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2006年5月30日 (火)

吹抜

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【NO.063】吹抜のウソ・ホント

「吹抜」って、どういうものなの?
 「吹抜」と聞いて,まず思い浮かべられるのは,高い天井だろう。例えば,2階建ての戸建て住宅で,1階リビングや玄関ホールの天井が高い。なぜ高いのかを思ったら,1階なのに天井は2階部分のもの。つまり,1階と2階の間のフロアがなく,いわば「2フロアぶち抜き」の状態になっているのが戸建て住宅における「吹抜」だ。
 これに対し,マンションなど集合住宅では違う形式の「吹抜」が設置されることがある。それは,建物の一部が欠けている状態で,その「欠けている部分」を吹抜と呼ぶものだ。例えば,超高層のタワーマンションで,チクワのように中央部が空洞になっている場合,空洞部分が「吹抜」になる。
 また,長屋のような形式の集合住宅を上から見て,ところどころに穴が開いているように空洞が設けられているとき,その空洞も「吹抜」と呼ばれる。
 この空洞,かつてはライトコートと呼ばれる事が多かったのだが,今は「吹抜」が一般的な呼び名になっている。

「吹抜」の長所は何?
 戸建て住宅に採用される「2フロアぶち抜き」タイプの吹抜は,開放感やのびのびした印象を演出する目的で採用される。
 これに対し,集合住宅に設置される「吹抜」は,主に採光や通風を高めるために設置される。
 集合住宅の場合,窓を設置できる壁面が少ない。特に,両サイドを他の住戸に挟まれた「中住戸」では窓が少なくなり,室内に太陽の明るさや風を取り入れにくくなる。特に,住戸の中心部は,光も風も入らない場所になりがち。そういった場所に吹抜を設置すれば,採光,通風がよくなり,住み心地が向上するわけだ。
 このほか,吹抜を設置することで,浴室やトイレにも窓を付けやすくなり,住戸と共用廊下の間に設置すれば共用廊下に面した部屋のプライバシーを保ちやすくなるという長所もある。

「吹抜」に短所はないの?
 採光,通風を高める吹抜だが,一部の集合住宅にしか採用されないのが実情。その第一の理由は,吹抜を設置すると工事費用が高くなり,それが分譲価格や賃料を押し上げてしまうことである。
 次に,採光,通風を高めるには,ある程度広い吹抜でなればならないことも設置件数が伸びない理由の一つだ。例えば,3階建ての集合住宅の場合で,4平米以上の広さがないと,1階部分まで光が届かず,通風もよくならないとされる。狭く,風が抜けない設計の吹抜では浴室やキッチンの臭いがこもり、悪臭等の害が発生する。
 また,吹抜内の掃除がしにくいと,ゴミが溜まったままになることもある。狭い吹抜ならば,むしろないほうがマシというケースもあるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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