯温の調節もできるのがシングルレバーの混合水栓。これには、二つの方式がある。レバーを下げるとお湯が出る方式と、レバーを上げるとお湯が出る方式だ。
 心理的には、レバーを下がるとお湯が出る方式のほうがわかりやすい。レバーを下げる動作と、蛇口かお湯が流れ落ちる現象が結びつきやすいからだ。
 しかし、グローバルスタンダード=世界基準はその逆。レバーを上げるとお湯が出る方式が主流だ。理由は、「レバーを下げるとお湯が出る方式」だと、意に反してお湯が出ることがあるからだ。
 レバーを下げるとお湯が出る方式の場合、うっかりレバーに手をついてしまったとき、お湯や水が出てしまう。重い物がレバーに載ったときも同様。その点、レバーを上げるとお湯が出る方式ならば、うっかり手をついたり、ものを置いてもお湯や水が出ないというわけだ。
 日本でも、阪神大震災以降、レバーを上げるとお湯が出る方式が増えてきた。大地震でシングルレバーの上に重い物が落ち、お湯や水を出してしまったケースが多かったからとされている。

「ハンドスプレー付き混合水栓」の長所は何?
 シングルレバーの混合水栓は、1本のレバーで簡単にお湯と水を混ぜ、適温のお湯を出すことが可能。この便利さをさらに増すのが、ハンドスプレー付き混合水栓。好きな場所にお湯をかけることことができるので、大きな鍋類を洗うときに便利。それ以上に重宝するのが、キッチンの後かたづけをするとき。シンク全体を洗い流すとき、ハンドスプレーが大活躍してくれるのである。

「ハンドスプレー付き混合水栓」に短所はないの?
 ハンドスプレーの機能で、際立った不満の声はない。不満が出ているのは、シングルレバーの混合水栓に対するものだ。例えば、1本のレバーで温度調節、水量調節するため、水道の圧力を殺しやすいということ。わかりやすくいうと、お湯や水の出がわるくなりやすいのだ。
 もともとの水圧が高い地域だと、これはたいした問題にならない。しかし、水圧の弱い地域やマンションの高層階では洗い物をするときの不満につながりやすい。
 また、シングルレバーの混合水栓は、一気にお湯を出して一気に止めるため、水道管からドスンという衝撃音が出やすい。これは、ウォーターハンマーと呼ばれる現象。この現象を防止する機能のついた混合水栓ならば、この現象に驚かされることはない。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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