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2006年5月30日 (火)

自走式駐車場

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【NO.049】自走式駐車場のウソ・ホント

「自走式駐車場」って、どんなものなの?
 自走式駐車場とは、読んで字のごとく自ら走って出入りする立体駐車場のことだ。前回解説したとおり、立体駐車場には「機械式」がある。車をパレットに載せ、そのパレットを機械の力で移動させ、所定の位置に収めるのが、「機械式」。それに対し、機械の力を借りず、車が自ら走って所定の位置まで行くのが自走式というわけだ。
 具体例をあげよう。デパートや大型ショッピングセンターに併設された駐車場棟──そのなかでも、自分でスロープを上がり、空いているスペースを探す駐車場棟が「自走式」である。
 同様に、自ら走って、自分の駐車スペースに車を収める方式に、「平置き式」というものがある。これは、建物内ではなく、敷地の一角に駐車場の線を引き、その枠内に車を収めるもの。要するに、地べたに車を止める青空駐車場である(中には、簡単な屋根をつけたものもあるが)。
 平置き式駐車場は、地べたに車を置くため平面式とも呼ばれる。これに対し、自走式は2階建てや3階建てなど、立体式になっているのが違いである。

「自走式駐車場」の長所は何?
 自走式駐車場の長所は、三つある。
 一つ目の長所は、同じ敷地面積で、平置き式より多くの台数を収めることできること。二つ目は、機械式の場合、収める車の大きさや重さに制限があるが、自走式ならほとんど制限がないこと。そして、三つ目は、機械式駐車場は維持管理にお金がかかるが、自走式ならその費用が安く済むことだ。
 機械式駐車場の場合、照明のためや機械を動かすための電気代がかかり、定期点検・整備のお金もかかる。さらに、定期的に塗装を行うなど修繕費も必要だ。その点、自走式ならば、照明代と、定期的な修繕費だけで済む。
 もちろん、平置き式であれば、定期的な修繕代もほとんどいらないので、より安上がり。でも、敷地内に全戸分の平置き駐車場を確保できる集合住宅は少ない。その点、自走式ならば、限られた敷地内で、より多くの車を収めることができ、「全戸駐車場付き」も実現しやすい。
 つまり、収容台数が多く、利用しやすいのが自走式駐車場というわけだ。

「自走式駐車場」に短所はないの?
 集合住宅の駐車場として理想的と思える「自走式」。しかし、最大の欠点は、敷地内にまとまった広さの場所がないと、設置しにくいことだ。まとまった広さの場所があれば、既存の集合住宅に後から設置することもできる。
 例えば、古い公団住宅の庭に鉄骨造の自走駐車場を造り、住民に喜ばれているという例も増えている。
 しかし、敷地内の庭が3カ所に分散し、それぞれの広さが、自走式駐車場を造るには不十分──となると、設置したくてもできないことがある。これが、短所の一つ。そして、鉄筋コンクリート造にしろ、鉄骨造にしろ、建設費がかかるのも短所の一つ。費用の問題で、どんな集合住宅にも設置できるわけではないのだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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