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2006年5月30日 (火)

超高層マンション〜構造編〜

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【NO.057】超高層マンション〜構造編〜のウソ・ホント

「超高層マンション」って、何階建て以上なの?
 超高層マンションと呼ばれるのは、地上60m以上の建物。これは、建築基準法で定められている。マンションの場合、1階分の階高は約3mのため、地上60mであれば19階か20階の建物を建設できる。そのため、一般的には地上20階建て以上になるものが超高層マンションと呼ばれているわけだ。
 地上60m以上の超高層建築になると、簡単には建設できず、国土交通大臣が認可した建設工法でなければならないのも特徴の一つ。つまり、地上60m未満の建物より厳しいチェック が行われている。
 超高層マンションは背が高いため、地震に弱いと考えられがちだが、実際には耐震性を追求した工法でつくられるので、むしろ地震に強い建物といえる。関東大震災クラスの地震が 来ても、まず倒れることはない。ただし、建物が大きく揺れるので、住戸内の家具が倒れる危険はある。そこで、建物の揺れを少なくする免震構造が採用されたりしているのだ。

「超高層マンション」に種類はあるの?
 超高層マンションは、大きく分けて2種類がある。タワー型と板状型だ。タワー型というのは、羊羹を立てたような形で、遠くから見ると杭が立っているようにみえるもの。現在、日本で建設されている超高層マンションの多くは、この「タワー型」だ。
 これに対し、板状型というのは、壁が立っているように、薄く幅広の建物になるもの。最近、少しずつ増えだした形状である。
 タワー型は、風の影響を受けにくいが、南向きの住戸だけでなく、東向き、西向き、北向きの住戸ができてしまう短所がある。また、多面の窓を設置しにくい、住戸内の風通しが わるい、という短所も生じがちだ。
 これに対し、板状の建物は一般のマンションと同様に、南向きの住戸だけにすることが可能。そして、南側と北側の両面に窓を設置できるので、通風、採光にすぐれるのが特徴。一方で、風の影響を受けやすく、免震装置を設置しにくいなどの短所もあった。これらの短所を解決する工法が開発され、板状の超高層マンションが増えだしたのである。

「超高層マンション」の構造は?
 超高層マンションは、当たり前だが背が高い。この背の高い建物を強固に建設するため、一般のマンションにはない工夫が凝らされる。例えば、一般のマンションと同じ工法で、超高層マンションを建設すると柱の下部を太くしないと建物を支えきれない。すると、超高層マンションの1階は柱だらけということになりかねない。
 そこで、細い柱でも建物を支えられるような工法が考え出されている。高強度コンクリート(別項参照)もその一つ。また、鋼管の中にコンクリートを充填したものを柱と梁に使い、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造よりも、柱と柱の間隔を広くとれる工法(CFT=コンクリート充填鋼管構造)も開発されている。
 また、広く用いられるのは、建物の下部のみ鉄筋コンクリート造とし、大部分を鉄骨造にする方法。この場合、建物は「鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造」と表記される。が、実際には「一部」ではなく、「大部分」を鉄骨造にするのが主流になっている。 鉄骨造の場合、強い風で建物に微弱な揺れが生じやすい。そこで、風による揺れを解消するため、建物のてっぺんに「制振装置」を付けるのが一般的だ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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