地下住戸
【NO.225】「地下住戸」のウソ・ホント《会員リクエスト》
■地下住戸って何?
地下住戸というのは、地面より下に設けられる住戸のこと。「地下室が付いた住戸」ではなく、すべてが地下にある住戸を指す。
といっても、「土に囲まれた窓なし住戸」ではない。地下に広いドライエリア(から堀のようなもの)を設け、“地下の庭”に面した住戸——それが、現在の地下住戸だ。
地下住戸は建築基準法の改正によってつくりやすくなり、ここ数年急速に増加。それも3階から5階建ての低層マンションに設けられるケースが増えている。
■地下住戸の長所は?
近年増えている地下住戸。それを設ける理由は、主に1戸あたりの分譲価格を下げるためである。
例えば、高さ制限により3階建ての低層マンションしか建設できない場所で、地下住戸を設けるとどうなるか。高さ制限を守りながら、地下1階地上3階建て——実質的に4階建ての建物を建設できることになる。3階建てのときよりも1フロア増えるため、当然ながら分譲される住戸数も増える。その結果、1戸あたりの分譲価格を下げることが可能になる。
価格が下がれば、購入者が喜ぶ。それで売れ行きがよければ不動産会社にとってもメリットが生まれる。加えて、地下住戸を思い切り安く分譲すれば、「その値段だったら、買いやすい」と喜ぶ人もいる。
以上の長所があるため、低層マンションを中心に地下住戸が増えているわけだ。
■地下住戸に短所はないの?
地下住戸で以前から懸念されているのは湿気と浸水の問題。広いドライエリアを設けても、地下は湿気が溜まりやすい。だから、カビ、ダニが発生しやすく住環境がわるくなるというわけだ。
しかしながら、現在は24時間換気装置の設置により、湿気の問題は減少している。これも、地下住戸が増えている理由の一つと考えられる。
次の懸念は「浸水」。集中豪雨や台風により雨水が下水からあふれ出すと、地面より低い位置にある地下住戸は床上浸水の危険があるというのだ。
これを防ぐため、地下住戸をつくるときは、雨水対策を第一に考える。一時的に雨水を溜めて下水があふれることを回避するための「遊水池」を建物の地下に設けるような工夫が行われるわけだ。これによって、浸水の危険も大幅に減少している。
残る短所は一つ。地下住戸は上から家の中が見えやすい、ということだ。これを防ぐため、住戸の配置に工夫することになる。
短所はいくつかあるが、それを解消するための工夫も進んでいる。その結果、地下住戸の居住性は大きく向上しているのが実情だ。
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