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2006年5月30日 (火)

機械式駐車場

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【NO.048】機械式駐車場のウソ・ホント

「機械式駐車場」って、どんなものなの?
 一口に機械式駐車場といっても、いろいろな種類がある。油圧式昇降機で車の載ったパレットを持ち上げる2段式駐車装置から、遊園地のメリーゴーランドのようにパレットを回し、多くの車を出し入れする大がかりなものまである。
 その中で最も多いのが、3層のパレットを上げ下ろしして(種類によっては、パレットを左右にも動かして)、車の出し入れをするものだ。
 パレットを上げ下ろすだけの方式の場合、地上に1台、地下1階に1台、地下2階に1台の計3台分を1台の駐車スペースに納め、電気モーターでパレットを上げ下げする。普段は、地上のパレットしか見えず、地下1階や地下2階の車を出すときだけ、パレットを上げる仕組みだ。
 これに対し、パレットが左右にも動く方式では、5台分から11台分が一つの固まりになっているのが一般的。その動きを5台分の機械式駐車場を例に説明しよう。
 5台分の場合、地下1階に2台、地上に1台、2階に2台のパレットで構成される。つまり、6台分のスペースのうち、1台分のスペースを空けておき、そのスペースを活用して、パレットを移動させるわけだ。
 地下1階のパレットは「地上に上がる・地下に下がる」だけの動きをする。2階のパレットは「1階に降りる・2階に上がる」だけの動きをする。そして、1階のパレットは左右に動く。これらの動きを組み合わせることで、すべてのパレットを1階部分に移動でき、車の出し入れを行うわけだ。
 例えば、2階右のパレットから車をだすときは、1階のパレットを左に寄せて1階右スペースを開け、そこに、2階右のパレットを下ろす。
 続けて、地下1階左のパレットから車を出したいときは、1階に下りている2階右のパレットを2階に戻す。そして、1階のパレットを右に寄せて左のスペースを開ける。空いたスペースに、地下1階左のパレットを上げるわけだ。

「機械式駐車場」の長所は何?
 機械式駐車場の長所は、限られたスペースでより多くの車を納めることができること。1台分の土地スペースに2台、3台の車を収納することで、敷地内に駐車できる台数が増える。その結果、より多くの住人が「車が身近にある生活」を満喫できることになる。
 さらに、最近は別の長所も注目されている。それは、「機械式駐車場なら、愛車が安全」という長所だ。このところ、車の盗難が増え、傷つけられるなどいたずらの被害も増えている。それらの被害に遭いたくない人にとって、愛車を地下に納める駐車場は、安心できるというわけだ。地下に収まるパレットの場合、「屋根付き駐車場」と同様なので、塗装が傷まないし、車も汚れにくい。愛車を大事にする人にとっては願ってもない環境ということになる。

「機械式駐車場」に短所はないの?
 意外な長所もある機械式駐車場だが、短所はなんといっても、車の出し入れが面倒であること。パレットを移動させるのに時間がかかるため、雨の日は難儀する。また、パレットが狭いため、出し入れ時に神経を使うし、収容できる車のサイズと重さに制限がある。最近は、3ナンバー車など大型の車でも収容できるパレットがあるが、その数は多くない。軽自動車でも、高さの制限で入らないケースもある。「入らない車がある」という点が機械式駐車場の大きな短所だ。
 このほか、機械を動かすための電気代、定期点検の保守点検費用など、ランニングコストが高いのも、機械式駐車場の短所。さらに付け加えると、車の入れ方が悪くて、パレットがひっかかり、他の車の出し入れができなくなった、などのトラブルもある。
 希な例だが、台風時の大水で、地下に入れていた車が水没したということも。このような駐車場での事故は、車の保険で直してもらえばいいと考えがちだが、ここに注意が一つ。多くの車両保険は、駐車場(私有地)内の事故は対象外としている点だ。駐車場内での事故も保障の対象にしている車両保険は掛け金が高い。
 大事な車を機械式駐車場に納める場合、保険の内容もチェックする必要がありそうだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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