温泉付きマンション
【NO.290】「温泉付きマンション」のウソ・ホント
■温泉付きマンションって何?
一般に温泉付きマンションと呼ばれるのは、共用施設に大きな浴場を設け、みんなで使用するもの。実際に地下から温泉が出ているものもあるが、水道水を沸かすだけの共同浴場タイプもある。また、水道水に温泉の成分を混ぜて沸かすものもある。
なかには、マンションの建設工事に先立ち、地質調査のためにボーリングを行ったら、温泉が出てきた。だから、温泉付きにした、というマンションもある。
本物の温泉にしろ、水道水を沸かす浴場にしろ、マンションの魅力を高めるために設置される設備であることに変わりはない。
■温泉付きマンションの短所は?
温泉付きマンションは、魅力的である。一方で、維持費がかかることと、マンション住人のなかに、利用する人と利用しない人がいることが問題になりやすい。
毎年の維持費を捻出するため、管理費の中からかなりの金額を支出する。すると、温泉を利用しない人から、「それはムダ」という声が上がる。温泉付きマンションでは、その問題を解決する必要がある。
■温泉付きマンションの新しい工夫とは?
問題を解決する方法が、新たに生み出されている。それは、温泉利用者に有料パスを発行するという工夫だ。温泉を利用したいという場合は、たとえば1戸あたり月額2000円のパスを発行する。
温泉を利用するか、しないかは居住者の自由。そして、温泉の利用する住戸だけから維持費用を集め、利用しない人には負担をかけないという発想である。
利用者は毎月2000円を払うことになるのだが、自宅のお風呂を使わなければ、水道代や光熱費が節約できるし、風呂掃除の手間も省かれる。それなら2000円も損ではない。利用する人、利用しない人の双方に得がある合理的な解決法として評価される。
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