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2006年5月30日 (火)

ハイサッシ

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【NO.096】ハイサッシのウソ・ホント

「ハイサッシ」って、どういうものなの?
 「ハイサッシ」とは、背の高い窓を指す和製英語。窓の中でも「掃き出し窓」と呼ばれるタイプ(床の高さからはじまるもの)で、背の高い窓がハイサッシもしくはハイサッシュと呼ばれる。
 では,どのくらい背が高ければハイサッシと呼ばれるのか。
 掃き出し窓の場合,床から1.8メートル程度の高さが一般的。そのため,1.8メートルを超える掃き出し窓はハイサッシと呼ばれる事になる。が,1.85メートル程度でハイサッシということは希。少なくとも1.9メートル、普通は2.1メートル以上の高さをもつ掃き出し窓がハイサッシと呼ばれている。
 なお、ハイサッシかどうかを問題にする場合、横幅は無関係。幅が狭くても,背が高ければハイサッシと呼んでいいわけだ。

「ハイサッシ」の長所は?
 これまで、掃き出し窓の多くが高さ1.8メートルだったのには二つの理由がある。
 一つは、日本の住宅が90センチを一単位に計算されていたため、高さ1.8メートルが掃き出し窓の基準であったこと。
 もう一つは、鉄筋コンクリートのマンションで掃き出し窓を高くしようとすると、邪魔なものがあり,1.8メートル程度にせざるを得なかったことだ。
 掃き出し窓を高くしようとすると、邪魔になったのは太い梁。鉄筋コンクリートでマンションをつくる場合,一般的なのはラーメン構造とよばれるもの。鉄筋コンクリートで造った柱と梁で建物を支える構造である。このラーメン構造の場合、掃き出し窓の上部に太い梁が配置され、それが邪魔で,窓の背を高くする事ができなかったわけだ。
 ところが、近年は逆梁工法という新しい手法が開発され、それを用いれば窓上部に太い梁を設置しなくても済むようになった。その結果、掃き出し窓の背が伸びてハイサッシが広まったのである。
 ハイサッシを採用すると、窓の面積が増え、開放感が増す。それがハイサッシを採用するときの最大の長所だ。

「ハイサッシ」に短所はないの?
 ハイサッシを採用すると、開放感が増し、採光もよくなる。しかし、住戸に入ってくる日射しは必ずしも多くならない。ハイサッシが南向きに設置され,「窓の外はいきなり外」というなら、室内に射し込む日光も多くなるだろう。
 しかし、ハイサッシの外側にバルコニーが設けられ、上に庇(ひさし)がある場合、庇が日射しを遮るので、家の中に射し込む日光の量は通常の掃き出し窓と変わらないケースが多くなる。
 もっとも、日光が射し込まなくても、窓面積が大きいため、室内が明るい印象になるのは事実。北向きの部屋でも、ハイサッシがあると暗さを感じさせないことがある。
 射し込む日光の量が変わらなくても、ハイサッシには大きな効用があるわけだ。

文:住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄

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