« バルコニー手すり部分 | トップページ | ウォークインクロゼット »

2006年5月30日 (火)

すりガラスの間仕切り

Juusetsunavi_back

【NO.030】すりガラスの間仕切りのウソ・ホント

すりガラスの間仕切りは、どのようなものなの?
 欧米の住宅、オフィスでは、いますりガラスを間仕切りに使うことが流行っている。 これは、日本の障子にヒントを得たものというから驚く。彼らには障子の長所が新鮮で、現代生活にマッチするものと考えたわけだ。では、障子とすりガラスに共通する長所とは何だろう。
 すりガラスの間仕切りとは、半透明のガラスを室内間仕切りーーつまり、部屋と部屋を区切る壁や戸として使うものだ。その長所は、光を通しながら、室内の様子が見えないこと。様子はわからないが、シルエットはわかる。しかし、この「シルエットの見え方」も製品によっていろいろ。最新製品のなかには、ガラス面から20〜30センチメートル離れると、シルエットもぼやけてわからないものもある。そのため、欧米では、トイレに全面すりガラスのドアを設置するケースもあるほどだ。ドアをすりガラスにすると、狭いトイレ空間にも開放感が出るので気持ちがよい。
 現在の日本では、まだトイレのドアに採用するケースはない。しかし、LDと隣り合う洋室間にすりガラスの引き戸を使うケースは増えている。そうすると、狭く、窓の少ない洋室も開放的で、広々とした印象に。一人暮らしの1LDKで使われるケースが多いのもうなずける建材というわけだ。

日本における「すりガラス間仕切り」事情はどうなっているの?
 すりガラスの間仕切りは、壁のように固定するのではなく、障子のように開け閉めできる引き戸式にするケースが多くなっている。これまで、マンションではLDの隣に和室を設置するのが普通だった。その際、LDと和室は襖でつながっていた。ところが、和室を洋室にするケースが増え、襖は似合わなくなってしまった。
 そこで、襖の代わりに採用され始めたのが、すりガラスを用いた引き戸というわけだ。さらに、寝室の隣に設けた書斎コーナーや、LDと廊下の境の壁に採用するなど、都心マンションを中心にすりガラスの利用が増えている状況だ。

すりガラスの間仕切りに短所はないの?
 おしゃれな印象のあるすりガラス間仕切りだが、短所が3つある。
 一つは、ガラスを用いているため、重いということ。壁として使う場合はいいのだが、引き戸として使うとき、重さは大きな問題になる。というのも、重いと、天井からつり下げる方式で開け閉めしにくいからだ。
 引き戸にするとき、床にレールを敷き、開け閉めするとゴロゴロという音が階下に響く。そのため、日本のマンションでは、床のレールをなくし、天井から引き戸を吊り下げる方式を採用することが多い。このとき、重いすりガラスだと吊り下げにくいわけだ。そのため、ガラスではなく、樹脂製の半透明パネルを使うことも多くなっている。
 二つ目の短所は、すりガラスのなかにはキズがつきやすいものがあるということ。すりガラスは、ガラス表面を擦り、細かなキズを規則的につけてつくる。細かなキズのある表面は触るとザラザラしている。このザラザラ面にひっかきキズなどがつきやすいのだ。これを防ぐには、すり模様を付けた側を内側にしてガラス2枚を合わせるのが、効果的。しかし、この方法をとると、さらにガラスの重量が増し、三つ目の短所も増長されることになる……。
 三つ目の短所とは、値段が高いことだ。一般的な合板による壁や襖に比べ、すりガラスの間仕切りは材料費と施行費用が数倍、ときには10倍を超えることもある。その点、樹脂製の半透明パネルを使うと、費用は安く抑えられるのだが、ムードの良さは、やはりガラスのほうが勝っている。すりガラスの需要が増え、値段が下がることを期待したい。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

Juusetsunavi_back

|

« バルコニー手すり部分 | トップページ | ウォークインクロゼット »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/177663/10310936

この記事へのトラックバック一覧です: すりガラスの間仕切り:

« バルコニー手すり部分 | トップページ | ウォークインクロゼット »