ロータンク式便器
【NO.299】「ロータンク式便器」のウソ・ホント
■ロータンク式便器って何?
ロータンク式便器というのは、水洗式便器で水をためるタンクが低い位置に設置され、一見タンクがないトイレに見えるタイプの便器のこと。もう少し説明すると、便器に背後に水をためるタンクがあるのは、従来型と同様。異なるのはその形状。従来型は便器の背後に立ち上がるように設置されていた。ハイタンクとも呼ばれ、ランドセルを背負うような設置方法だ。
これに対し、ロータンクは立ち上がりがない。便器の後ろ側に襟巻きを巻くように設置される形状といえば想像しやすいだろうか。低い位置に小さめのタンクを配置する方式である。
■ロータンク式便器の長所は?
ロータンク式便器の長所は、見た目がすっきりしていること。従来型よりもコンパクトで、トイレ空間が広く使える。
同様に、見た目がすっきりしてトイレ空間が広く使える便器にタンクレス型がある。水をためるタンクをなくし、水道と便器を直結する形式である。
このタンクレス型はデザインがかっこよいのだが、複雑な機械を内蔵しているため値段が高い。通常型の4倍以上するのが普通だ。ロータンク式便器はそれよりもずっと安く購入でき、しかもタンクレス型と同じようなデザインとなる。安くてかっこよい——それが最大の長所ともいえる。
■ロータンク式便器の短所は?
ロータンク式便器は、節水の工夫も加味して登場した最新の便器。そのため、量販店で安く売っているものを探そうとしても難しい。そして、従来型のように、手洗い器が一体化していない。「便器に水を流すとき、上に流れる水で手を洗う」ということができない方式になっている。
そのため、この便器を設置するときはトイレ空間に便器から独立した手洗い器を設置しなければならない。それも、短所と言えば短所になるだろう。
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