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2006年5月30日 (火)

サービスルーム

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【NO.068】サービスルームのウソ・ホント

「サービスルーム」って,どういう部屋を指すの?
 1階から5階まで同じ間取りの住戸が縦に並んでいるとき,4階は3LDKなのに,3階は2LDK+S(サービスルーム)ということがある。この3LDKと2LDK+Sの間取り図を比べると。まったく同じ……。しかし,よく見ると,4階で洋室と書いてある部屋が,3階の住戸ではサービスルームと書かれている。この違いはどこにあるのか。
 このように,部屋のつくりはまったく同じなのに,洋室ではなく,サービスルームと表記されるのは,建築基準法の決まりに従っているためだ。建築基準法では,「居室」扱いできるスペースの条件が細かく定められている。簡単に言えば,あまりに狭いスペースは居室として認められないとか,窓面積が狭い,もしくはまったくないスペースは居室扱いできないといった条件だ。その中には,窓はある程度,外に面していなければならないという条件もあり,窓の前に壁とか,エレベーターがある場合,居室扱いできないことがある。そんなとき,4階では洋室になっている部屋が,3階住戸ではサービスルームになってしまうという事態が生じてしまうのである。
 建築基準法で居室扱いできないスペースは,間取り図で「洋室」とは書けない。「納戸」扱いになってしまうのだが,それでは収納スペースと間違われるのでサービスルームという名称が付けられているのだ。
 以上のケースのほか,3畳大など狭いスペースとか,窓がなく,天井も低いスペースを「サービスルーム」ということもある。つまり,サービスルームの中には,本当に納戸のようなスペースと,普通の部屋と変わらないのに「洋室」とよべないから仕方なく「サービスルーム」とよばれるスペースがあるというわけだ。

サービスルームはどのように使えばいいの?
 それでは,サービスルームはどのように使えば,よいのだろうか。居室扱いできないスペースは夫婦の寝室や子供部屋として使ってはいけないのか……そんな疑問がわいてしまいがちだが,心配は無用。サービスルームをどのように使おうが,購入者,もしくは借りている人の自由。サービスルームであっても,寝室や子供部屋として十分な広さや天井高,窓等を備えていれば,「居室」として使って何の不自由もない。そのため,賃貸住宅の場合は,サービスルームではなく部屋としてカウントされるケースがよく見られる。
 また,居室として使うにはあまりに狭いスペースの場合,例えば2畳程度のサービスルームも,使い方は住人次第。本来は納戸として使うべきなのだが,趣味の部屋や子供もの勉強部屋として使われるケースもある。狭いスペースだから換気に気をつける必要があるが,使い方は住む人に任されているのである。

サービスルームって得なの,損なの?
 それでは,サービスルーム付きの住戸は得なのか,損なのか。これはむずかしい問題だ。「サービス」という名前から,「おまけ」のイメージがあり,お得な印象がある。しかし,サービスルームの意味は「準備室」に過ぎず,「ご奉仕品」の意味はない。
 それでも,先述したケース=4階が3LDKで,3階が2LDK+Sになる場合,2LDK+Sは若干割安感のある価格設定になるのが一般的。それは「建築基準法上,居室扱いできないスペースがある」ことでイメージがわるくなるからだ。その意味では,少しだけお得といえるかもしれない。
 一方で,2畳大とか3畳大の収納的サービスルームが付く場合,それでイメージがわるくなる事はない。むしろ,好印象を与える事が多く,その場合は分譲価格や賃料が割高になる可能性もある。もっとも,割高になったとしても,魅力に見合う価格設定がされていれば損というわけではない。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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